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スタンリーキュブリック監督の「2001年宇宙の旅」について質問です。
音楽・映像ともに素晴らしい映画だと思いますが、ラストの意味がさっぱり分かりません。

途中の内容は理解できるのですが、宇宙空間に投げ出された主人公が豪華な装飾をされた部屋に行くあたりから意味が分からなくなるのです。

初めて見たときは、まだ私が高校生だったので、理解できないだろうと思っていました。しかし、大人になってから最近見ても、やはりラストが謎なのです。

巨大な赤ちゃんが宇宙空間に包まれて終わるのは宇宙とは子宮のようなものってことなのですか?

どうか、うまく説明できるかた回答お願いします。

A 回答 (5件)

まず、前提としてキューブリックは「わざと」わけのわからない表現をしています。

これはキューブリックが自分で言っているのですが、「もし人間より知能のはるかに低いアリをつまみあげて、どこかに放り投げたらアリにとっては何が起こったかわからないでしょう。それと同じで、人間よりはるかに知能の高い生命体が何を考えているかはさっぱりわからないだろう」と。そういう前提ながら、我々人間の無い知恵を絞って宇宙人の意図を想像するというのがこの映画を鑑賞するしかるべきスタンスかと思います。最後の部屋のシーン。おそらく、瞬時に老化している様子を見ると、ボーマンは空間プラス時間を移動できるという「四次元」の世界にいるのではないかと思われます。文明の進化した宇宙人たちは人間には出来ない四次元移動能力があるのだと思います。あと、これはどこかで読んだ仮説ですが、あの部屋は宇宙人が勝手に勉強した地球人の部屋で、別になんでもよかったのではないかと思われます。ボーマンをとりあえず落ち着かせようと、宇宙人なりに工夫した人間が気に入りそうな部屋ということだそうです。どこかリアリティがないのは宇宙人の一夜漬け的な勉強のせいです。そういう詳細は宇宙人にしかわからないことですが、キューブリックがあの映画でやろうとしたのは、「進化について」である事は間違いないでしょう。冒頭で類人猿が宇宙人の石板「モノリス」を触って骨を使う暴力を学習しますが、そこから始まって、人類は常に宇宙の生命体によって進化を「誘導」されてきたのだと表現しているのだと思います。よって、最後の赤ちゃんは「進化した赤ちゃん」であるはずで、あいつは新人類として次の世代の人間として生きていくのだと思います。最初に類人猿の暴力を誘導した宇宙人ですが、あいつが地球に戻って、超能力などを使ってさらなる暴力をふるうのか、或いは、今までの戦争を止めさせる平和をもたらす天使なのかはそれこそ神のみぞ知るところだと思います。尚、冒頭で類人猿が投げたホネが、宇宙船に切り替わりますが、あの白い宇宙船は「核兵器」だそうです。ホネという武器が核兵器にまで発展したという表現です。
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NO.4の方が書かれたのが、映画界やSFファンの間に言われている一般的な見解だと思います。


スタンリー・キューブリック監督が、意図的に説明を排し難解にしたこと、観る者によって解釈の仕方が異なってかまわない、ということを前提にした上で、多少の補足をさせていただきましょう。

まず映画の中に登場する謎の黒石板"モノリス"は、人類より遥かに高度に進歩した生命体"オーバロード"が造ったもので、下等生物の教育装置(より高度に進化するよう導く)であり、通信装置(対象の進化の段階を報告する)でもあるようです。
地上では類人猿から人類への進化を促し、月では人類が宇宙旅行が可能な段階に進歩したことを確認した上で木星へと誘導し、木星ではボーマン船長を光の潮流、異次元への扉"スターゲイト"へと招きます。

デビッド・ボーマン船長が"スターゲイト"を通り抜けて辿り着いた、例の豪華な装飾をされた(近世フランス・ロココ調の)部屋。
この部屋は、ボーマン船長が人類代表として進化の次の段階へ進むにあたり、脆弱で寿命のある肉体を捨て去り霊的(ある種のエネルギー?)存在になる前に、身体的な快楽として、目や舌を楽しませるために与えられたものです。
つまりボーマン船長は最後の晩餐をさせられたという訳です。

映画の中で一つの画面に、ボーマン船長と老いたもう一人のボーマン船長が同時に映っているのは、映画的な演出でしょう。
映画制作当時はモーフィングによって人の身体を急速に老化させてみせる技術もありませんでしたし、ボーマン船長が同一人物であり急速な時間の経過を観客に解らせるには、ああするしかなかったのかもしれません。

さて、映画の冒頭で、敵対する同種の類人猿を撲殺した類人猿が、武器にした獣骨を空高く投げ上げ・・・それが宇宙船へと変わる というシーンがありますが、
あれは宇宙船といより、地上攻撃用の核ミサイル発射衛生という設定だったようです。映画公開前に、キューブリック監督の意図で、物語の背景---
宇宙開発と月の鉱物資源の獲得競争にしのぎを削る東西両陣営は、核兵器を装備し一触即発の緊張状態にある---というような説明はバッサリカットされてしまいました。
これにより、po-dukeさんが感じたような疑問や謎が多く残ることになってしまったわけです。

オーバーロードによって強制的に進化させられたボーマン船長の姿が、あの宇宙の胎児"スターチャイルド"です。
スターチャイルドは高度に進化した生命体なので、それに比べると地球人は蟻のように取るに足らない生物に過ぎない。
なので、オーバーロードはスターチャイルドに玩具として地球を与えた。
核兵器を振りかざしていがみ合う人類を啓蒙してやるか、それとも抹殺してしまうか、スターチャイルドよお前次第だ、とでもいった感じでしょうか。

映画公開時にはカットされてしまいましたが、
当初、スターチャイルドが思考しただけで、地上の核兵器が全て機能停止してしまう、というシーンがあったそうです。
これもキューブリック監督の他作品「博士の異常な愛情」に類似しているという理由からカットされました。

以上、一般的に流布されている事柄を書きましたが、他の解答者の方々が言うように、解釈の仕方は鑑賞者の任意ですので、他にどんな解釈の仕方があるのか考えてみるのも楽しいと思います。
アートの鑑賞の仕方に決定的なルールは無いのですから。

参考URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/2001年宇宙の旅
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「2001年宇宙の旅」は謎のまま終わっています


続編の「2010年宇宙の旅」の映画を見た方が良いと思います
映画の中で、ある程度なぞの部分の説明もありますが、
これも中途半端です
調べ直したら、まだ続きがあるみたいですね
「2061年宇宙の旅」と「3001年終局への旅」は映画化されてません

この映画の意味の解釈は個人で勝手に思った内容で良いと思います
考えると意味不明が多すぎます、
未知の宇宙に対してのイメージだけですね
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こういうものに正解はないと思います。

観た人それぞれが思う解釈でいいのだと思います。

「2001年宇宙の旅」は、アーサー・C・クラークの短編「前哨」が出発点となって、キューブリックとクラークとで脚本を作り上げました(途中で決裂したようですが)。その後クラークによる小説「2001年宇宙の旅」が出ていますので、それを読むと1つの解答(クラークなりの解釈)にたどりつけます。

また、色々な本なども出てますので、そちらも参考にして、ご自分なりの解釈をしていってください。
http://ja.wikipedia.org/wiki/2001%E5%B9%B4%E5%AE …
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小説もありますし、また結構古い映画なので、読解・解説は散々議論されてきました。


解説サイトはすぐ見つかると思うのですが、まずはリンク先を観てみてください。
ちょっとflashのムービーになってるので、ちょっと観るのに時間がかかりますけど。

しばらくほっておくと、言語選択画面になるので、日本語を選んでください。

参考URL:http://www.kubrick2001.com/
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