
No.8ベストアンサー
- 回答日時:
「クラシックという音楽の一ジャンル」について私見を述べようと思います。
まず「堅苦しさ」について。
これはわが国が明治以降クラシックを導入、育成、発展させるにあたって、
教養主義とか権威主義、あるいは学校教育と密接に結びついていたからだと思います。
その後遺症がいまだに抜けきらないんでしょうね。
次に、クラシックの過去について。
クラシックの過去、つまり遺産については、汲めども尽きない深みを持っていることは言うをまたないと思います。
以上を重々認識した上で喚起しておきたいのは、ドイツ、フランス、イタリア(ひっくるめて旧フランク王国内と呼びたい)で発祥、発展したヨーロッパという一地方の音楽がクラシックだということ。
アフリカやイスラムの音楽、多様なインドの音楽、また日本の伝統音楽とは音のつくりが違うし、そもそも音楽の概念が異なるらしいということ。(詳しく書きたいが、私の手に余るのが残念です)
つまり文化が異なれば音楽も異なる。クラシックが人類唯一、絶対の音楽ではないということ。
(ポピュラー音楽はクラシックの富から派生したもので、クラシックと同根であると見なしていいと思います。後述)
最後に、クラシックの未来について。
これはクラシックの伝統を受け継ぎ、というか、伝統にうちひしがれる思いをしながら
新しい試みが営々として積み重ねられています。
たとえば同じ楽器編成で、ポピュラー音楽と現代のクラシックとを聴きくらべたとき、
極端に言えば数小節で違いがわかる場合があります。
ポピュラー音楽はわれわれが親しんできた音の要素からほとんど逸脱することがありません。
一方、もう片方の音楽は耳慣れない音の組合せや煩瑣なものが混ざっています。
奇異で、妙な複雑さがあり、あまり美しい、楽しいと思えないような音楽です。
これは作曲が下手なのではなく、ほかでは聴いたことがない新しい試みがなされているからです。
それが何度も聴くあいだに本当に素晴しい試みであると発見できるほどのものなのか、
たんなる作曲者のひとりよがりにすぎないのか、たいていの場合、にわかにはわかりません。
むかし、マーラーの緩徐楽章をきいていたときのこと、
ある知人が「これは映画音楽だ」と呟いたことがありました。鋭いと思いました。
スターウォーズのテーマ曲にしても、あれはマーラーやR.シュトラウスをうんとコンパクトに聴きざわりよくしたものであるといっても、それほど大きな間違いではないと思います。
ポピュラー音楽は、いかに多くの人の耳を傾けさせるかが、最大とは言わないまでも大きな感心ごとに違いありません。
それは悪く言うと「俗」だということです。けれどもすぐ付け加えねばなりませんが、多くのハートを捉まえるには、それ相応のたいへんな努力と洞察力が必要でしょう。決して安易なことではありません。
これに反し、現代のクラシック作曲家は一般大衆のそっぽを向いています。
彼は「音楽」の新しい可能性を常に模索しています。
それは多くの人がきいてすぐわかるものではないし、大衆の共感を得られにくい試みです。
ポピュラーが多を望むのに対し、現代クラシックは時代の最先端であろうとしているのかもしれません。
以上、たいへん図式的に書きました。例外は山ほどあるでしょう。
けれども大筋はこんなところであると思っています。(ずいぶん荒っぽいですが)
ついでに言えば、この大衆の人気と「芸術」と総称されるものとの乖離は、二十世紀以降、
クラシックばかりか、詩や小説などの文学でも、絵画や彫刻など造形芸術の分野でもきわめて顕著です。
No.14
- 回答日時:
ANo.1です。
本日クラッシックラジオでこの曲が流れていました。
Advent Children - Their Prayer を YouTubeで検索してみてください。歌っている二人(The Prayer by Josh Groban and Charlotte Church)の発声はクラッシックです。
Related Videosの欄にCeline dion と Josh Grobanのデュエットもあります。こちらも聞き比べてみてください。
No.12
- 回答日時:
No.5です。
大学で学生オーケストラに入部して本格的に音楽を趣味にするようになりました。
当時、僕にとってのクラシック音楽は「古典派」でした。
もっといえばベートーベン中心。
初めて演奏したシンフォニーがベートーベンの1番だったこともあるのでしょうが、音楽が「目で見える」ような気がしました。
当時はショスタコービッチなんて何がいいんだ?と思いましたね。(笑)
クラシック音楽の中でも、僕の中では「マイブーム」があります。
マーラーだったりショスタコービッチだったり、ベルリオーズだったり。
ブラームスのピアノ四重奏曲に「完成された音楽」を見たような気がしたり、ショスタコービッチの「ピアノ五重奏曲」が神の音楽に聴こえたりもしました。
ピアソラのある意味単純な音の流れにバッハのような普遍性を感じるときもあります。
僕の心の中では、クラシック音楽の中での「人気の上下」みたいなものはあります♪
ちょっと意味が違いますが。^^
No.11
- 回答日時:
こんにちは。
特に答えのない私見・雑感ですけれども。
音楽は,ほとんど無尽蔵に産み出され消費され忘れ去られていきます。そんな中で,私たちが今クラシック音楽という「遺産」として触れている作品たちは,奇跡的に歴史の淘汰を生き残った例外中の例外です。
その中には,作曲当時から人気のあった作品ももちろん多いですが,生き残った理由は人気とは別の何らかの価値を認められたからであり,このような作品が一般的に広く人気が出るようなことはないであろうと思っています。
例えば,ポピュラー音楽の世界でも,過去にヒットチャートのトップを賑わしていた曲と,今,古典として認められつつある曲は,無関係とは言わないまでも,必ずしも一致はしていないのでは,と思います(具体例は挙げられませんが)。そして,こうした曲は,作曲当時は大衆向けだったとしても,今ではすでに愛好家のものになっているのでは,と。
クラシック音楽だからといって堅苦しいものばかりではないし,気楽に聴ける作品もたくさんあるとは思うのですが,クラシック音楽に限らず,どのようなことでも,広く深い世界を持つものにきちんと向き合うにはそれなりに能動的な行動が必要で,どうしても受け手を選ぶようになってしまうのかもしれませんね。
将来,いわゆる現代音楽の中のごく一部がクラシック音楽を発展させ後継したとして生き残るのか,あるいはポピュラー音楽がそれに取って代わるのか,そうしたものはごちゃまぜになり,「価値ある西洋音楽」としてそれぞれが生き残っていくのか,同時代人たる私たちは残念ながら知ることができないでしょう。
ただ,それらの音楽もまた,現代での人気とは関係なく,その価値を認める一部の愛好家のものになってしまうのだろうな,とは思います。
そして,その時にはその時のポピュラー音楽が流行しているのでしょうね。
No.10
- 回答日時:
子供の時からクラシック音楽を聴いています。
幼稚園の頃、プレーヤーにレコードを載せて遊んでいたのがきっかけですが、小学2年の頃、父が持っていたステレオにレコードを載せ、たまたま聴いたのがベートーヴェンの田園交響曲でした。その時のスピーカーから聴こえてくる音の素晴らしさに魅了されてしまいました。私は音楽は出会いだと思います。「ああ、この曲はいいなあ!」という感動が大切だと思います。それはクラシック以外の音楽も同じだと思います。高校大学、20代の頃には一時クラシックから離れ、ポピュラーやロックにはまり、たくさんのCDを買いあさって聴いて同年代の女性と話題を共有したりしていました。その頃の彼女とは、さすがに昼間とか夏場など活動盛んな時はクラシックを聴く気分になれず、ポピュラーを一緒に聴いていましたが、夜はなぜか自然にクラシックになっていてムードに浸り心地よい気分になっていました。特別な時の定番は静かなムードのある音楽、特に他のどなたかが記していましたがマーラーの交響曲の緩徐楽章でした。第5番の第4楽章と第6番の第3楽章、それに第3番の第6楽章は交互に録音し、その時用に大切に使用していました。この点でクラシックは生活に欠かせない音楽となっていました。堅苦しいというイメージどころか、曲想によっては全く逆なものもあり、ポピュラー以上に女性がメロメロになってしまう曲もあるのだなあと思いました。一般的にはクラシックの堅苦しいイメージが浸透していますが、そのような方がこういう曲に出会ったとしたら、少しずつイメージが変わるのではないかと思います。
30過ぎて仕事に余裕が生まれ、またクラシック音楽をよく聴くようになりました。自分の心の安らぎとか満足は何に得られるのかと考えた時、小さい頃から親しんでいたこの音楽しかないと感じました。結婚相手はピアノ講師で、息子はバイオリン、娘はピアノを習っています。私もこの冬、幼稚園の娘とピアノ連弾でクリスマス発表会に出る予定で、たどたどしく練習しています。このように、家庭生活もクラシック音楽から切り離せない環境となっています。
私の場合、このような自分の音楽体験からしか判断できませんが、音楽環境が一番大切だと考えています。素晴らしい音響やコンサートとの出会い、その素晴らしさを良い意味で利用し生活に取り入れ身近なものとし、自分や周囲の人と幸福を共有していくことにより、クラシック音楽の発展や人気の向上につながっていくのではと思います。
この回答へのお礼
お礼日時:2007/12/11 09:59
僕もピアノを習っていてクラシック音楽の良さが分かってよかったと思っています。クラシック音楽はもっとみんなの身近なものになればいいのになあ…
No.9
- 回答日時:
#2です。
普遍性というのは具体的にはどういう曲が例として挙げられるのでしょうか?・・・お答えします。
バロックのJ.Sバッハ、古典派のJ.ハイドン、W.Aモーツァルト、L.Vベートーヴェンの音楽が純粋な意味で普遍的だと思います。
バッハの音楽はまだ教会(宗教)的な感じが色濃く感じられます。それは敬虔なクリスチャンでもあった彼が教会から依頼されて作曲したり、聖書を題材にした受難曲やカンタータ等の声楽曲からも顕著です。
しかし、中でも弦楽器(ヴァイオリン、チェロ)や鍵盤楽器(パイプオルガン、チェンバロ)のために書かれた曲は純粋に器楽的で今現在聴いても少しも古さを感じません。これらはジャズなどに幅広くアレンジされてもいますよね。
続く、ハイドン~モーツァルト~ベートーヴェンの所謂「ウィーン古典楽派」三人により音楽は飛躍的に発展そして完成されたのですね。
音楽史上最大の功績ともいえるソナタ形式の完成、調性がそれまでの教会旋法から独立、そして機能和声法の確立、音楽ジャンルとして交響曲、協奏曲、ソナタ(ピアノ、ヴァイオリン)、弦楽四重奏曲、演奏会用序曲、オペラ等、当時の幅広い音楽需要に対し、数多くの傑作が誕生しました。そして、この三人による古典派の音楽様式・作品は普遍主義的・インターナショナル的であり(その後の民族主義的音楽やロマン派音楽とは明らかに違うもの)音楽学観点からみても古今、全ての音楽の中で最高のものであるというのは疑う余地はないでしょう。
具体的な作品は?と聞かれても当惑するのですが・・・
どの曲(あらゆる楽器のため、またはあらゆるジャンルにおける)も普遍性をもっていると言ったらかえって混乱させますよね。
では、次に挙げる曲などはどうでしょう?
モーツァルト/クラリネット五重奏曲イ長調K.581
或る人はこの曲は神が人間の手を借りて作った至高の作品だといい、
また或る人はこの曲の第二楽章を聴いて、西行~定家~芭蕉に至る彼らの晩年の心境(もののあはれ)にも通ずるものがそこには確かにあると・・・
また、ベートーヴェンがその生涯を通じて作曲し続けた32曲のピアノソナタ、16曲の弦楽四重奏曲なども時に厳しく自己の内面を深くえぐる様な激しさを感じますが「最初に音楽ありき」というか、もともと標題などを持たない純粋な器楽曲であり、彼の9曲の交響曲や協奏曲(ピアノ、ヴァイオリン)といった壮大で華やかな楽曲に比べて一般的には馴染みが薄いのですが、精神性・哲学といった人間存在のありかたを音楽という芸術の分野で追究し、苦悩の後に必ず歓喜が待っている、と自身の生き様を生涯のテーマに、まさに「楽聖」と呼ぶに相応しい普遍性を帯びた偉大な音楽家だと思います。
No.7
- 回答日時:
クラシックの素晴らしさは言うまでも無いと思います。
いいものでなくては決して残っていきませんからね。ただ、クラシック(あんまりこのジャンル分けは好きではないのですが。。。)の権威性ばかりを強調して、現代音楽を否定的に見る風潮には賛同できません。
元をただせば、現在クラシックと呼ばれている曲たちも、作曲当時は斬新的なものだったはずです。
クラシックばかりに拘泥して音楽への探究心を捨ててしまうのは本末転倒な気がしますよね。
発展は難しいかもしれませんが、永遠に人気がなくなることはないでしょう。
No.5
- 回答日時:
クラシック音楽に限らず、「本物」というものは「理解」するのに一定の「努力」が必要な場合が多いです。
それなりの知識と経験を積むことによって、初めて「聴こえるべき音が聴こえてくる」のだと思います。
これは絵画でも陶芸でも同じだと思います。
きちんと鑑賞しようと思うのならば、それなりの「修練」が必要です。
「目利き」にならなければ、本物の良さがわからない。
だから素晴らしいのだと思う。
数百年の「歴史」を生き抜いて「価値」を保てるものって、そういうものだと僕は思います。
そんな面白さにはまって、もう30年以上もチェロを弾いている50男です♪
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