No.4ベストアンサー
- 回答日時:
●朝貢:
自国の親分格にあたる大国に、貢物を持っていくこと。
●冊封体制:
国家同士で親分子分の関係を結ぶことで出来る、ピラミッド形式の国際秩序のこと。
親分の国(宗主国)が、子分の国(朝貢国)の国家元首を任命することを“冊封”という。
子分側は親分側にオドされてイヤイヤ子分になる時もあれば、メリットを見越して進んで子分になることもある。
子分国の元首は“親分国のお墨付き”というハクが付くため、国内外のライバルより上に立てるし、親分から軍隊を借りることも可能(一歩間違うと乗っ取られるけど)になる。
…だと、思います。
人同士国同士で身分差があることが前提なので、#1さんの回答にある現在の国際社会での力関係には当てはまらないように思います。
あと、宗主国と各朝貢国との力関係は、時代や国によってケースバイケースで一定していません。
ほぼ属国状態の場合もあれば、形式的に親分子分になっているものもあります。
この場合、宗主国は朝貢国の内実には一切ノータッチ、朝貢国の代替わりの度に追認の使者がやってきて宴会してオシマイです。
(#2さんの回答にある琉球王国はこのケース)
冊封体制の宗主国としては中国歴代王朝が有名ですが、タイ王国とかオスマン=トルコも朝貢国を持っていました。
No.3
- 回答日時:
下の方たちが答えておりますが、時代を間違えておりますので・・(#1の方は本来の意味の拡大解釈のしすぎと思えますし、#2の方は時代を明清に限っています。
)冊封体制とは本来、隋から唐の時代にかけて中国を中心として形成された国際秩序のことを指します。中華思想という言葉を聞いたことがあると思いますが、その中華思想を具体化した体制のことです。
つまり、中国を中心として世界は五層構造(五重の輪)をなしていて
1)世界の中心にありもっとも文明の進んだ国が中国であり、天子である皇帝の直接支配をうけています。
2)その周辺に、都護符によって統括されその民族の長によっての自治を認めた羈糜(「きび」と読みます)州があり、
3)その外側に中国に朝貢をして中国の官位を授けてもらって皇帝と君臣関係を結ぶ冊封国が存在します。(高句麗、百済や日本など)
4)その外側には、皇帝との君臣関係は結ばないものの朝貢だけを行う朝貢国があります。(林邑いまのヴェトナムや真臘いまのカンボジヤ、など)
5)さらに外側にまったく文明化されていないとされている夷狄がいます。(北狄・南蛮・東夷・西戎という言葉を聞いたことはありませんか)
まあ、実際には夷狄とされる中に大食(イスラム系)とか突厥(トルコ系民族)とかの別文明を持った人たちもいたわけですけれどね。
こうした中華思想の中で、皇帝の直接支配を受けてはいないものの、形式的に臣下となり、その権威を借りて国内や対外関係を成立させようとしたのが冊封国です(当然、朝貢も行います)。さらに形式化しますが朝貢国も皇帝の威に打たれ貢ぎ物を捧げる(という形の貿易)をするわけですから中国側からみれば臣下です。
隋唐の時代はまがりなりにもこのような世界観が成立していましたが、次の宋代にはこれはまったく不可能となり、異民族による元の支配を経て、明の代になり再び朝貢と冊封体制を意識の上だけでもとろうとします。実際、永楽帝の時の南海大遠征はそれのひとつの具体化です。また、次の時代の清となっても南蛮と称されたヨーロッパ人とも朝貢貿易を行うわけで、次第に国力をつけてきてこれに不満を持ったイギリスが仕掛けたのが1840年からのアヘン戦争ということになります。
これに敗れた中国は朝貢と冊封という体制は現実と合わないことを理解していくことになります。
No.2
- 回答日時:
朝貢と冊封のことを知りたければ 中国と琉球王国と薩摩の関係に関する歴史の本を読んでみたら良く勉強できると思います 「琉球の風」とかで僕は知りました
琉球は中国との貿易の為に 朝廷に貢ぎ 琉球を中国の支配させる形になりました
皇帝から琉球王の任命を受けたり 定期的に冊封使(外交官)が来て琉球が饗応(接待)したり
属国となるを甘んじても交易による利益を優先し 冊封を受けたわけです
薩摩(島津)も幕府もこの関係をこわさず 交易の利益を得 搾取し続けたのです
以上 あんまり自信ないですが 投稿させてもらいました
No.1
- 回答日時:
朝貢と冊封体制とは、大国に挟まれた小国は
自国に他国から、侵略されたり、
属国にならないために、いろいろな外交政策を
取って、自国の権利、領土が置かされないようにします。
その外交政策が、【朝貢と冊封体制】です。
つまり、小国は大国に貢物を献上して、
自国に攻め入らないようにお願いすると、
大国は小国に勲章とか、位を与えて、
それに応えるというのがそれです。
わかりやすくいえば、
現在の中国とチベットの関係、中国と北朝鮮の
関係がそれでしょうね。
江戸幕府と琉球の関係もそうです。
戦後間もない日本と米国の関係もそれに当てはまる
といえなくもないでしょうね。
大国にはさまれた小国が生き延びる外交政策が
【朝貢と冊封体制】といえるでしょう。
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