江戸時代はなるべくして(あるいは徳川家康の力量で)太平の世になったという感覚が無きにしも非ずですが、この可能性は実は思ったほど高くなかったということはないでしょうか。主に豊臣方の処分によります。もし、徳川家康が早死にしていたらとか、決断つかなかったとか(もちろん個人の力で歴史は動くものではないのでしょうが、決定権があるキーパーソンということで)あるいは、もろもろの情勢で、豊臣家に引導を渡せないまま歴史が推移してたとすれば、ずいぶんと違ったものになった気がします。
それとも、歴史の大きな流れが、戦乱が自動収束するという方向性だったのでしょうか?
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
豊臣から徳川へは、歴史の必然であり偶然でしょう。
私は、豊臣政権自体は崩壊する運命にあったと思います。
一例を挙げれば、年貢が過酷だったなどの政権維持に相当な無理をしています。
十分な生産力の発展を基礎に生産力にマッチした生産関係を作り上げるのが時のテーマ。
そういう生産関係の上部構造として政権が成立するべきかと・・・。
そういう意味では、こういう時のテーマを達成する政権への移行は歴史の必然。
ただし、そういう歴史の必然は、常に偶然を媒介として表に出ます。
ですから、仮に、徳川家康が存在していなきゃ別の徳川家康が出てきているでしょうね。
そうして、封建時代としての経済成長を世にもたらしたでしょう。
戦乱を収集しただけの豊臣政権の政権基盤は余りにも脆弱すぎます。
経済成長を維持する経済システムの構築にとても成功したとは思われないからです。
これに成功したのは、やはり、徳川家康でしょう。
もちろん、これは偶然ですから、誰でも良かったでしょうね。
こうして成立した徳川幕藩体制の中でも、徐々に、次世代の生産力が発達してきます。
260年の歳月を経て英国の産業革命に象徴される資本制的生産様式の波が押し寄せてきます。
こうして日本は明治維新を迎えることになる訳です。
生産力と生産関係、生産関係と上部構造という視点からみれば、江戸幕府成立か幕末までは安定期。
天保の頃にマニュファクチャーが登場し、近代工業への生産力の発展が必至の時代がやってくるまでは・・・。
なぜなら、土地に領民を縛り付ける制度は、新しい生産力の求める生産関係と敵対的ですからね。
ですから、まあ、徐々に江戸幕藩体制も制度疲労というか旧い秩序と化していった訳です。
Q、江戸時代が戦乱の世になる可能性。
A、生産力と生産関係の矛盾が少ない相対的安定期でしたから戦乱の可能性はゼロ。
もちろん、上述したように相対的安定期でしたから次世代の生産関係と上部構造にとって代わられるまでの間。
そういう限定条件を付ければ、戦乱の可能性は限りなくゼロだったということ。
ものすごーく大局的にみれば、このように言えるんじゃないですか?
平たく言えば、物作りと分け前をめぐる歴史の流れの前には豊臣も徳川も単なる登場人物の一人でしょうね。
徳川の世は、その経済政策が時代に沿ったものだったのですか。そういう意味合いにおいては、一個人の采配とかそんなものは問題にならなそうです。年貢は軽減したんですね。この年貢と財源の確保をいかに過酷でなくやれるか、それがつまるところ政治の本質でしょうが、この舵取りが適当であったならば、徳川が強固な基盤を作った必然なのでしょう。戦乱は結局その乱れによって生じるのでしょうね。
No.3
- 回答日時:
徳川時代も 3代将軍の頃までは 内乱の可能性が大きく残っていました
そのために 家康他が腐心しています
(家康の死後、家康が豊臣家に対して行ったこと(秀吉が織田家に対して行ったことも同じ)を行おうとするもが出現してもおかしくはありません(毛利とか伊達とか)、それを押さえ込むための種々の対策を行っています)
何せ 運良く職を得た、また職にあぶれた 戦闘経験の豊富な完全武装の職業軍人が数十万存在したわけですから、徳川幕府がそれを押さえ込めなければ内乱勃発です
質問者は 豊臣家を重視し過ぎています どのような状況になっても 良くて織田の子孫程度でしょう
豊臣よりも家臣団だったのかもしれませんね。3代くらいまでは、まだエネルギーが解放されつくしていない、発火する可能性もあったということはいえると思います。徐々にそれらをうまく押さえ込んで言ったら、反応が終わってしまっていたということなんでしょうか。
No.4
- 回答日時:
家康、長生きしすぎ。
1:どこかで争乱があるのが、院政時代から450年間の日本の常態。
鎌倉時代は、御家人同士の殺し合い・内訌の歴史です。最後に残った有力御家人である足利家が北条家を倒したわけです。
室町時代は、前期の南北朝時代が、争乱の時代であり、後期は文字通り戦国時代。その間も、義満時代は鎌倉公方や有力守護との争乱であり、6代将軍義教は、殺されています。
支配層となっている大名達・武家にとっては「争乱がない」というのが信じられない。あとは、だれが賽を振るか、ルビコン川を越えるか。越えられなかったのは、適当なシンボルである豊臣家を消滅させたことと、家康の圧倒的な軍事的カリスマです。家康が死んだときに、戦国時代を実際に戦った大名は、伊達政宗などごく少数となっておりました。
2:日本だけではない、内乱常態
同時代、たとえば ムガール帝国では、後継者争いで毎度の内乱。畳の上で死ねる皇帝はそうは、多くなかった。
3:17世紀、内乱の収束国家
イギリス・スペイン・北欧国家などでしょうか。
これらの国家の特徴は、海外進出に武力が向かったこと。イギリス・スペインは有名ですが、北欧もグスタフアドルフによるバルト帝国の構築やアメリカ進出など、結構血なまぐさいです。
こう考えると、江戸時代が内乱のない時代だったというのは奇跡であり、奇跡は自動的に起こらないから奇跡なのだと考えます。
で、奇跡の原因は「軍事カリスマ」家康の長命が一つの鍵だと考えます。
徳川の太平というのが、どうも日本史上で異常に思えます。それが、政治的手腕なのか偶然なのか必然なのかと。あの築城ラッシュにしても、シンボルだけであんなもんを作るだろうか?しかし、その危険な時期をやり過ごせば、世代交代で、温厚なやからが出揃うというところになったのでしょうか。
やはり、カリスマ的存在の威力があった面もありそうです。
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