A 回答 (4件)
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No.4
- 回答日時:
細かい違いは色々あります。
例えば、膜表面タンパクや細胞内pH、酸化還元環境が異なることは知られています。
もちろん、癌抑制遺伝子は発現していませんし、
テロメラーゼなどその他の酵素の発現についても差はあります。
ゲノムレベルでは他の方が書かれているようにテロメアの長さが違うこともありますが、
SNPsの型とGCアイランドのメチル化密度は著しく異なります。
ただ、増殖効率の違いによるハンドリングのメリットに比べると、
通常の実験では上記の点は無視できるので皆癌細胞を使います。
No.3
- 回答日時:
No.2のご回答内容と合わせて読んで下さい。
No.2のご回答にある
>、「死なない」(この厳密な意味は私には分かりません)細胞なのだそうです。
の理由ですが、正常な細胞の遺伝子には、細胞分裂の
回数を記録していると言われる、「テロメア」という
部分があり、分裂の回数が制限を越えると、その
細胞は自然に死んでしまいます。
外部から細胞が破壊される細胞の死を「ネクローシス」
というのに対し、この細胞の自然死を「アポトーシス」
と言います。
ガン細胞は、このテロメアという部分が壊れたままで
細胞分裂を繰り返すので、同じ状態でいつまでも
細胞分裂を繰り返すんです。
もともとテロメアを持っていない、大腸菌が
プラスミドとして使われるのも同じような
理由です。
同じ状態の遺伝子、細胞を大量に作りやすいと
いうわけです。
No.2
- 回答日時:
全くの素人(分野も違う)ですが、親しくしている同僚が生化学の専門で、彼の話を1ヶ月ほど前に聞いたことがあります。
大変面白かったので、できるだけ内容をお伝えします。そもそもガン細胞というのは、「死なない」(この厳密な意味は私には分かりません)細胞なのだそうです。だからこそ体内で悪さをする。
「死なない」ということは、#1の方がおっしゃるように、簡単に同一条件の細胞を増やすことができる。分けることができる。
これが実験室レベルの研究では、とても便利なのだそうです。
もう一つ、「死なない」ということで、同じ細胞が何十年も延々と国内各地の実験室で引き継がれているのだそうです。彼によると「何十年も前の、癌患者から採取した細胞が、今でも全国各地で使われていることを知ったら、遺族はびっくりするだろうなぁ」とのことでした。私もとてもびっくりしました。
さて、同じ細胞を使う、ということは、単一の実験で統制群との比較もできるでしょうし、過去の研究・先行研究との比較もできる。これが貴重なのだそうです。そのガン細胞名を論文に書けば、専門家ならすぐにどのような細胞か、過去にどのような研究がされてきたか分かるのだそうです。
世の中には自分が知らないことがたくさんあるんだなぁ、と彼の話を聞いて思いました。
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