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よく、口に手を当てるのは落ち着かないとか嘘をついているなど、しぐさと心理の関係についての一般論というかそういったものを耳にします。心理学というか、こういったものの根拠はいったい何なのでしょうか?

A 回答 (1件)

こんにちは。


このようなものはほとんどが「統計学的根拠」に基づくものです。
他人の心の中というのは覗いて見るわけにゆきませんので、我々は相手の仕草や行動からそれを推察します。これを「情動理解」といい、「目は口ほどに物を言う」の例えの通り、我々の「非言語コミュニケーション」における「情動疎通(気持ちのやり取り)」といいますのはこれによって支えられています。
多くのひとがそうしますし、自分もそうします。ですから、我々はその行動から相手の心理を推察し、気持ちを理解することができますし、昔からそう言われていることは一般的に多くのひとに共通します。そして、このような多くのひとに共通する様々な行動を「統計学的手法」に基づいて分類するのがそもそも心理学という学問です。

心理学は生理学ではありませんから、従来の古典心理学で行なわれてきましたのは「生理学(解剖学)的分類」ではなく、専ら「統計学的な分類」です。
「生理学的分類」といいますのは「脳(神経系)」の構造がどのようになっているかというのを基に「その行動の根拠」を解剖学的に解明するということです。ですが、このような脳の構造といいますのはつい最近になるまで良く分かっていませんでした。ですから、従来の心理学では統計学的な手段を用いることによって多くのひとに共通する行動を分類し、逆にその結果を基に脳の構造を解明しようとしました。
例えば、全く同じ条件を与えてやったならば60%を超えるひとが同じ行動を執ったとします。ならば、そこには何か共通の原因があるはずです。心理学といいますのは、これによって人間の心理を解明する学問です。
従いまして、このような「他人の行動の解釈」といいますのは、一般の我々にとっては「人生体験による経験則」であり、心理学では様々な実験事例を基にこれを「統計学的事実」として扱います。

ですから、それは圧倒的多数であり、統計学的に事実であることは間違いありません。ですが、これに対して科学的な「生理学的根拠」といいますものはまだほとんど解明されていないというのが現状です。
嘘がばれそうなときに接近行動を選択するひとはいません。ですから、それが回避行動であるというのは全人類に共通だと思います。ですが、我々人間には「嘘を吐くための遺伝子」というものはありませんので、これによって「思わず口に手を当てる」というのは遺伝的に定められた本能行動ではなく、これは明らかに「生後体験に基づく学習行動」です。ならば、その行動は生後の社会学習や個人体験に基づく結果であり、そのとき口に手を当てるか思わず顔を背けるか、我々の脳が何れかを決定するための生理構造を解剖学的に特定することはまず不可能です。ですが、逆に言いますならば、心理学では統計学的手法を用いることにより、これを客観的事実として検証することができます。
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この回答へのお礼

丁寧にお答えいただき、大変ありがとうございます!
統計で考えていたのですね。すっきりしました。
重ねて、丁寧なご回答に感謝いたします!!

お礼日時:2008/06/01 00:28

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