アプリ版:「スタンプのみでお礼する」機能のリリースについて

社会心理学の共変原理の意味がわからないんです。なんについてで、どんなことと関係しているのか、何で重要なのかわかりません。知っている人がいたら教えてください。

A 回答 (3件)

何か出来事が起こったときに、


「どうしてだろう?」と原因を知りたくなり、
それがわかったとき、理解できた~と実感します。
その、心の作用を「帰属」といいます。
その帰属の過程を様々な心理学者が説明していますが、
ケリーは共変原理という理論を使って、
説明しました。

ケリーは共変原理として、

「行為の効果の原因は、その効果が生じたときに存在し、
生じなかったときに存在しない要因に帰属される」

という、原因推測の考え方を提案しました。

この考え方を基本概念として、ケリーは帰属理論モデル
を提出しました。

行動の原因には、
1)実体(行為の対象)
2)人(行為の主体)
3)時/様態(状況)
の3つあるとして、そのどれに原因があると思うかは、
先ほどの共変原理を適応して決められるとしました。

その時の基準は3つあります。
a)一貫性(ある人のある対象に対する反応は
    どのような状況でもかわらないか)
b)一致性(ある人のある対象に対する反応は
    他の人々と一致しているか)
c)弁別性(ある人のその反応は
    対象が限られているのか)
この3つの高低の組み合わせにより、原因が特定される
としました。

Aさん、Bさん、Cさんの3にんが数学のテストを
受けたとき、三人ともいつも0点ならば、
数学のテストの難易度に帰属されるけれど、
Aさんだけが、いつも0点ならば、
Aさんの能力の低さに帰属されます。
    • good
    • 10
この回答へのお礼

わかりやすい説明ありがとうございました。とても参考になりました。本当にありがとうございました。

お礼日時:2004/08/09 00:55

 原因帰属研究の意義や理論の骨子については他の方々から適切なご説明がありますので、共変性について具体的なお話を。



 例えば、身の回りに「雨男」はいませんか?そういう人がなぜ「雨男」と呼ばれるようになるのか。それは、我々が無意識のうちに「共変性」を感じているからです。

 「彼と出かけると、雨が降ることが多い」と感じること。これが誰かを雨男だと思う第一条件です。さらに「彼以外の人と出かけるときには、雨が降らないことが多い」と感じること。これが第二条件です。つまり、他人と出かけることはこれまでに沢山あったけれど、その中で「彼」は「雨」と結びついており、「彼以外の人」は「雨」とは結びつかない。このようになると、我々は「彼」と「雨」は「共変関係にある」と感じることになります。つまり、「彼」と「雨」はいつも同時に存在するものであるかのように感じるのです。
 このような「共変関係」があると、我々は「どちらかが原因でどちらかが結果なのではないだろうか」と推測するしようとします。これが「原因帰属」です。そのため、「雨が降ったのは彼が原因なのだろう」と推測し、「彼は雨男だ」と言うことになるのです。
 以上のような、「共変関係があると、そこに原因結果の関係があると考えやすい」という人間の性質について、理論的にまとめたのがケリーの「共変原理」と言うことになります。

 もちろん、人間に天候を左右する力はありませんから、「彼」が「雨」を降らせているわけではなく、「彼と出かけると雨が降る」のは、偶然が重なっただけのはずです。しかし、たとえ偶然であっても、「彼と出かけて雨が降った」という経験を2~3回だけでもしてしまうと、そこに共変性があるように感じてしまいます。人間の認知能力や推測能力は、必ずしも客観的・合理的には出来ていないのです。だからこそ「人間の推論能力にはどのような偏り(誤り)があるのか」という研究は重要なのです。そして、ケリーの共変原理も、そのような人間の推論能力の偏り(誤り)を見出そうとしている理論と言うことになります。
    • good
    • 13

簡単に言うと、実際の対人行動は、単純ではないからです。



まず、対人行動で考える前に、違う現象で考えてみます。

例えば、野球のピッチャーで考えて見ましょう。B投手は、松坂投手なみの豪腕で、150キロの速球を投げることが可能です。しかし、なかなか1軍に上がることができません。理由は、コントロールの悪さと、体力不足にありました。つまり、一流投手の要因は、少なくとも、スピードの速さだけでなく、体力やコントロールの精度なども重要であるようです。

同じように、恋愛行動についても考えてみます。どんな人が、女性にモテるのでしょうか?。例えばA君は、ハンサムで、流行に敏感、スポーツもでき、そのうえ成績優秀。
しかし、そんな彼は、女性にはもてません。理由は、彼の性格が悪かったり、あるいは、彼が関心があるのは、女性ではなく、実は男性だった(笑)。

つまり、女性にモテるのはどんな人なのか?ということを研究する際には、いくつかの要因を考える必要がありそうですし、一つの要因のみで決まるものではないようです。

そのような意味で、共変原理を考えることは、重要であると思われます。

関連として、筒井淳也先生のHPをご紹介いたします。

参考URL:http://www004.upp.so-net.ne.jp/tsutsui/lecture/i …
    • good
    • 1

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!

このQ&Aを見た人はこんなQ&Aも見ています