アプリ版:「スタンプのみでお礼する」機能のリリースについて

ゼミの文章で英語を読んでいるのですが、ideal observerという言葉が出てきます。なにか実際の人間と比較しているようなのですが、これってなんなんでしょうか?わかりやすく教えていただければありがたいです。

A 回答 (3件)

No. 2です。



信号検出理論とは、ノイズの多いレーダー信号を受け取ったときに、どのような基準で敵がいる・いないを判断するか、という軍事的な研究から始まった統計理論です。この中で、ideal detectorまたはoptimal detectorとは、その目的を達成するために最適な手法を用いる検出器のことです。

信号検出理論では、ideal detectorの性能を決定する主な要因を
(1)ノイズに対する信号の大きさ
(2)判断基準
に分けています。

(1)はレーダーの精度によって決まります。ノイズに対する信号の大きさ(SN比)が大きければレーダーは感度(sensitivity)が高いといえます。(2)は、どのような目的を達成した以下によって決まります。安全をとって、少しでも可能性があれば「Yes(敵がいる)」としたいならば、判断基準は緩くなります。この場合、敵を見落としてしまう(miss)の確立は下がりますが、その代わりに、敵がいないのに「いる」といってしまう(false alarm)の確立はあがります。逆に判断基準を厳しくしてしまうと、missの確立はあがります。信号検出理論では、この判断基準をbiasといいます。

ノイズの統計的な性質等がわかっている場合、(1)と(2)が決まれば、統計理論に基づいてideal detectorの振る舞いが予測できることになります。

信号検出理論を心理学で用いるのは有用です。人間の判断を(1)と(2)のような2要因に分けて考えることができれば、話を整理しやすいからです。もちろん人間の判断がideal observerのように「最適」であるとは限りません。しかし、少なくともideal observerによる成績を上回ることはないでしょう。この意味で、ideal observerは人間の試験成績を考える上でのひとつの基準となるわけです。

心理学における信号検出理論の実際については、以下のURLのほか、検索したらたくさん出てくると思いますので、そちらを参照してください。ideal observerという用語の説明が省略されている場合が多いと思います。これは、信号検出理論が説明しようとしているのがideal observerの振る舞いですので、あえて説明していないためです。

参考URL:http://www5e.biglobe.ne.jp/~tbs-i/psy/tsd/
    • good
    • 0

その文献は実験心理学分野に関するものでしょうか? 信号検出理論(signal detection theory)とかいうキーワードは出てきますか?



周りがガヤガヤいっているうるさい雑音の中で、弱い信号音(例えば電話のベルなど)が鳴っているかどうかを判断する状況を考えて見ましょう。その雑音の性質を良く知っていると仮定したとき、もっとも「最適」な判断をできる仮想的な人のことを、信号検出理論ではideal observer またはideal detectorといいます。この仮想的な人(または脳内機構)の判断と、実際の人の判断を比べることで、実際の人間の判断メカニズムを調べるために使われる概念です。

「最適」というのは、場合によって異なります。例えば、その電話を聞き逃したくない場合と、鳴ってもいない電話を取り上げるのは嫌だと考える場合で、ideal observerの判断は変わってくるでしょう。

また、雑音の性質(例えば、人の声か電子音か)によってもideal observerの判断は変わってくるでしょう。

ideal observerの判断と、実際の人間の判断を比べることで、その人にとって何が「最適」かとか、なにがその人にとって雑音となっているのかを推測できるわけです。

わかりやすくするために、人間の判断の例を用いて説明しましたが、感覚情報のを処理する脳の神経メカニズムの推定のためにも、ideal observerの概念が使われることが多いです。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ありがとうございます。まさにこれです。信号検出理論?の話です。もしよければもう少し詳しくお話を聞かせていただけないでしょうか?どうかお願いいたします。

お礼日時:2005/05/20 15:38

理想的観察者(ideal observer)


わかりやすくすると、「冷静な」、「第三者的な」、「理想的な」観察者の意味。

大体心理学の実験には実験者または観察者、と被験者がいますが少なからず、実験する中で観察者の仮説証明の期待だったりとか、主観が本来客観的なはずの実験の過程に
意識的にしろ、無意識的にしろ紛れ込んでしまうものです。(なんせ心を科学的に分析するので)
できるだけそういう客観性を邪魔するものは排除しようとしますが完全とはいきません。(ですから統計処理で有意差を出したりして客観性が保たれてるか、実験結果が歪んでないかを調べるのです。)
理想的観察者とは主観を排し客観的な観察者を言い表すものです。(実際には不可能なので、理想的なわけですね)
    • good
    • 0

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!