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最近、火星探査機フェニックスが地表に氷のようなものを見つけたというニュースがありました。ただし、第一発表の段階では、写真が白黒なので判別が難しいとか…(この前カラー写真が発表されましたが)

それで、そのニュースを見てふと思ったんですが、探査機等から送られてくる写真や動画は、白黒で不鮮明なものが多いような気がします。
これには何か理由があるのでしょうか?
例えば、地球から距離が離れているから、カラーかつ高品質なデータは転送に時間がかかるとか、そういう感じなんでしょうか?

A 回答 (5件)

他の回答では技術的問題に触れられていますが、おそらくもっと大きな理由があります。


それは色とはそもそも何かという問題と関係しますが、
RGBによるカラー画像が人間の視覚にとってのみ意味があるもので、科学的分析の有用性は相対的に劣るからです。

フェニックスに関していえば、氷の写真のような場合には同じ場所の異なる波長での写真を十数枚撮影するのが普通で、
必ずしも転送量を節約しているというのは当たりません。
フェニックスには可視光から近赤外光までのフィルターが22種類あり、
それぞれ透過する波長域が異なります。
これによってカメラは簡単な「分光計」の役割を果たすわけです。
実際、氷であるという判断の一部にはこのようなデータが役立てられました。
もちろん人間の視細胞の特性に対応するフィルターも含まれているので
必要であれば人間用のカラー画像も作成できます。
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カラー映像を得るには3種類の方法があります。


1 コンポジット
  カラー画像そのものを送信します。大容量データです。
2 白黒画像
  白黒画像ですが赤、青、緑のフィルターをかけて撮影、
  送信します。
  なぜ、こんな面倒な事をするか?
  1番のカラー一括撮影用カメラではCCDの前に赤、青、緑の
  細かな格子状フィルターが付いていて一発でカラー画像を得る事が
  できる代わりに解像度が各色に取られてしまい
  3分の1になります。
  白黒カメラで赤、青、緑を3枚撮影する方法ではCCDの解像力を
  最大限に発揮できます。
3 LRGB法
  解像度を要する輪郭画像を高解像度白黒で撮影。
  そこに解像度を犠牲にしたカラー画像を撮影。
  この2枚を合成すると解像度の高いカラー画像が得られます。
  地上での天体撮影では有効ですが、この方法ではカメラが2台
  必要です。 重量増加が打ち上げコスト高騰に繋がる
  衛星打ち上げで、カメラの数は少なくする・・・・・

こんな理由でNASAもJAXAも2番を採用しています。
(かぐやのNHKハイビジョンカメラは別かな?と思います)
 NHKの事はよく知りません。

結論として、何でこんなややこしい撮影をするのか?

単純なメカニズム(故障回避)で軽量(打ち上げコスト削減)で
出来る限りの情報を得る(高解像度)と、いう事です。

以下、余談
*************************************************************
ここに質問されてる方は、純粋に科学に対する好奇心をもって質問
されている方が多くおられます。
私は、「知ったかぶり」などのない
「知っている事は責任を持って解説できる」
「知らない事は、はっきりと"知らない"と宣言する」
こういった形で「教えてGoo」が便利Toolとして発展すればと
思っています。




 
 
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>もっとこう、次世代ーみたいな、分かりやすい進歩って、



 トラブルが起こったらちょいといって修理を、ということができない宇宙開発で重視されるのは故障しないこと。そのために、地上でトラブルなど出尽くして対応策が完璧に近くなっている「枯れた技術」が使われることが多くなります。もちろん最先端の技術が使われるのではありますが、不安定だけど高性能というものは使いにくいでしょう。
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No.1です。


> 1・民生用カメラを宇宙用に耐久力あげて持って行って、写したらだめなんですか?
> すごい画素のありますよね。わざわざ高いお金をかけて特別なものを開発する意味はあるのでしょうか?
民生用カメラは地球環境で設計されていますから無理でしょう。
真空に近くなったら内部放電とか宇宙線で電子回路破壊とか考えられますから。
また、画素が多すぎるということは情報量も多いということですね。
最近、宇宙ステーションにNHKのハイビジョンTVカメラが入りましたが、宇宙船の中ですし相当な試験もしたようです。

> 2・宇宙間におけるデータ転送って、なんか進歩している気がしないんですが、
> もっとこう、次世代ーみたいな、分かりやすい進歩って、この先当分見込めないんでしょうか?
外からは見えないんですよね。実際はものすごいハイテクが使われているのですが。
無線通信は、距離、アンテナ、電源、ノイズがキーワードです。
地球局はそれなりに対策は取れますが探査機は制約だらけです。
中継衛星といえども非力です。
まして、冥王星や海王星の写真があんなに綺麗に送られてくるのはまさにハイテクですね。
距離を考えると気が遠くなりそうな感じがします。
これもデジタル通信技術・コンピュータ技術・信号処理技術の集大成ですね。

話はそれますがアナログTVから地デジ・ハイビジョン以上の技術進歩と言えるでしょう。
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その通り最後の2行が答えです。


非常に遠い所から弱い電波で送る場合雑音との関係でデータ伝送速度はあまり上げられません。
しかもカラーは白黒の3倍の情報量ですのでさらに時間がかかります。
とりあえず白黒で送っておいて、後でゆっくりカラーで送るということでしょう。

電話で第一報を入れておいて詳細は後でFAXかメールで送るといった感じでしょうか。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。よくわかりました。
それから、ttp://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200806051912のニュースでは、データ中継衛星を利用したり、
三次元サーフェイス撮影用の特別なシステムを導入したりしているようですが、
1・民生用カメラを宇宙用に耐久力あげて持って行って、写したらだめなんですか?すごい画素のありますよね。わざわざ高いお金をかけて特別なものを開発する意味はあるのでしょうか?
2・宇宙間におけるデータ転送って、なんか進歩している気がしないんですが、もっとこう、次世代ーみたいな、分かりやすい進歩って、この先当分見込めないんでしょうか?
質問攻めになってしまってすいません…

お礼日時:2008/06/08 22:03

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