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下記のURLにあるニュースに依りますと、土星の環を構成する氷塊の反射能とその氷塊の表面に塵が降り積もって行く速度(土星探査機カッシーニによって測定された環付近に飛来する塵の単位時間あたりの量に基づいて算出されたもの)から計算すると、土星の環が形成されてから4億年も経過していないという説を米カリフォルニア大学ボルダー校のチームが発表したそうです。

【参考URL】
 ナゾロジー > 理化学 > 物理学 > 宇宙 > 土星の環は予想以上に若かった!?誕生から4億年しか経っていない可能性が浮上!
  https://nazology.net/archives/126268

 一方、Wikipediaの「土星の環」のページには

>土星の環の明るさや氷の純粋さは、彗星の塵の落下によって環が暗く不純になることから、環がまだ若く、もしかすると約1億年前にできたのではないかという説の証拠とされたが、研究によると、B環は彗星からの落下物を薄めるのに十分なほど重く、太陽系の生成からの時間程度では、暗くなることはないことが示された。

とあります。

【参考URL】
 土星の環 - Wikipedia > 形成
  https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%9F%E6%98% …

 この違いが生じた理由として考えられるのは、おそらく地球近傍で測定された塵の時間密度よりも、土星の環付近で測定された塵の時間密度の方が遥かに濃かったという事ではないかと思います。
 そこで疑問なのですが、土星の環を構成している氷塊のサイズは、大きいものなら10m単位のサイズであるのに対し、小さなものではμm単位のサイズという、それこそ宇宙塵と同程度のものまでありますから、この土星の環を構成している氷塊の中で最小サイズのものが探査機カッシーニに飛来する事によって、地球近傍よりも高濃度の塵が検出された可能性があるのではないかと思います。
 そのような可能性がある以上、土星の環を構成している氷塊の表面に、同じく土星の環を構成していた氷塊を起源に持つ氷の塵が付着したとしても、氷塊の表面を構成する物質の組成は変化しませんから、氷塊の反射能も変化しない筈ですので、塵が降り積もる速度だけで「土星の環の年齢を4億年以下」としているのは間違っているのではないでしょうか?
 それとも米カリフォルニア大学ボルダー校のチームは、土星探査機カッシーニが検出した塵の内、氷で出来ているものと氷以外で出来ているものを区別する事が出来ていて、氷以外の塵が何パーセントあるのかという事を算出した上で土星の環の年齢を計算したのでしょうか?

A 回答 (2件)

質問の内容に単純に答えようとすると、大元の論文を読み込まないといけないのですが、英文読解力は全くありませんから答えようがありません。

憶測で判断するのもどうかと思います。

 というのが回答になりそうですが、ものすごく居心地が悪いので論文(解説内容について)の感想を書かせてもらいます。だいたいのところは、前回おまけで書いたことになります。

 このような事を考える上で考慮しないといけないのは、土星近傍でどのような種類の宇宙塵がどれくらいの量があって、土星に降り注ぐ量はどれくらいで、そのうち土星の輪に取り込まれるのはどれくらいなのかということなのでしょう。
 指摘されているように塵がどのようなものかというのは論点になりそうです。論文には詳しくふれられているのかも知れません。
 彗星から揮発物質が放出され始めるのが木星軌道付近になりますから、土星軌道付近では塵はそれほど汚染されていないのではと勝手に思っています。隕石を構成している、カンラン石や輝石、斜長石といった鉱物もmm以下の微小な粒子ではガラスの小片のように見えます。それほど汚くはないような気がします。カンラン石は宝石(ペリドット)にもなります。汚いとしたらグラファイトか金属粒子くらいだと思います。
 さらに、単純な問題です。環の粒子を同じ大きさの粒子が取り囲むとしたらどれくらいの量がいるのか考えてみます。表面を完全に覆い尽くすのには16倍、実際には隙間ができるので最もできないように詰め込んだ場合(六方最密充填)でも12こ必要です。取り囲む粒子が小さいと、その分粒子の総量は少なくて済みますが膨大な量がいりそうなのは推定できます。
 単純に考えてもこれはどうかなとは思います。

 ところが、問題点の本質はここではなさそうです。単純に「粒子に降り積もる」現象と「環に降り積もる」現象を混同しているのではと思っています。
 外からやってきた粒子は、内部の粒子と引力で相互作用して軌道を変形させられごく一部が土星の回りを(環に沿って)まわるようになります。これが環に降り積もる現象です。この段階では、粒子同士はくっついていません。
 その後、粒子同士の引力でくっつきそうですが、これは絶対にあり得ません。なぜなら、環はロッシュの限界内にあるからです。ここでは粒子がくっついたとしても引きはがされるだけです。もし可能なら、4億年もあれば衛星が成長して環を壊していることになります。

実際のところは専門家の判断待ちかなとは思います。大々的に取り上げられるようになるのかうち捨てられるのか..。
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この回答へのお礼

御回答頂き有難う御座います。

>土星近傍でどのような種類の宇宙塵がどれくらいの量があって、土星に降り注ぐ量はどれくらいで、そのうち土星の輪に取り込まれるのはどれくらいなのかということなのでしょう。

 量だけの問題以外にも、反射能の低い石質や炭素質の塵と反射能の高い氷の塵の比率がどの程度で、それらが混じり合って輪の氷塊の表面に降り注いだ結果、氷塊表面に形成される塵の層の反射能はどの程度になるのかという問題もあるのではないでしょうか。

>彗星から揮発物質が放出され始めるのが木星軌道付近になりますから

 土星の環の内、E環を構成している粒子は衛星の1つであるエンケラドゥスの氷火山の噴出物が起源で、氷ではなく、塵、ガス、煙などなのだそうですから、彗星以外を起源に持つ汚れも少なくないのではないでしょうか?

>隕石を構成している、カンラン石や輝石、斜長石といった鉱物もmm以下の微小な粒子ではガラスの小片のように見えます。

 でもそれらの粒子が集まった粉末は、雪などの氷の粒の集まりよりもずっと暗く見えますし、隕石には酸化鉄等の暗い色をした鉱物も多く含まれています。

>環の粒子を同じ大きさの粒子が取り囲むとしたら

 何故同じ大きさだと想定しておられるのでしょうか?
 大きな塊を多数の微小な粒子が薄く覆う場合が殆どだと思うのですが。

>粒子同士の引力でくっつきそうですが

 環を構成している氷塊は大きなものでも10m単位のサイズと言われており、そのような軽いものでは引力は主要な力ではありません。
 粒子同士はファンデルワールス力等の分子間力や、氷粒子の焼結などによってくっつくのではないかと思います。(自動車の底面にも重力に逆らって汚れが付着しますが、これにも分子間力が関係しています)

お礼日時:2023/06/09 00:38

こちらで類似の記事を見ました。


sorae : https://sorae.info/astronomy/20230516-saturn-rin …

 これによると、宇宙塵測定器では飛び込んだ粒子の速度成分電荷が測定できると書かれています。そのうえで、土星外から飛来した粒子の数から、汚染されていく速度を見積もったとなっています。この内容が正しいのなら、土星の輪由来の塵が除かれていることになります。

 もっとも、この手の出たての論文に書かれていることはいつもお話程度で読むことにしています。どこまで信頼できるのかわかりませんから。
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この回答へのお礼

御回答頂き有難う御座います。

 石質や炭素質の塵についてまで土星系由来のものを除外しているのは何故なのかは解りませんでしたが、とにかく速度が「その位置における土星からの脱出速度」よりも高い塵を土星外由来の塵と見做すわけですね。
 ただ、記事に書かれている内容ですと、土星外由来の塵の内、氷の塵とそれ以外(石質や炭素質)の塵を区別せずに、土星の環を構成する氷塊の表面に降り積もる全ての塵が氷の表面を汚すものとして扱っているような印象を受けましたが、石質の塵や炭素質の塵が付着した後に、土星系外や土星系内を起源とする氷の塵が降り積もり、氷塊表面の汚れを覆い隠す事も考えられます。
 特に土星系内由来の塵に関しては、環を構成している氷塊同士の衝突、もしくは氷の表面を持つ衛星に隕石が衝突した際に生じた氷の破片や、内部に液体の水を持つ衛星における水や氷の火山噴火によって放出された氷の塵などが多そうなので、それらの氷の塵の降り積もりによる影響に関して記事では特に言及されていないのが残念です。

お礼日時:2023/06/05 01:25

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