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抵当権設定の登記請求権を保全するための処分禁止の仮処分
 
抵当権移転の登記請求権を保全するための処分禁止の仮処分 
 
保全仮登記に基ずく本登記を申請するとともに、単独で当該仮処分の登記に後れる登記の抹消をする場合、前者と後者「設定か移転」で帰結が異なるのはなぜでしょうか?      
 
色んな専門書で調べても今ひとつ分かりません。

A 回答 (2件)

>抵当権設定の登記請求権を保全するための処分禁止の仮処分



 Aを仮処分債権者、Bを仮処分債務者(甲区1番の所有権登記名義人)とします。(乙区には全く登記がないものとします。)この場合、甲区2番に処分禁止の仮処分の登記、乙区1番には抵当権設定の保全仮登記がされます。その後、BがXのために抵当権設定登記(乙区2番)がされ、さらにその後、BからYに所有権移転登記(甲区3番)がされたとします。
 Aが乙区1番仮登記の本登記を申請する場合(Bに対する抵当権設定本登記を命じる確定判決による単独申請でも、AとBとの共同申請でも可能です。)、その前提として乙区2番の抵当権設定登記や甲区3番の所有権移転登記を抹消する必要はありません。なぜなら、仮登記の順位保全効により、乙区1番の仮登記が本登記になれば、乙区2番の抵当権に対しては先順位の抵当権であることを、甲区3番の所有権移転に対しては、抵当権を取得したことを対抗できるとすれば十分に目的が達成されるからです。

>抵当権移転の登記請求権を保全するための処分禁止の仮処分 

 Aを仮処分債権者、Bを仮処分債務者(乙区1番の抵当権登記名義人)とします。この場合、乙区1番付記1号で処分禁止の仮処分の登記がされます。その後、BからXに1番抵当権移転登記(乙区1番付記2号)がされたとします。Aが判決による単独申請又は、ABとの共同申請によりBからAへの1番抵当権移転登記をする場合には、その前提としてAの単独により仮処分による失効を原因として、1番付記2号抵当権移転登記を抹消することができます。そうしないと、BからAへの1番抵当権移転登記は、乙区1番付記3号で登記されますから、あたかも、XからAに抵当権が移転したような外観になってしまうからです。仮に1番付記2号の登記が1番抵当権移転仮登記だとした場合でも、乙区1番付記2号の仮登記が順位保全効を有する有効な仮登記であるような外観を残したまま、BからAへの1番抵当権移転登記が乙区1番付記3号で登記されることになってしまい、目的を達成することはできないからです。

>保全仮登記に基ずく本登記を申請するとともに、単独で当該仮処分の登記に後れる登記の抹消をする場合、前者と後者「設定か移転」で帰結が異なるのはなぜでしょうか?    

 一つの物件について複数の抵当権設定登記は可能ですが、一つの抵当権について、二重三重の抵当権移転登記はできないということに留意してください。AからBへの所有権移転登記がされた後に、AからCへの所有権移転登記が申請された場合、当該登記申請が却下されるのと同じです。
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この回答へのお礼

丁寧で非常に分かりやすい説明ありがとうございました。  どの参考書よりわかりやすかったです。  私も何時かこれ位すばらしい説明ができるようになりたいです。  本当にありがとうございます。

お礼日時:2008/07/21 13:42

抵当権の処分禁止とは・・


抵当権の抹消を保全するためにされるものです
 実務上これしかないです
サラ金が勝手に・・債務者と通謀の上
抵当権登記したときに使用されます
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この回答へのお礼

実務での貴重なお話ありがとうございます。 

お礼日時:2008/07/21 13:35

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