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タンパク質を溶液から抽出するための操作ですが、クロロフォルムの性質というより、有機溶媒(疎水性の溶媒)のタンパク質に対する一般的な性質です。
タンパク質は水溶液中で、親水基と水分子が引き合う(水和する)ことで水に溶け、水分子との相互作用が立体構造を保つのにも重要です。有機溶媒にさらされると、水和水が奪われます。また、通常なら立体構造の表面側がより親水性で、疎水性の部分は内側にあるべきタンパク質が、おそらく親水性の部分が内側に、疎水性の部分が外側に出ようとするので、立体構造が変化し変性します。このような状態になると、タンパク質は水に溶けにくくなり、分子間力や疎水結合力で凝集します。
DNA水溶液を有機溶媒と混合後、水層と有機溶媒層の二相に分かれた時、DNAは水層に、タンパク質は不溶化して境界面あるいは有機溶媒層にきます。
DNA溶液からのタンパク質除去で、クロロフォルム抽出は非常に古い時代には使われていました。しかしこの目的では、フェノールで抽出したほうが格段に効果的であることが知られてからは、フェノール抽出(あるいはフェノール/クロロフォルム抽出)を使うのが普通です。今回の実験で、フェノールを使っていないのは、皮膚につくとヤケドしたりして危険だからでしょうかね。
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