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大腸菌にプラスミドDNAを入れ、目的遺伝子を複製させる簡単な実験ですが、このとき、大腸菌に入るプラスミドDNAの個数というのは、大量かつ正確にクローニングするための条件として、何か関係性があるのでしょうか?どれくらいの個数を取り込ませた大腸菌が一番よいのでしょうか?

もともと大腸菌にはプラスミドDNAが寄生している状態で存在しているので、複数個のプラスミドDNAが入り込んでも問題はないと考えました。もし大腸菌が1個だけプラスミドDNAを取り入れたとき、何か不都合がない限りは、1個でも複数個でも関係ないと考えました。


ちょっとネットで探してもよくわからなかったんで、ご回答のほうをよろしくお願いします。

A 回答 (2件)

>大腸菌に入るプラスミドDNAの個数というのは、大量かつ正確にクローニングするための条件として、何か関係性があるのでしょうか?



実際上、関係ないといっていいです。

形質転換実験をする時には、大腸菌数を過剰量使います。
一回の実験で使われる大腸菌数は10^8かそれくらいです。
それに対して形質転換に使うプラスミドが、たとえば3 kbで、1 ngだとすると、約0.5 pmolでおおよそそれと同じくらいになります(ligation産物の場合はすべてのベクターが環状化するわけではないので、それよりはるかに少ないでしょう)。で、すべてのプラスミドが大腸菌に入るということはなくて、結果として生じるコロニー数は、うまくいったとして10^4-10^5個くらい(10^7-10^8 cfu/ug pUCとして)ですから、大腸菌もプラスミドも形質転換しないで過剰にあまっている状態です。そういう状況で一個の大腸菌に複数のプラスミドが入るということは、起こりにくいといえます。

確率的には一個の大腸菌に複数のプラスミドが入るということはありえますが、たとえ、同じベクターでインサートが異なる複数のプラスミドが一個体の大腸菌に入ったとしても、増殖していくうちに一種類になるといわれています(No. 1さんの回答のように)。

少々、誤解があるのかもと思いますので、補足すると
・プラスミドの複製は、ゲノムの複製とは独立にコントロールされており、一個の大腸菌の中に多数のコピーが存在する。どのくらいのコピー数あるかはoriの種類による。プラスミド収量が多くクローニングによく使われるpUC系やpBlueScriptなど高コピー数のもので数百(500-700)、低コピーのpBRなどで数十 (20-30)、収量よりもキャパシティーと安定性が求められる長いゲノム断片のクローニングに使われるBACやコスミドなどは基本的に一コピーなど。

一個の大腸菌に、同じベクターで同じインサートをもつ複数分子のプラスミドが入ったとしたら区別できないはずなので、不和合は起こらずそれぞれからのコピーがのこるでしょう(実験者も区別できないですが)。

・不和合性があるのは同じ種類のoriをもつプラスミド同士であって、oriが異なるプラスミド同士では起こらない。たとえば宿主がF'因子を持っていたとしても、pUCの増殖には影響しない。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

内容としては基本的な事だと感じました。しかし、十分に理解できないのも否定できません。
まだまだ僕の勉強不足です。

専門書などで詳しく勉強してみようと思います。

本当にご回答ありがとうございます。

お礼日時:2008/10/20 23:36

>どれくらいの個数を取り込ませた大腸菌が一番よいのでしょうか?


一個のプラスミドです。

不和合性という現象により、シングルコロニーから最終的にプラスミドをとった場合、違った複数のプラスミドが取り込まれても、1種類、シングルクローンが取れるとされています。

これは定説であり、実際にはそうでもないらしいですが、シングルコロニーをちゃんと選べば、実務的にはなにも問題ないことがほとんどです。

>大腸菌にはプラスミドDNAが寄生している状態で存在している

そうである場合とない場合があります。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

わかりやすい説明で、キーワードも提示していただいたので、すぐに詳しいことを調べることができました。

まだまだ勉強し始めたばっかりなので、もっと生物化学を理解していきたいと思っています。

本当にありがとうございます。

お礼日時:2008/10/20 23:39

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