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生理学を勉強し始めているのですが、始めの段階でかなりつまづいてしまっています。。。
どなたか助けてください。
膜電位についてです。

静止状態の(定常状態の)膜電位は、ポンプやチャネル、漏洩チャネルの働きにより、マイナスに帯電していることは分かりました。
この静止膜電位の度数を表す-70mVという値なのですが、これは膜内がマイナスに帯電しているから、“マイナス”70mVという解釈でいいのでしょうか。
だとすると、平衡電位のK+は約-90mV、Na+は約+45mVとは、どういうふうに解釈すればよいのでしょうか。
K+は膜内では濃度が高いのに“マイナス”90mV、Na+は膜内での濃度が低いのに“プラス”45mVというのが、なんだか理解できません。
計算式を見てみても、Logなどが出てきて、さっぱり分かりませんでした…。
この平衡電位というものをどのように解釈すれば良いのか教えていただけませんでしょうか。


また、もう一つ質問があるのですが、
Cl-は膜外での濃度がすごく高いですよね。
Na+とK+のみを考えたときに、膜内がマイナスになることはわかったのですが、Cl-も入れて考えると、Cl-が膜外にあるのになぜ膜外はプラスの状態でいるのかがわかりません。
膜内にも、マイナスの電位をもった他のイオンがあるからなのでしょうか。

すごく分かりづらい文章で申し訳ないです。
どちらか一つの質問でもいいので、回答いただけると嬉しいです。
よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

1.電位


2.静止膜電位発生の仕組み
3.静止膜電位と平衡電位の違い

について解説することで、質問の答えに代えさせていただきます。

1電位。
電位は、基準が必要です。
電場に対する電位とは、重力場に対する高さの概念に相当します。
まず、高さについて説明します。
高さも同様に基準が必要です。
普通、富士山の高さ(標高)の基準は、東京湾平均海面の高さであり、
そこを0mとして富士山の高さを、+3776mと言います。
しかし、東京タワーの高さといった場合、通常、その地面の高さ
を基準0とします(おそらく)。基準は、さまざまにあり得ます。
では、静止膜電位は、何を基準にしているでしょうか。
細胞膜の外側です。したがって、静止膜電位-70mVというのは、
細胞膜の外を基準0Vとして、細胞膜の内側が、-70mVということです。
電位を考えるには、基準との比較をしなければ、ならないので、
細胞内の状態だけ、考えても、電位が負である理由は、わかりません。

2.3

静止膜電位は、各イオンが、電荷の担い手となって、おもに、
NaKポンプ、Kチャネルの働きによって、形成されます。

まず、NaKポンプについて説明します。
これは、能動的に(エネルギーを消費して)2:3の数の比で、
K+イオンを中に、Na+イオンを外に、交換します。
このポンプの時間当たりの交換量は、大したことはありませんが、
このポンプは、基本的に細胞が生きている限り、働くので、
結果として、細胞内には、Na+が少なく、K+が多い状況になります。

次に、Kチャネルについて簡単に説明します。
これは、K+イオンのみを通します。
(たしか、Na+イオンも通しますが、1000:1程度の割合です。)
エネルギーを消費しないで、受動的に輸送します。

さて、ここでは、まず、K+についてのみ、考えることにします。
(K+が静止膜電位を作る主要な要因です。他のイオンを考えるには
他のチャネルや、ポンプについても考える必要があると思います。)
すると、ポンプの働きによってK+の内側の濃度が濃く、
外側の濃度が薄いので、化学ポテンシャルによって、内側から外に
出ようとします。そして、K+が流れたと考えると、電流が内から外に
流れているとみなすことができます。すると、キルヒホッフの法則に
より、閉回路が形成されます。
このとき、細胞膜は、電流を通さない(K+を通さない)ので
コンデンサのように働くことになります。すると、外側に+の電荷が
内側に-の電荷がたまることになります。
(このとき、-の電荷は主にCl-がになっていると考えられます。
ただ、ほかのチャネルなどを考えないとわからないと思います。)
すると、電位差が生じ、その電位差のために、K+イオンが力を受け
この力が、化学ポテンシャルから受ける力と釣り合うことで、
見掛け上、流れなくなります。
今、potasiumイオンのみを考えているので、これは、K+の平衡電位ですが、

すべてのイオンについて、このようなことを考え、電荷の流れが
見掛け上停止するこのときの、内側の電位を静止膜電位といいます。
つまり、イオンをいっしょくたに考えて、電荷の流れのみで見ます。

また、個別のイオンについて考えたとき、
そのイオンの流入出が見掛け上停止する電位差を平衡電位といいます。
それぞれのイオンによって、細胞膜の選択的透過性が違うため、
平衡電位はそれぞれ違うことになります。

つまり、K+の流入出を見掛け上停止させるには、
内側の電位が-90mVでないとだめで、
Na+の見掛け上の流入出を停止させるには、
内側の電位が+60mVでなければなりません。

また、各イオンを区別せず、電荷の流れ
と考えた場合、これが見掛け上停止するのは、
静止膜電位の-70mVということになります。


以上とさせていただきます。



私は、一度勉強しただけの人間であり、文書等を確認しなかったので、
この記述は、不正確な可能性があります。
教科書等にあたることをお勧めします。*1

電位について、勘違いがあるように見受けられますので、電位について
よく確認してください。

*1分子細胞生物学MolecularBiologyOfTheCellなどを見ると良いと思います。
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平衡電位と言うのは、そのイオンの出入りが見かけ上なくなる(よって平衡と表現している)ときの電位のことです。



K+について説明すると、
質問文でご指摘の通り、K+は膜内側の濃度の方が高いわけです、
なぜ高いのかと言うと、Na-Kポンプの働きですよね。(これはご存知と思います)
で、濃度勾配があるわけですから、K+には"膜内から膜外への移動圧"(1)が掛かりますよね。
ところで、K+は電荷を持っているわけですから、電圧(による移動圧)を受けると共に、K+濃度の変化は、電位を変化させ、よって電圧を変化させる要因でもあります。
今考えているは細胞膜ですが、その膜電位を仮に0mVとすると、正電荷をもつK+が濃度勾配によって膜外へ移動することで、膜内の電位は下がりますから、正電荷をもつK+が受ける電圧は、"膜外から膜内への移動圧"(2)になります。
そもそもK+の濃度勾配によって(1)の力が発生しているわけですから、K+が移動するほど、(1)は小さく、更に(2)は次第に大きくなります。よって、最終的に(1)と(2)のバランスが取れ、即ち平衡状態に達することになります。
ということで、平衡状態になるときの(2)というのは、ゼロ電位よりも低い電位のときに得られるわけですから、平衡電位がマイナスであるのはなんら不思議ではないはずです。

ですので、
>K+は膜内では濃度が高い「のに」“マイナス”~、ではなく、
K+は、膜内の濃度の方が高い「から」こそ、平衡電位はマイナスになるのです。

ですから、ネルンストの計算式の
平衡電位の正負が、logの中の値(=膜内/外の濃度比)が1より大きいか小さいかに依存することとで表現されることと、感覚的にも一致するわけです。

>膜内にも、マイナスの電位をもった他のイオンがあるからなのでしょうか
良い視点です、加えると、プラスの電荷を持ったイオンの濃度が、細胞外側が高い、状態が考慮されますね。
膜電位(差)というのは、膜の内外を行き来する全てのイオンによって維持されているわけです。
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