テレビである出演者が、発言を求められると必ず「いや、・・・」と話し始めるのに気がつきました。司会者に「〇〇は素晴らしいですね」と水を向けられても、やはり「いや、」と切り出したので、てっきり否定的な見解を述べるかと思いきや、司会者に同意し〇〇を絶賛しました。
このように否定的思考の持ち主でなくとも、否定語から話し始める人は存外多いようです。他にも「そうですね、・・・」と同調した直後に否定的意見を述べる人、深く考えてもいないのに「やっぱり、・・・」と切り出す人も見受けられます。
どうも自覚がないようですが、単なるクセとは思えません。かくいう私も何かしらその類の話し方をしているはずです。この人達の心理はどうなっているのでしょうか?よろしくお願いします。
No.9ベストアンサー
- 回答日時:
こんにちは。
ご質問を拝見して気が付いたのですが、「いや」は私も使っているかも知れません。ちょっとギクッとしました。
このようなものを「イントロ語」といい、以前から近年の社会現象として指摘されています。若い世代に多く見られ、我々の心理に内在する「自己主張」が無意識に表面化していると考えられます。
「だって」
「て言うか」
「要するに」
このようなものが代表例であり、会話の中であまりにも軽々しく用いられ、「何の根拠もなく相手の意見を否定する行為」として新聞の社説にも載りました。「いや!」というのは感嘆として発せられることも多いですが、こちらは自己主張だけではなく、自己防衛にも用いられているのではないかと思います。これは結構多いかも知れませんね。
イントロ語といいますのは会話に弾みを付けたりとか、あるいは脳内では喚起として言語作業の切っ掛けにもなります。
人間の会話ですから、ロボットのようにいきなり喋り出すなんてことはないです。機械とは違い、人間には必ず「予備動作」というものがあります。で、聞く方も人間ですから、このようなイントロ、即ち予備動作が入りませんと返ってタイミングが掴みづらくなります。
このように、イントロ語といいますのは基本的には人間に付き物の予備動作です。ですが、会話といいますのは社会行動ですから、そこには必ずや自意識というものが働きます。このため、自分の発言を強調したり、あるいは相手の注意を引き付けたりするためには、このためには否定語の方が効果が高いのです。
とはいいましても、否定される方は堪ったものではありません。何の根拠もないのに相手の都合で無闇やたらと否定されるのです。
軽い会話ですから、否定の意思というのは明確にはないのだと思います。ですが、質問者さんもご指摘なさいますように、我々は日本語を扱う民族として見直すところはきちんと見直さなければなりません。まして、相手の発言に対して曲がりなりにもNOと言うのですから、それなりの根拠か、あるいは、それなりの覚悟は持ってもらいたいものです。そして、果たしてその心理的な動機とは無意識な「自己主張」であり、他人との会話でありながら、ついつい自分の都合しか頭にないのです。正に、「自覚が足りない」としか例えようがないですね。
若いひとに限らず、年配になっても「要するに」などとその場を仕切ろうとします。否定しているわけではないのですが、相手の主張を素直に受け入れるという姿勢が見られません。
自分の考えが正しければ否定などする必要はありません。相手を否定してでも自分の立場を主張しようとするのは、これは無能な人間のすることです、と、私は以前、新聞の社説でこのイントロ語の記事を読んだときから自分にそう戒めています。因みに、若いひとの「だって」「て言うか」、個人的にはこれは止めてもらいたいです。傍で聞いていてこっちが恥ずかしくなります。
また、
「ですね」
「そりゃそうさ」
「こっちなんてもっと酷いぜ」
なんてイントロもあります。
例えば会社の上司でこういうのは多いですよ。
「そりゃそうさ、俺の若い頃はもっと酷かった」
部下が仕事の相談を持ち掛けているのに自分のことしか頭にありません。こんな返答しかできない上司ははっきり言って無能です。
意識をしないと中々治せないと思います。
社会行動には必ずや自意識が働きます。ですが、否定であれ肯定であれ、果たしてそれが社会行動である限り、このような「軽々しく根拠のない発言」といいますのは必然的にみな「無責任な行為」ということになります。
この回答への補足
否定から入る人、肯定から入る人。それぞれ微妙に違う「心理」が働いていると思います。心理面からのご考察についてもお聞かせ願えませんか?
補足日時:2009/03/11 15:20なんと呼べばいいのか思案しておりましたが、「イントロ語」ひとつ利口になりました。それにつけても素晴らしい洞察力をお持ちですね。私も「要するに」は叱責を受けました。使っている当人は意識していないうえに、疎まれる恐れも手伝って不問に付されることが多いようです。しかし口癖は当人の生き方や周りの人の感情にも大きな影響を与えます。イントロ語といえども日本語、正しく使いたいものです。
No.11
- 回答日時:
>不意を付くというやつかもしれません、不意を付くことで一瞬どよめきますよね、そうするとどよめかした人に注意が傾きます、そのあと司会者に追随して褒め言葉をアピールしたわけですから、おそらく「自分は場の雰囲気を盛り上げることのできる存在だから認めてよ」とうことを番組関係者もしくは雰囲気のイニシアティブを取っている司会者にアピールしたかったという一瞬の出来事ではないかと思います、つまり雰囲気のイニシアティブを取っている司会者から自分の存在を認めて欲しいという一時的な欲求だと思います >
>この回答へのお礼 失礼ながらそのお答えには肯んじられません。最初にテレビの出演者を例に挙げましたが、そこまでの緊張がないはずの日常生活においても遍く見られる傾向ですから。他にも若い女性が頻繁に使う「ていうか」もこれと同根だと思います。生意気に反論して申し訳ありませんが、回答者様のおっしゃる「欲求」は十分理解できます。>
なるほどね全般的に見てということね、その場合ですと個人によっても用途が違いますので一概にこれとは言えないです
No.10
- 回答日時:
いや、・・・まず、同意、肯定、賛同というのは、弱いんですよね。
なぜかというと、それらは、同位、平等、均一ではない部分があり、どちらかというと先に発意したり発言した相手が優先、上位、上層に位置するからですね。
一方、否定は強いです。相手は、劣後、下位、下層となります。
したがって、内容に関わらず否定語から入る人には、自らを優先させ、相手を劣後させようとする心理が存在すると思います。
てか、そういう風に感じませんか。いや、そう感じます。
やっぱり、・・・否定の強者、否定の快感・・そして、その逆相と言える精神性の弱さでしょうか。
なるほど関係性の優劣は考えておりませんでした。とりあえず否定することによって優位に立ちたい(営業職なら致命的な話し方でしょう)、とりあえず肯定することで自らの劣位を示す。いや、間違いなくそういう心理は働いていると思います。てか、ご回答いただきありがとうございました。
No.8
- 回答日時:
補足に回答します。
外国人の行動パターンは、日本人と逆で正反対になります。だから自己主張、自己表現を強くする、自分の存在を誇示する目的です。世界中で日本人だけ、特殊な行動パターをします。理由は日本人は情緒、心の癒しに敏感だからです。だから自己主張、自己表現よりも心の癒しを優先します。心が癒されるのは脳の思考が休んだ時です。脳の思考がストレスの原因です。だから宗教的にいうと、自我より無我の境地を求める事になります。だから日本の伝統文化は、脳を休めて心を癒す事を追求しています。座禅、茶道、能、文楽、雅楽、義太夫節、民謡演歌、日舞、落語、日本画など、大学の先生の、日本人の脳、大修館書店、角田忠信著、によると、日本語を話して育った人は、脳の構造が変化して、自然の音、川や風の音、鳥や虫の声に、敏感になり、自然の情緒や、心の癒しを、理解できるという事です。だから日本語を話すだけで癒されます。癒しですか。日本語は論理的な言語とはいいがたいようですね。ご指摘のとおり、論理に重きを置くより、言葉を掛け合うことにより、癒し癒されていると思います。やはり日本人は奥が深いですね。私もつとめて周りに波長を合わせます。再度のご回答ありがとうございました。
No.7
- 回答日時:
お礼と補足を拝見しました。
ありがとうございます。確かに、「気のない肯定語から話す人も」この頃多いように、思います。
TVなどで、私が気になるのは、常に「ハイ!・・・・」と話し始めるレポーターです。
多分、「え~・・・・」と、間をおくのがみっともないので、
「え~、」や「あの~」変わりに使われだしたのだと思いますが、
素人や素人上がりで間もないのならまだ許せますが、余り酷いと
「プロかぁおまいら~」と突っ込みたくなります。
テレビやラジオなどのメディアの場合、間をあけることが、
放送事故につながるのじゃないかというプレッシャーもあるのでしょうが、
それにしても、プロとしては、みっともないなぁと思いますね。
気のない肯定語は、単なる接頭語として、相手に失礼のないよう、
返事の間をあけない為に使われていることがあります。
あと、可能性としては、ある種の思考のリード・システム(※)として
こういった、気のない肯定語(否定語も)使われているのかも知れません。
※NLP(神経言語プログラミング)では、記憶や思考の引き金として、
リード・システムという考えがあります、これは、例えば
ある特定の香りを嗅ぐと、過去の風景を思い出すように、
記憶をたどるキッカケになる、(視覚・聴覚・体感などの)感覚器官があり
人によって、記憶をたどる時の手がかりにしている、と言うものです。
http://www.nlp-oneness.com/article/13314966.html
思いつくのはこんなところですね。では~
再度のお答えありがとうございます。記憶を辿っているんでしょうね。意見がまとまらなくとも、返事は即座にしなければなりません。自分で思う以上に緊張を強いられるているようです。そういえば皆さんのお答えのおかげで思い出しました。TBS「スパスパ人間学」で口癖を検証していました。その中でDAIGOが必ずといっていいほど「そっすねー、・・・」と答え始めることについて、専門家は「実は人の話を聞きたくない、質問を吟味していないことをカモフラージュするため」と分析していました。ただDAIGOの場合、キャラクター演出のため習慣づけている可能性もあり、信頼性はイマイチだと思います。やはりいくつかの要因がありそうです。
No.6
- 回答日時:
日本人の特徴です。
日本人の、自己主張を柔らかくするための、応対方法です。それと中国の老子に書いてある、陰陽原理の応用です。この世界は、陰と陽が交わり中和する事で、宇宙の太極へ帰っていきます。この時、宇宙の癒しパワーが発生します。和風文化では、色んな所で応用されてます。和食の中間の味、演歌の音の高い低い、浮世絵、水墨画の構図、能の動、静、イエスとノー、男と女、電気のプラスとマイナス、天気の雨と晴れ、運の吉と凶、漫才のボケとツッコミ、物価の高いと安い、金持ちと貧乏、右派と左派、だからどちらも偏らず、中間が、自己表現は弱く目だたないけど、心は癒されますこの回答への補足
英国紳士の熟考しているわけでもない、勿体ぶった"Ah~"についても、単にマナーだけではないような気がします。まして東洋的な陰陽の要素はかなり希薄であると思われます。その地位に生きる者特有の心理が働いているのではないでしょうか?この場合にも、西洋では東洋における陰陽に代わる、根源的な価値観が影響するのでしょうか?
補足日時:2009/03/11 00:25なるほど陰陽については考えが及びませんでした。日本人の集団から孤立しないため、精神のバランスを取るためのいにしえからの智恵ですね。すでにDNAに刻まれているのかもしれません。
No.5
- 回答日時:
不意を付くというやつかもしれません、不意を付くことで一瞬どよめきますよね、そうするとどよめかした人に注意が傾きます、そのあと司会
者に追随して褒め言葉をアピールしたわけですから、おそらく「自分は場の雰囲気を盛り上げることのできる存在だから認めてよ」とうことを番組関係者もしくは雰囲気のイニシアティブを取っている司会者にアピールしたかったという一瞬の出来事ではないかと思います、つまり雰囲気のイニシアティブを取っている司会者から自分の存在を認めて欲しいという一時的な欲求だと思います失礼ながらそのお答えには肯んじられません。最初にテレビの出演者を例に挙げましたが、そこまでの緊張がないはずの日常生活においても遍く見られる傾向ですから。他にも若い女性が頻繁に使う「ていうか」もこれと同根だと思います。生意気に反論して申し訳ありませんが、回答者様のおっしゃる「欲求」は十分理解できます。
No.4
- 回答日時:
こんはんは、
・(テレビ的には)常に否定的見解ばかりを述べているうちに癖になってしまった。
・自己顕示欲や、私が正しいと言う意識が強いので、
自分の意見を強調したいが為に、常に否定的見解から話し始める。
・心の奥底に、他人=敵 という意識が潜んでいる、→他人の意見を否定
・他人の意見を自動的に受け入れると自分が無くなっている感じ(感覚)になるので、
反射的に一度否定して(その後考えて)から、受け入れようと思う。
・自分に自信がないので、防御の為に、他人の意見はとりあえず否定しておこうと考える。
他にもあるかも、ぱっと考え付いたのはこのくらいです。
上記の理由が複合的に存在していることが多いかと思います。
まさにおっしゃるとおりです。不思議に思ったのは、否定語から話す人の基本的な態度は、必ずしも狭量とはいえない点です。また肯定語の場合もとりあえず同意しているだけで、共感を伴っていないように見受けられます。ご指摘の複合的要因の最大要素としては、(私見ですが)自己防衛にあると考えております。他の回答者様の指摘される、コミュニティーの連帯や世間的風潮も見逃せません。まさに炯眼、素晴らしいお答えです。
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