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書の展覧会などで「金石の気に満ちた行草書」とか
「金石の気を内蔵した強い線」というような表現を目にしますが、
「金石の気」とはいったいどのようなものなのでしょう?
検索してみたのですが、書道界では常識なのか、
用語の解説はみあたりませんでした。
是非お知恵を拝借させてください。

A 回答 (3件)

中国の明清の時代には


篆刻(石を彫って判子にしたもの)や書画を書いて業とするものが出て
文人と呼ばれました。
中でも篆刻の原稿作りのために、
青銅器、石鼓や碑に書かれた古代文字(篆書、隷書)を研究していた人たちを
金石家または碑学派と呼ばれています。
彼らが篆書、隷書の筆法を用いて行草書を書くようになったのが、
金石家の行草の始まりです。

金石家の行草は明代の超之謙に始まり、
清代の呉昌碩で完成したと言われています。
金石家の対するは、
伝統の王義之から連なる帖学派です。
王義之の筆使いは筆を開閉して、
線の太さを変化させて、抒情性を醸し出します。
それに反して、
金石派の筆使いは開いたままの筆で
線の太さは変化させずに行草書を書くので、
王義之の書法になれた目で見るととても違和感を覚えると思います。

インターネット書道協会のHPの「web書道展」で画像も見ることが出来るので、
ご覧になったらいかがかと思います。専門家による詳しい説明も見れます。
http://www.nisk.jp/
謙慎書道会HPの「過去のイベント」の中に
「帖学派」「碑学派」「呉昌碩」に因んだものがあり、
たいへん参考になると思います。
http://www.kensinn.org/

青山杉雨先生は「書跡叢刊『清代 呉昌碩 尺牘/詩稿』二玄社」
の解説に次のように書かれています。
「明るく大らかで情緒的な王(義之)法に比べ、
 金石家の行書は冷たく神経質で、しかも緊密なものが多い。
人々はそれを金石の気などと言って嬉しがったのも時代の好向と言えるが、(略)」
青山杉雨先生は私にとって師匠筋に当たる方で、
青山先生の金石の気を取り入れた行草書は、
お弟子さんに当たる先生方によって
今日も受け継がれています。
現在、日本の書道会において尾崎鵬邑先生は金石派行草の最右翼ではないかと、思っていました。
尾崎先生が青山先生のご存命のころは隠れ弟子として、通っていらしたと、
書かれている文を拝見してとても納得しました。
金石派という言葉を意識せずとも、その系統の書を書かれている方も多いのでないでしょうか?
日本で金石派に対する帖学派、故村上三島が代表的な方ではないでしょうか?

長々と書いて、
丸で私は金石の気が分かっているかのように
誤解されてしまったかもしれません。
私は書道を始めて2年と少し、
頭で理解しているだけで、
本当の金石の気はまだ身についてはいません。
よろしければ、私の拙ブログにもお越しください。
http://blog.goo.ne.jp/nisibundo
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※堅固なことの例えです。


※自分のものにしている。
※私流みたなことです。
>書道展等では採点の批評言葉として使われます。
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全くの素人で何の知識もありませんが、検索して少しでも参考になるかと・・・



http://www1.ocn.ne.jp/~go79dou/ibun6.html
に“金石”という言葉が出てきますね。
“金石の気”も出てきますよ。

そして、
http://db2.littera.waseda.ac.jp/takuhon/takuhont …
には“金石拓本”なる物の紹介の中に
『字・文様は紙に書かれたものだけではない。紙以外に金属や石に、
ときとして木に刻まれた文字・文様がある。これを金石文という。』
と書かれています。

ここから推察すると、
『遙か昔金属や石に刻まれた文字のようなおもむき』
ということではないでしょうか?

参考URL:http://www1.ocn.ne.jp/~go79dou/ibun6.html
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この回答へのお礼

ありがとうございます!!
どうやら優れた文字だけがもつ「何か」であることは
確かのようですね。

 rin_2さんのおっしゃるように、
表現上の趣のようなものなのか、
それとも「気」という言葉が示すように、
目に見えない迫力のようなものなのか……。

 また、金石文や金石学と「金石の気」を
結びつけて考えていいのかどうか、
ナゾは深まるばかりです。

書道の現場で使ったことがある、または聞いたことがあるという方
からの解答をもう少しお待ちしたいと思います。

お礼日時:2009/09/03 22:24

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