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先日、DVDでチェンジリングを観たのですが、クリスティンの元にやってきた〈取り替えられた〉子供は、一体どのような気持ちでウォルター・コリンズだと言い張っていたのでしょうか?〈取り替えられた子供〉は「カリフォルニアに来たかったから嘘をついた」というような内容を言っていますが、その後にも(確か実の母親に会うあたりの場面で)「警察にそういうように言われたからそう言った」と言っていますが、実際の所はどうなのでしょうか?

(1)単にカリフォルニアに来たかっただけ?
(2)それとも警察の差し金でそう言うようにされていたの?
謎が深まります。

また実母との再会の際に、クリスティンがウォルターの服を(取り替えられた)子供にあげようとしますが、その子供は突き返しますよね?あれはどういった心理からなのでしょうか?

A 回答 (1件)

そういうことは観る人が自由に解釈すればいいのだと思います。



ただ、自然に考えると、偽物くんは、父に捨てられてどこにも行くあてがなくなったわけだし、ましてや無賃飲食で警察に突き付けられかねない状態でしたよね。失うものはなかったわけです。人って、パニックになると嘘をつく傾向がありますし、ウォルターの行方不明が大々的なニュースになっていた中、わりと自然に、なりすましを思いついたのではないかと感じるのが自然なような気がします。その時点では、あそこまで話が大きくなるとは思わなかったのでしょう。

また、米国は東側から徐々に建国していった国で、物語の当時は西海岸を南北に覆い尽くすカリフォルニア州が、新天地として脚光を浴びていました。とりわけ舞台となったロサンゼルスの映画産業が華やかになってきていた時期ですし、誰もが憧れる地でもありました。この場合、旅費もタダになるわけですしね。

警察についてですが、少なくとも映画の描写では、偽物だとわかって連れてきたわけではなさそうでしたよね。ただでさえ失態続きでしたから、この期に及んで失態を繰り返したくはなかったはずです。しかし、映画の冒頭で描かれているように、当時のロサンゼルスでは犯罪が多発していた(ゆえに多忙で失敗も多くなった?)ので、片付く事件はさっさと片付けたいという思いが、警察内にあったのではないか、というニュアンスが映画では描かれています。なので、ずっと新聞紙上を賑わせていた行方不明事件が、これで解決するかと思うと、警察も嬉しかったのではないでしょうか。そして、ひとたび、カメラのフラッシュを浴びて再会劇を披露したからには、あとになって「偽物でした」とは言ってほしくない、というのが警察の心情だったわけですよね。

服を突き返したのは、解釈が分かれるところではないかと感じます。クリスティンとは解かり合えなかったのを示唆しているのかもしれないし、自分が嘘をついたのに、成り済ました相手の服をもらうのは後ろめたかったのかもしれませんし。ただ、私には息子がいますが、もしも息子が行方不明になり、誰かが息子に成り済まして私としばらく暮らしたとしたら、その子が着た服は、もう持っていたくないと思います。かといって、幼い少年を責める気にもなれないと思います。それで、きっと服をあげようとするでしょう。でも、その服を受け取ってもらえなかったら、私の複雑な思いは、宙に浮いたままになると思います。そして、映画を観終わって感じたのは、あれは「宙に浮いた自分のさまざまな思いとどう付き合っていくか」という物語だったのではないかと感じました。少なくとも、そういう観点で共感しました。

ところで、この映画は、かなりフィクションを織り交ぜていますが、ネット上に出ているさまざまな記事によると、偽物くんはその後も成長し、家庭を設けたそうです。のちに娘がメディアに語ったところによると、娘から見た偽物くんは「冒険心に満ちていた」そうなので、「カリフォルニアに行ってみたかった」というのは、あながち嘘ではなかったのかもしれません。史実では、継母から離れたくて家出をしたら、警察に保護され、ウォルターについて繰り返し質問を受けているうちに、遠いカリフォルニアに行く好機とみて成り済ましたそうです。

参考URL:http://www.people.com/people/article/0,,20239857 …
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この回答へのお礼

詳しいご説明ありがとうございます。
私も先程気になってこの事件についてネットで調べてみましたところ、映画では描かれていなかった所や私が解釈しきれていなかった箇所が少し解るようになったような気がします。継母から離れたかったという少年の胸の内を聞くと、なぜウォルターになりすましたのか解るような気もします。ご回答ありがとうございました。

お礼日時:2009/11/03 11:54

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