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No.2ベストアンサー
- 回答日時:
「主体」という言葉には、外的な環境が先にあり、その結果として
脳の働きが導かれるという、日常的な感覚における素朴唯物論が、
先入しているように思われます。
脳の働きを「化学的・電気的」な反応に還元することはできても、
それを「意識」に直結することはできません。
なぜなら、そうした「脳の働き」も、意識の中の世界の部分に
過ぎないからです。
この「心の中の宇宙」と「宇宙の部分たる脳」の背反関係は、
量子力学の不確定性原理の拡張としての、人間原理の登場まで
続きました(強い人間原理)。
最新の量子論的世界像において、有限な存在性は観測される事に
よって生じています。
全てのものは、あなたが存在するための(物理的根源にまで遡った)
補完だと言えるのです。
全ての存在は、量子的な不確定性に基づいており、無限につめこむと
存在確率の山が平らになって、無と等しくなります。
この「絶対無=不確定性無限」において、その無限のゼリーの中に、
仮想的な認識体の断面を切ると、その認識体にとって、相補的
不確定性を伴う存在による宇宙が見えるのです。
実は、相対性理論にしても、量子論にしても、認識体との相対に
よってしか存在は無い、という帰結を潜在的に持っています。
客観的時空や絶対的存在というのはない、というものです。
認識性を除外した存在は、無=無限不確定性になります。
その無限の闇に、認識体の仮定断面の運動を想定すれば、相対的に
無の風は光になり、認識体はその光(量子相互作用パターン)の向うに、
自己の補完(相補的不確定性)としての宇宙を認識するのです。
換言すれば、「何か有るんじゃないの?」という疑問(自我仮説)の
相補として生じた時空仮説に対して、「本当はないんだけどね」という
無の射影として、存在は生じていると言えます。
無いとは分からない事が有なのです。
No.5
- 回答日時:
ひとの考えやおこないについて それらを《操作している》という言葉は 基本的には使いません。
《化学的、電磁気学的に説明し得るとする》しないにかかわらず 《脳の働き》は 《わたし》がおこなっているものです。意識せずにもはたらいているという場合でも その途中の結果をでも認識し受け取り用いるなら用いるというとき それは《わたし》がおこなっています。
《わたし》という人間は むろん有限な存在です。相対的な朽ちるべきものでその能力も有限です。この人間のちからを凌駕する力が あると言わねばならないでしょう。ですが それは それがひとを操作するとは言いません。みづからよりも強い力を《わたし》は受け止めて 従うべきは従い 従わざるを得ないものには従うという意志の行為で応じています。
ピストルをつきつけられて その相手の言いなりになることは 基本的に言って 《操作》の問題ではありません。あたかもそれと同じように 脳の働きが 《わたし》の思うとおりに働いていなかったり 思うとおりでないことをするように強いて来ていたりしても それをひとまづは《わたし》は受け取り受け容れるだけであって 《操作》の問題とは別なのではないでしょうか?
No.4
- 回答日時:
その類の本もあれこれ読んだけど、自我の領域についてはまだ分かってないですよ。
はたして脳内にあるのかさえも不明です。
ナマコなどの単管類には脳は無いけど、自我に相当する自己保全機能はあります。
昆虫の脳は各部に分散してるけど、プログラム制御はどこでしてるのかも不明です。
私自身が脳に致命的な病を抱えているので興味のある話ですが、
まだまだ生命の自我については解析中みたいですよ。
No.3
- 回答日時:
目の前の物が見えたり、火が燃えて熱いと感じたりした時、脳の内部で何が起こっているかを解明する事はできると思います。
でも、具体的にどのように見えるかとか、どのように熱いと感じるかは主観の次元の問題なので脳内現象では説明できません。主体と言うのは主観の総合体のようなものですから脳内現象では説明できません。従って、主体と言うのは脳内現象と因果関係で繋がっているのではなく,対応関係があるだけだと思います。
この回答へのお礼
お礼日時:2010/03/24 12:37
ご回答ありがとうございます。
主体という言葉が適切でなかったと思っています。
でも、心には脳内の物質現象として還元し得ないものがあるということですね。
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