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重力が働いている物体を持ち上げた時の仕事についてお聞きしたいことがあります。
教科書の記述の中に、
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 物体を持ち上げるには、重力と同じ大きさの力fを上向きに加えなければならない。したがって、質量m[kg]の物体を高さh[m]持ち上げるときに必要な仕事W[J]は、
W=mg×h=mgh
となる。
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とあったのですが、

1.「物体を持ち上げるには、重力と同じ大きさの力fを上向きに加えなければならない。」という部分が納得できません。力fを加えた所で、重力fと持ち上げる力がつり合ってしまうので、物体は静止したままだと思います。

2.また、持ち上げる力がfで物体が持ち上がったとしても、fより大きい力をかけても物体は持ち上がるので、W≧mghになってしまうと思います。

おそらく1.2.は何か間違っていると思うのですけど、何が間違っているのかが私にはわかりません。
よろしければアドバイス願えないでしょうか。

A 回答 (5件)

#4です。


位置エネルギーの表現を仕事から求めるという場合、当然運動エネルギーの表現はまだ分かっていないとしています。#3様は運動エネルギーの表現を持ちこんでいますから「?」が付いてしまいます。
また、エネルギーは状態量であるという事も踏まえています。
位置エネルギーを求めるのであれば最終的に位置の変化だけが残るような変化で評価すればいいという考えです。高さHのところでの速さが0になっていると考えています。途中でも速度が0でなければいけないとは考えなくてもいいのです。
もし、運動エネルギーの表現が既に分かっているというのであれば、力をくわえて物体を持ちあげる代わりに投げあげることで同じ状態を実現すると考えれば位置エネルギーの表現は出てきます。「無限にゆっくり」なんて無理な状況を考える必要はありません。
初速度vで投げあげれば最高点の高さHは2Hg=v^2になリます。
これを運動エネルギーの表現に入れればmgHが出てきます。
速さvで運動している物体は自分自身をHだけ持ち上げる能力があるということです。教科書には「エネルギー=仕事をする能力」という定義が出てきます。自分自身を持ちあげるという仕事をしています。最高点で速さがゼロのなっているというのは持っていた運動エネルギーを使いきっています。代わりに高さが高くなっています。
(エネルギーの保存則を使っていることになります。でも(なされた仕事)=(物体のエネルギーの増加)という関係も保存則の一つです。教科書でもエネルギーの移り変わりの方が先に出てきます。表現はそのあとです。)

(仕事)→(運動エネルギー)→(位置エネルギ-) (1)
(仕事)→(位置エネルギー)→(運動エネルギー)
のどちらでも同じ事情です。

保存則を使っていることが気になるのであれば
(仕事)→(位置エネルギー)  (2)
(仕事)→(運動エネルギー)
と別々に求めればいいです。   
求めた結果に2Hg=v^2の関係を入れれば保存則が出てきます。
(この式自体は等加速度運動であるということから出てきたものですからエネルギーとは関係がありません。)
別々に求めるのであれば、位置エネルギーを求める時には運動エネルギーの表現を使うことはできません。
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この質問はほとんどの高校生が疑問に思う内容です。


物理を習い始めた初めの方です。
運動の記述が終わってエネルギーに入るところです。
「無限にゆっくりに」とか「最初だけチョンと大きな力を加えれば」とかの説明では「物理はうそくさい!」と思うだけです。
位置エネルギーの導入とその表現はそのあとの力学の出発点です。
初めにあいまいなことをやっていればそのあとにもずっとあいまいさが付いて回ります。
もっとはっきりとあいまいさのない形で導入できるはずのものです。

「仕事」の導入はすんでいるものとします。
質量mの物体に力Fを加えるとします。
力を加えると位置の変化も速度の変化も起こります。
「起こった変化が高さの変化だけだったとすれば(したがって変化した場所での速度は0)必要な仕事はいくらになるでしょう」という問題です。

F>mgでなければ動きません。
だから力を加えるのを途中でやめればいいのです。
その時の高さをhとします。仕事はFhです。
高さhまでの運動は上向きに加速度 α=(F-mg)/m の等加速度運動です。
高さhからHまでは下向きに加速度gの放物運動です。
高さHのところで速度=0という条件で解けばF,h,H,m、g の関係式が出てきます。
(等加速度運動での運動の表現はもう習っているはずですから解くことができるはずです。)
この結果から仕事W=Fhを求めるとF,hに関係なくW=mgHになるという結果が出てきます。
どういう力の加え方をしてもいいのです。F-mg の大きさによってhが変わってきますがFhは一定なのです。
そこでmgHを(mg)×(H)と考えて「重力に等しい力を加えて距離H移動させたときの仕事」と読み取っています。その値を「高さが高くなったことによって増加したエネルギー=位置エネルギーの増加」であるとするのです。
mgHという表現は「重力に逆らってmgの力でHだけ動かした」ということを意味しているのではありません。実際にmgの力で動かしたと無理に解釈してしまうと「動かないはずなのに何故?」という疑問が出てきます。「無限にゆっくり動く」という説明が一緒に出てくるということになります。
通常の物理的な表現では「無限にゆっくりと動く」というのは「動かない」と同じことのはずですから「動く」説明にこの表現を使われると「????!」となってしまうのです。

余談です。
熱力学が分かりにくいとされている理由の一つが「準静的過程」です。
「温度差がなければ熱の移動は起こらない」はずなのに「温度差のないところで無限にゆっくりと変化させて熱の移動を実現する」という操作が出てきます。「等温膨張」でもこの表現です。
どこかの段階でこの「無限にゆっくり」の検討が必要なのですが終わりまでこのままです。
温度差があれば不可逆変化になってしまうというのであれば不可逆性の評価をすればいいのです。
移動する熱量と増加するエントロピー量の温度差に対する依存性を調べるというのが一つの評価方法だろうと思います。
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教科書の記述をより正確にして、ついでに位置エネルギーと関連付けましょう:



1. 慣性の法則に従って物体が等速運動するためには、物体に掛る力がゼロでなければならない。

2. 従って、ある速度vで鉛直上向に運動している質量mの物体にその速度を保たせるには、物体に重力と釣り合うだけの力f=mgを加えなければならない。

3. その状態で物体がある時間の間にhだけ鉛直上方に移動したとする。力fが物体に与えた仕事Wはfh=mghである。

4. 一方、物体の運動エネルギーは(1/2)*mv^2で一定である。

5. 従って、物体に与えられた仕事W=mghは、物体の持つ位置エネルギーの増分と等しい。すなわち、この間に物体の位置エネルギーはW=mghだけ増加している。

6. もし力fが重力と釣り合っていなければ、(例えば少しだけmgより大きければ、)物体は加速度運動をしてしまい、その結果位置エネルギーが変化するだけでなく、運動エネルギーまで変化してしまう。そうなると、力fが物体に与えた仕事は、物体の位置をhだけ上にあげるのに必要な仕事量と丁度一致するとは言えなくなってしまう。
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とてもセンスが良い質問ですね。



1. 実は持ち上げる瞬間は重力fより大きい力がかかっています。そうしないと質問の通り静止したままです。ただ、教科書が記述しようとしているのは「必要最小限の力」です。いつでもとまれる無限にゆっくりとした動作で持ち上げ、静止するとも動くとも言える状態を想定しています。「持ち上がる」ということは一旦重力fより大きい力がかかり上方向に加速度が得られたことを意味しますが、その後高さhで停止する際には逆に重力fより小さい力を掛け加速度を小さくしないと停止することができません。この大小を平均して(実際には積分して)「必要最小限の力」としています。

2. 上記でも述べているのと同様ですが、fより大きい力を掛けると加速度が発生し、そのままだと際限なく高く上がっていきます。高さhで静止するためには加速度を落とす必要があるので、fより小さい力を掛ける状態がどこかに登場することになります。このように、持ち上げ方を工夫して仕事量を得したり損したりはできないことをW=mghは示しています。
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1は、まあその通りではありますが、ある程度単純化してるのだと思って下さい。



厳密に正しいのかは分かりませんが、例えば移動開始時だけほんのわずかな撃力を余分に加えたとしましょう、そうすれば釣り合いなので等速直線運動になります。
そして必要な高さまで持ち上がったら今度は先ほどと同じだけのエネルギーを引いてやります。そうすれば物体は停止します。
まあ、そういう仕事をしたとすれば問題の通りの式でいいということが理解出来るのではないでしょうか。
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