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新渡戸稲造の「武士道」について
私は上記の本を読みましたが、日本人の
精神を説いているのか、ヨーロッパと
日本の精神比較をしているのか、読めば
読むほど分かりませんでした。
新渡戸稲造は何を説きたかったのですか?
是非、教えて下さい。

A 回答 (1件)

専門家の方の回答を待ちたく、私は浅学ではありますが取り急ぎ回答します。



武士道 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A6%E5%A3%AB% …

を見ると、
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近代における武士道については1900年に英文で発表された新渡戸稲造の『武士道』が代表的なテキストとされる。本著は封建社会の武士道を題材としているが同時に武士道を直接的に解釈したのではなく「武士道」という日本の精神的土壌に発現した現象をその根本から探り当て普遍的真理を導こうとするものである。
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とあるのですが、自分はこの記述に説明不足の感覚を憶えています。
元々新渡戸稲造の武士道は第一版の序にあるように「ベルギー人に道徳教育はどうやってやるのかと質問された時に回答できなかった。それがきっかけでそもそも日本の道徳観念はどのようにしてできたのだろうと考えるようになった。それは武士道だという事に気が付いた。気が付いたついでなので日本の事、とりわけ日本精神を諸外国の方に理解してもらう為、武士道とは具体的にこういうものなのですよ、という考察を考えたので出版しますよ」と外国向けに英文で出版されたのが元々です。もし日本語の文章を読んでいるのであれば、我々が読んでいるのは新渡戸稲造さんが英文で書いたのを更に訳者が和訳した訳文です。

それがとてもよく出来たテキストだったので、元々の用途は違ったのだけれども、武士道を理解するのに役立つ本として代表する書籍となったのが本当だと思います。

重複も含みますが、上記を前提としてかつishikawa-tさんの言葉も借りてまとめますと、「外国人に日本精神を理解してもらう為に」「ヨーロッパと日本の精神比較」をしながら「日本人の精神を説いている」というのが正解だと思います。

よく日本人の自決・自殺が、どうしてそんな事をするんだ、よく分からないというようなステレオタイプの外国籍の方でも、「第12章 自殺および復仇の制度」を読めば実例を通して日本の精神を納得して貰える構成になっていると思います。

ちなみに岩波書店から出版されている武士道には第一版の序文があって、なぜこの武士道が書かれたのかという背景が書かれているのですが、お持ちの書籍にはありませんか? 

この中にある
「この著述の全体を通じて、私は自分の論証する諸点をばヨーロッパの歴史および文学からの類例を引いて説明することを試みた。それはこの問題をば外国の読者の理解に近づけるに役立つと信じたからである。」
が全てであると思います。
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この回答へのお礼

丁寧な解説有難う。本の理解につながりました。

お礼日時:2010/10/02 19:19

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