No.1ベストアンサー
- 回答日時:
長い歴史の中で中華文明が外の勢力に軍事的に敗北すること自体はしばしばあった事です。
匈奴とかモンゴルとか、清朝自体も満州族が漢民族を支配して作った王朝です。
しかしそのような事があっても中華思想が動揺しなかったのは、
過去の中国史に登場した勢力は軍事的に中国を征服しても、文明的にはむしろ取り込まれ、自らその担い手となっていったからなのです。
つまり支配民族が変われど、中華思想を支えている中華文明が世界最高であるという自負に変わりは無かったわけです。
(中華思想を近代的視点で漢民族のナショナリズムのようなものと考えるべきではないと思います)
近代における、アヘン戦争やアロー号戦争における敗北はそのような、幾度も繰り返されてきた「外寇」とは本質的に違う事態でした。
単なる軍事的敗北ではなく、中華文明と西洋文明という文明同士の対決で中華文明が敗北したことを意味しているのです。
中国を半植民地化した西洋列強は、中国に取り込まれたりする事はけして無かったのですから。
中華思想の前提となっている概念が根本的に覆されたわけです。
No.3
- 回答日時:
まず、簡単にいえば、乾隆帝までの中国政治は、基本的には中華文化圏(東アジア・中央アジア北部)だけの世界観ですみました。
しかし、乾隆帝以後、ロシアを始め、欧米列強の進出から、中華文化圏が、中華と自国以外の文明・文化的なものを魅せつけられます。
つまり、中華以外の強烈で優れた文化・文明の進出によって中華思想が揺らいだ・・というだけの話です。
特に、列強の中央アジア進出の激しさは乾隆帝以後では指摘する必要もないでしょう。
ただ、世界史専門の予備校講師としては「100年後」に破綻した、というのはあまり馴染まない見解であり、根拠になりえるものを見出すことが出来ません。
すでに、乾隆帝時代から、中華思想の衰退は見て取れるものですから・・・・
なお、最近中華思想に関して注目するべきは、
元時代を中華思想として捉えることの適否です。
”元王朝は、中華思想を持たない数少ない中国王朝だった”との見解もあり
中華思想に関しては、元王朝を分岐点として再検証するべきだと個人的には思っています。
No.2
- 回答日時:
現実に軍事力によって、他国を支配できていれば、中華思想は傷つかない。
乾隆帝が 十全老人と自称したのは、10回遠征して、負けなしという事実で裏付けられています。
んで、次の皇帝はベトナムで負けちゃいます。
中華思想は、現代人的な(19世紀 20世紀的な)自国民優越思想とは別物です。
中華大陸の皇帝に対して、世界中が政治的に劣位にある(べきだ)。
という思想であって、中国人が偉いとか、漢字文化がすごいとかいう話ではない。
政治的に劣位ということを明確に示すのが、戦争で勝つ・負ける。
まけちゃったら、中華思想は「ほんまかいな?」と思うよね
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