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或るページ(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%87)の内容を読みますと、
『普通には2人称が「命令文」の主語になっている』そうですが、
普通の場合の状況に留まっているのでしたら、例外が有るのだろう、
と考えましたから、伺わせて下さい。

『3人称を主語に据えた「命令文」は、東洋にも西洋にも存在しているのでしょうか?』

拙い表現で伺いまして畏れ入りますが、宜しく御願い申し上げます。
(具体例を紹介して頂けると、助かります。)

A 回答 (9件)

あります。

まずラテン語ですが、命令法現在(普通の意味の命令形です)は二人称だけですが、命令法未来には三人称があります。

命令法二人称単数現在 ama「愛せよ」

命令法三人称単数未来 amato「彼・彼女をして愛せしめよ」
〃三人称複数〃 amanto「彼ら・彼女らをして愛せしめよ」
(命令法未来にも二人称はありますが、省きます)

これらは、たとえば、英訳すると he/she/they shall love となるように、厳密な意味の命令、面と向かって言う命令ではありませんが(面と向かえばそれは二人称であり三人称ではなくなる)、これは日本語の「命令」という語感によるもので、英語の imperative やラテン語の imperativus には「なされなければならない・必須の」という意味がありますから、三人称の imperative と言っても不思議はないわけです。そういう意味では he shall や let him も imperative になりますが通常そうは呼びません。

同様なことが他の言語にもあり

ロシア語
Он говорит.「彼は話す he speaks」
Пусть он говорит.「彼に話させよ he shall speak / let him speak」

セルビア語
Он вози.「彼は運転する he drives」
Нека он вози.「彼に運転させよ he shall drive / let him drive」

これらは三人称の文の前に助詞を添えることで三人称の imperative を表現します。動詞の形としての命令形は三人称にはありません。

この回答への補足

有り難う御座います。

「命令文」の見方が、良い意味で変わりました。

又今後にも、若し支障が御座いませんでしたら、
畏れ入りますが、御指導を宜しく御願い申し上げます。

補足日時:2011/05/08 03:05
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ポルトガル語では「形式的には」命令形に3人称があります。

たとえば "Nao estude voce" の主語は voce で、これは3人称単数です。しかし意味は「あなたは勉強するな」で、2人称です。

どうしてこうなったか。voce はもともと "vossa merce" という尊称だったからです。日本語で「あちらのほう」という意味の3人称が「あなた」という2人称になったのと同様の歴史的な経緯と思います。

ポルトガル語はラテン語から来てますから、trgovec さんの指摘されたラテン語の3人称命令形と関係がある可能性も高いですけど、私は知りません。

ついでに言うと、ポルトガル語は1人称複数も命令形があります。

この回答への補足

有り難う御座います。

1番の方からの御意見だけを拝見しますと、
「使役」の形式を避けられないのかと思われましたが、
そうではない様ですね。

因みに、3人称命令文は「仮定法現在」によって間接的に表現されるのか、と私は勝手に妄想しておりました。

補足日時:2011/05/08 11:13
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フィンランド語では1人称単数を除く全人称・数に命令形があります。

他のウラル言語でも同様に多数の形があると思います。

たとえば「言う」の原形 sanoa に対し,

1人称複数:sanokaamme (言おう)
2人称単数:sano (言え)
2人称複数:sanokaa (同上,複数の相手または敬称)
3人称単数:sanokoon (言わせる,言うべき等)
3人称複数:sanokoot (同上,複数)

があり,それぞれ否定形があります。ただ,1人称複数の「言おう」は実際の会話では sanotaan という別な形(受動態)を通常使います。

フィンランド語では命令は直説法,条件法,可能法と並ぶ命令法という「法」のひとつで,受動態でも命令形があり,またその否定があります。

ただこれは文法的分類なので,意味として人になにか言い下す「命令」に相当するというわけではありません。基本的には「~がされなければならない」という意味を持っています。なかなか複雑です。

この回答への補足

有り難う御座います。

慣用的な表現の過程を辿るにつれて、別の意味が託されてきたのでしょうか?

因みに、折角の貴重な御縁を賜りましたので、
此処で終えるのが勿体無く思われますから、
もし支障が御座いませんでしたら、教えて下さい。

『「尊厳の複数」という概念は、「1人称の意志表現」に関わっているのでしょうか?』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8A%E5%8E%B3% …

補足日時:2011/05/09 05:11
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 三人称に対してどうやって命令するかですが、最も有名なのは創世記の「光あれ!」でしょう。

英語では「Let there be light.」ですが、ラテン語では「Fiat lux.」です。Luxが光ですが、Fiatは接続法三人称単数だと思います(間違っていたらすいません)。意味的には明らかに三人称に対する命令ですから、神様はたいしたものなのです。ちなみに、イタリアの自動車メーカーFiatは「Fabbrica Italiana Automobili Torino」の略なのですが、Fiat lux. を元ネタにしていることはいうまでもありません。
 接続法を三人称に対する命令ないし依頼に使うのは多くの印欧語では普通で、接続法が衰退した英語でも「God save the Queen.」などといいます。ただし、文法上の命令形ではありませんので、依頼や懇願とも考えられ、命令文とはいえないかもしれません。

この回答への補足

私の盲点を見抜いて頂き、誠に有り難う御座います。

確かに、神様の凄さが強調されている様に感じられますね。

因みに、岩波新書から「曲がり角の日本語」という書籍が出版されていますが、それの中では、現代の日本語と古代のギリシア語とだけの特徴として、3人称命令文が紹介されていました。従いまして、その確認の為に、「3人称命令文の有無」の質問を提出させて頂きましたので、謬見が矯正されまして非常に助かりました。

補足日時:2011/05/09 04:57
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スペイン語



三人称を使う相手にも『アドバイス』とか『忠告』『提案』はします。

(一般には二人称の場合に『命令形』という言葉を使い、三人称の場合は『アドバイス』とか『忠告』『提案』、そういう言葉を使います。一部の本には『命令形』と書いてあるかもしれませんが、それは言葉の選び方が間違ってます。スペインのスペイン語において直接の相手に三人称を使うのは丁寧表現の一つです。したがってそういう相手に『命令』するというのは言葉の上でおかしいからです。)


Tenga cuidado.「ご注意ください」

Cuídese bien. 「体調にはくれぐれもお気をつけください」

Ségame.「私の後についてきてください」

Tomen el tren y bájense en Sevilla. 「列車にお乗りになり、セビリアでお降りください・お降りになればいいですよ」

この回答への補足

分かりやすく纏めて頂きまして、誠に有り難う御座います。

畏れ入りますが、もし支障が御座いませんでしたら、
追加の御教授を頂けると幸いですから、教えて下さい。

接客の状況と同じ様に、話し相手の尊厳を称える為に、馴れ馴れしい表現を控えるべく、『アドバイス』とか『忠告』『提案』とかの場面では、3人称が採用されてきた、という認識で宜しいのでしょうか?

補足日時:2011/05/10 02:47
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>3人称を主語に据えた「命令文」は、東洋にも西洋にも存在しているのでしょうか?



狭義の命令(依頼も含むとします)は相手に何かをしてほしいとき、何かの実現をのぞむものであるため、相手たりえない三人称を動作の主体とすることはできないわけです。先に挙げたラテン語の amato にしても彼にそれをさせるのは聞き手である二人称で、amare という動作をするのは彼です。彼にとっては狭義の命令である order や request ではなくそれを聞くのは二人称です。しかし彼にとって amare することがなすべきことであるので「三人称の imperative」ではあります。また動詞も imperative mood「命令法」になっています。

命令文は動詞が必ずしも命令法や命令形である必要はなく、平叙文や疑問文でも状況では命令や依頼になり(Will you ..? や してくれませんか など)、さらには動詞なしでも命令はできます。

欧米語には三人称を二人称に当てる例がありますが、意味するところはあくまで二人称なので質問のケースとは違うと思いました。これを含めるならドイツ語の Nehmen Sie Platz! オランダ語の Gaat U zitten!(どちらも「お掛けください」)も入り、ドイツ語は接続法三人称複数を、オランダ語は接続法二人称複数(主語は三人称由来)を二人称への命令(依頼)に転用したものです。

先の回答に付け加えて、古典ギリシア語も三人称の動詞に命令法がありました。聖書の「光あれ」は genetheto phos で genetheto が三人称単数命令法「光をして生じせしめよ」です。ところがラテン語の fiat lux は「光が作られますように」という接続法で希求を表す文に変わっています。命令法は形式的には *fito lux となるはずですがなぜかこの形は用いられなかったため(二人称への命令もまれ)であると思われます。英語は let there be light と使役に変わりましたが意味的にはギリシア語に近くなっており、神が二人称の何かに言っている感じです。

ラテン語もギリシア語もその末裔の現代語には動詞の形としての三人称命令法は伝わっていません。接続法や使役を使う方へ変わっています。

この回答への補足

再度の回答を下さいましただけでなく、他の方への補足欄に私が入力しました内容をも踏まえて頂きまして、御配慮に深く感謝します。

因みに、「曲がり角の日本語(http://ameblo.jp/mokumoku-hitsuji-51/entry-10873 …)」という書籍の中では、次の様な旨(汚い表現でしたので、此処では少し優しい印象の表現に改めました。)の3人称命令文が紹介されています。

つまり、『あんな奴なんか、どうにかなってしまえ』、という言い方です。

こういう言い方は、逆に寧ろ、日本語としても不自然なのでしょうか?

補足日時:2011/05/10 02:29
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この回答へのお礼

http://okwave.jp/qa/q6732465.html
此方のページにも同類の質問を提出させて頂きましたので、御教授を賜れますと、幸いです。

お礼日時:2011/05/12 16:08

 こんにちは。



 セム語の場合を垣間見てみます。

 1. アラビア語は まづ命令法は 活用形が二人称のものとして決まっているようです。それのみのようです。

 2. 接続法がありますが これは まづ基本的に言ってほかの言語の場合と同じように 主節における主観の想像するところをその内容として表わされるかたちです。そのとき どうも二人称に対してもそして三人称に対しても 要請するという意味合いは薄いようです。

  ○ わたしはおそれる+かれがわたしを去っていく(=接続法)
   ⇒ わたしはかれが去って行きはしないかと心配である。

 といった程度にとどまるようだ。

 3. 三人称にも命令のような内容を示すのは 《要求法 Jussive 》が別個にある。

Gen.1:3 أَمَرَ اللهُ : «لِيَكُنْ نُورٌ  
・'amara Allah:≪ Li-ya-kun nur.≫・・・
  ・ said Allah: To-〔that-〕it-be light〕.
  
 直説法なら 《 ya-kunu ( he is )》です。日本語ならニ格(≒与格)に当たるような前置詞(接続詞)の 《 Li- 》がこの要求法をみちびいています。

 4. ならば本家本元のヘブル語はどうか。

  Gen.1:3וַיֹּאמֶר אֱלֹהִים יְהִי אֹור ׃
  ・wa-y-omer Elohim ye-hiy 'or
  ・ and-he-said Elohim it-be light

 やはり 指示形 Jussive とも単純に呼ばれる要求法のようです。直説法なら 《 yi-hyeh ( he-is )》です。語尾が省かれるという点では アラビア語と同じようです。

 5. けっきょく問題は 三人称について命令するという場合 それは (あ)たとえば二人称の相手をしてそうさせると言うのか それとも(い)その三人称を 呼びかけることによって二人称の相手としてあつかうかたちで 表現しているのか。

E-1: Let there be light.
  E-2: Let light be.

 この( E-2 )の文例は けっきょく上の(あ)の使役のかたちだと思われます。では( E-1 )は どういうかたちなのか? 上の(い)のごとく呼びかけているのでもないとき それは どういう表現のかたちとなるのか? 
 (う) 神に対して《そうせよ》と命令しているというかたちだろうか? 
 (う‐1) 神が言っている場合には 自分で自分に命令していることになるのか? 《神なるわれよ われをして光をあらしめよ》。これが 三人称に対する命令法なのだろうか?



 随想と言いますか 問題提起のごとくにでした。

この回答への補足

有り難う御座います。

難しいですね。サーバのアプリケーションの正常性を最初にテストする場合には、ループバック(http://e-words.jp/w/E383ABE383BCE38397E38390E383 …)のテストを行ないますが、神が自分の発生を触発したのでしたら、此の事例は「初めに在りし言葉」の問題にも関わっていくのですね。

確かに、他の項目で登場しました話の通りに、幼児が自分の事を恰も3人称の存在であるかの如くに語る、という事例はよく見られるのでしょうが、神もが最初にはそうだったのでしょうか?
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8A%E5%8E%B3% …

補足日時:2011/05/10 02:17
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この回答へのお礼

http://okwave.jp/qa/q6724528.html

此方にも関わっています。

お礼日時:2011/05/10 02:54

>『あんな奴なんか、どうにかなってしまえ』、という言い方です。



「しまえ」は命令形ですが、これは形式は命令文でも意味するところは願望ではないでしょうか。漫画のタイトルで「君に届け」というのがありますが、これも明言されていない三人称の何か(想いとか心だと思いますが)が君へ届くようにという意味でしょう。

あんな奴なんかどうにかなってしまえ
The devil take that guy!
「悪魔がつれていくように=悪魔に連れ去られてしまえ」という接続法を使った(やや古い)決まり文句。

君に届け
I wish it would reach you!
*Reach you! では全く意味をなさないわけです。

「笑わば笑え」が「笑われても」という譲歩、Start at once, and you'll catch the bus. が条件、ともに命令の意味合いも含まれますが、を表すような例はありますね。

この回答への補足

有り難う御座います。

私の勉強不足に起因しているだけですので、
申し上げると格好が悪いのかも知れませんが、
”The devil take that guy!”という決まり文句が当て嵌まる、
という事実に、良い意味で驚きました。

補足日時:2011/05/10 12:13
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この回答へのお礼

締め括りの御言葉を賜りたいので、伺います。

間接的に歪曲させた命令法ではなく、純粋な命令文が使われる場合には、やはり目的語は再帰代名詞になるのでしょうか?

お礼日時:2011/05/11 13:56

>接客の状況と同じ様に、話し相手の尊厳を称える為に、馴れ馴れしい表現を控えるべく、『アドバイス』とか『忠告』『提案』とかの場面では、3人称が採用されてきた、という認識で宜しいのでしょうか?



その認識でいいと思います。接客以外でも三人称の『アドバイス』とか『忠告』『提案』等は日常的に使います。

スペインでは直接相手に話すのに、ご存知かもしれませんが、多くの場合ニ人称(tú, vosotros)を使います。大人から子供、子供から大人、年下から年上、生徒から先生、、、であってもです。
ですがそれでも三人称(usted,ustedes)を使う場面があります。初対面、見知らぬ人への問いかけ、仕事等立場の関係など、そういう場合に使われることがあります。見知らぬ人に問いかけるにもいきなり二人称でという人も多いですが。(二人称で話すべきか三人称で話すべきかは何年スペインに暮らしても迷うケースもあります。)

この回答への補足

有り難う御座います。

2人称と3人称との使い分けは、
話し相手に注意喚起を促す場合とかにも迷いそうですね。

補足日時:2011/05/10 12:08
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この回答へのお礼

http://okwave.jp/qa/q6732465.html
此方のページにも同類の質問を提出させて頂きましたので、御教授を賜れますと、幸いです。

お礼日時:2011/05/12 16:08

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