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ラバルノズルにおける現象について質問です。
上流と下流とスロートの密度・温度・圧力・流量・流速についてですが、以下の 点についてお分かりの方は教えていただけないでしょうか。空気ですので圧縮性流体とし、粘性や表面摩擦やらは考慮せず、定常流とします。下流は大気圧一定とします。
(1)温度一定の条件で、上流の圧力を上げていくと、あるところでスロートでの流速が音速になりそれ以上は上がらないと思います。ここで、流量について質問です。スロートの流速が音速以下の場合は上流の圧力を上げることで流速が上がっていくため流量が増加していくように思いますが、音速を超えたあとは流速が上がらないため流量は増加しないのでしょうか?上流の圧力を上げていくことでのスロートの密度変化はスロートが音速になる条件が特異点となりそれ以上と以下で変わりますか?
(2)上流の圧力を十分大きくとり、いくら温度を上げても常にスロートは音速となっているという条件で、系全体の温度を上げていくと音速が上がっていき、それにつれてスロートの流速は上がっていきます。逆にスロートでは圧力が一定で温度が上がっていきますので、密度が下がっていくと思います。流量はどうなりますでしょうか?温度を上げたときのスロートの流速の上昇率と密度の低下率はどちらのほうが大きいでしょうか?
(3)温度、圧力比一定とします。スロートが亜音速の場合、スロートの断面積を小さくしていくと流速が上がっていきますか?流速が上がらないとすると、温度一定で圧力も一定なので流量は断面積のみに依存して低下するということでしょうか?
よろしくお願いいたします。

A 回答 (1件)

(1)上流側温度一定であれば密度が上昇した分だけ質量流量が増えます。

ただし音速は変わらないので同じ圧力比での流速は変わりません。

(2)上流側圧力より重要なのは下流側との絶対圧力比です。流量は上流側圧力のところの密度と温度で決まります。流量はどんなに下流側圧力を下げても臨界圧力比で流れる質量流量を超えることはありません。上流側から入れる質量流量は決まっていますから。同じ上流側圧力なら温度が高いほど密度は低くなるので同じ圧力比での質量流量は下がると思います。ただし音速は上がるのでその分は低下量は少なくなります。

(3)はその通りです。

 以下学術的な説明と言うよりは実務的にまとめていますのでおかしな表現等もあるかと思いますが参考までに書かせてもらいます。

空気の流速は流体温度と差圧だけで決まります。ラバールノズルの上流側圧力はほとんどの場合流速0での圧力が定義されていると思います。ラバールノズルでは上流側から密度を変化させず圧力の低下にあわせて流速を上げて加速します。この加速は可逆断熱変化で下流側に向かって膨張しながら運動エネルギーを増やして移動します。
ラバールノズルののど部はこの状態で加速したときの最高速度になったとき通過するのに必要な通過面積となります。ここまでの速度の変化は薄刃オリフィスを通過する流れと全く同じ理屈です。こののど部を通過するとき流速が音速になります。音速は流れの方向に気体分子が密度を変えずに流れることができる最高速度です。ここで忘れてはいけないことは上流側圧力測定位置は流出した分だけすぐに流体が補填され絶えず一定の温度密度圧力の状態が維持されているということです。またのど部を通過するとき音速になるには圧力比が臨界圧力比になっている時です。要するに流速0と見なせる圧力のところから下流側圧力に向かって流体温度で分子が圧力を維持するために動き回っている運動エネルギーで移動できる限界点が音速という考えで良いように思います。だからこの速度を上回ると流体温度が低下することになります。だから超音速風洞では圧縮空気を高温にして流すようなことを行っています。もし最高速の超音速風洞で出せるマッハ5付近まで加速させる上流側流体が20℃程度なら加速が終わる頃には流体は気体ではなく凍結している可能性があります。
ジェット機の超音速はエンジンから噴出するガス自体は燃焼ガス成分と温度に対する音速であり、周囲の空気の音速に対して音速を超えているだけと言えるかもしれません。またよく言う普通の気体の流れは音速を超えることがないというのは音速を超えると温度を下げなければ加速できないことか流れている気体が温度を下げるとその場の圧力に関係なく流れている気体そのものの圧力を下げることになるので進行方向の圧力より流れている気体そのものの圧力が下がってしまうことになります。すると抵抗が生じることになるので加速はできないことになります。もしこれが面積一定の配管内で生じれば摩擦抵抗が少なくなっても臨界圧力比に達してしまえば加速することができずに密度を変化させずに出口まで圧力一定のまま不安定な状態で流れ続けることになります。
ちなみに変わらないという流量は基本的に質量流量です。ラバールノズルは密度を変化させないように流路の面積を制御して剥離が起こらないように臨界圧力比以降も膨張をうまく制御しながら温度を下げながら加速させるものです。薄刃オリフィスも同じ式で質量流量を計算しますがのど部は計算上のものになってしまうので開口面積に縮流係数をかけたものとして著しています。薄刃オリフィスを通過する流体は密度一定のまま加速することはないので質量流量が閉塞しても実際の流れが音速に達することはありません。

超音速風洞に関するメーカーのホームページなどを検索して参考にするのも良いかと思います。
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この回答へのお礼

回答いただきありがとうございます。大変参考になります。
2点くらい頭の中のイメージとズレるところがあります。(1)音速を上回ると気体分子が流れに追従できず密度が低下するとばかり思っていましたが、温度も低下するとはイメージしづらいです。(2)面積一定の管内で音読条件になると流れが不安定な状態になる。とは糞詰りになったようなイメージでしょうか。
イメージの話ですので、回答困難かと思いますがもしよろしければコメントいただけると幸いです(*´∀`*)
自分も勉強不足ですので、上記について考えてみます!

お礼日時:2012/03/20 13:28

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