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例えば、車Aが細い道路から広い道路に出た時、広い道路を走っていた車Bと接触事故を起こしました。 本来なら、車Aの過失が7、8割になると思いますが、車Bの運転手が飲酒運転をしていた場合、過失割合はどう変わるでしょうか? また。特に この時に 車Aの運転手が任意保険に加入していなくて、車Bの運転手が後遺症を負った場合、損害賠償はどのようになるでしょうか?

A 回答 (2件)

>これだけ飲酒運転に対する風当たりが強い中で、自賠責で足りない部分の請求を裁判で認めてもらうのは難しいような気がします



刑事と民事を混同してはいけません。
刑事は法律に違反した人に罰を与え、更生を促すものですから、情状によってはご指摘の通り、実刑判決を受けることもあり得ます。(初犯であれば、道交法違反だけですから罰金刑です)

一方、損害賠償は民事であって、民法では不法行為による損害賠償において被害者の過失分を相殺できる(民法722条2項)としています。
飲酒運転という行為自体は故意ですが、飲酒運転の結果、事故を起こして自分がけがをすることまで予見できていたわけではなく、あくまで当事者双方の「過失」によるものです。そのうち、Bの過失がご質問の例では40%程度と思われます。(裁判の場合、個別の事情を斟酌しますから、40%と認定されるかは別の話ですが)

したがって、Bの人的損害額から過失相殺したAの賠償責任額が自賠責からの支払額を上回っていれば、裁判所はAに対し、その上回っている金額をBに支払うよう命じる判決を下します。
これは仮にBが実刑判決を受けて服役した場合でも、罰金刑で済んだ場合であっても同様です。

仮に、10級の後遺障害が残ったとすると、自賠責支払限度額は461万円です。10級の労働能力喪失率は27%ですから、年収350万円、喪失期間10年としても逸失利益は約730万円ですし、慰謝料も裁判の場合10級では500万円程度が相場です。そうすると、1,230万円×60%=738万円がAの賠償責任額となり、自賠責から461万円が支払い済みであれば、AはBに277万円の支払えという判決になります。

しかし、この例でもしBの過失が70%とされると、1,230万円×30%=369万円<461万円なので、Aの賠償債務は自賠責保険によって果たされていることになり、BのAに対する請求は棄却されることになります。

この回答への補足

ありがとうございます。

>10級の労働能力喪失率は27%ですから、年収350万円、喪失期間10年としても逸失利益は約730万円ですし、慰謝料も裁判の場合10級では500万円程度が相場です。そうすると、1,230万円×60%=738万円がAの賠償責任額となり、自賠責から461万円が支払い済みであれば、AはBに277万円の支払えという判決になります。
しかし、実際は服役及び免許取り消しによって逸失利益自体が低めに見積もられるのでは?
それに、車Aの運転手も車Bの運転手に損害賠償をする権利があるので、相殺されれば雀の涙し程度でしょう。

補足日時:2012/07/04 17:08
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飲酒の程度にもよりますが、一般的には警察に検挙される程度の酒気帯びで20%加算が目安です。



A車狭路、B車広路の直進同士であれば、A80:B20が基本ですから、酒気帯び運転を修正してA60:B40程度になるでしょう。

>車Bの運転手が後遺症を負った場合、損害賠償はどのようになるでしょうか?

とりあえずBはA車の自賠責保険に請求することになります。(Bが人身傷害保険に加入していたとしても、酒気帯び運転であれば人身傷害保険は支払われません。Aに直接請求することも可能ですが、支払ってもらえる保証がないので、自賠責へ請求するのが手っ取り早い方法です)

自賠責が判断したBの過失が70%未満であれば、傷害部分は120万円、後遺障害部分は認定を受けた等級に応じて75~4000万円を限度に、自賠責保険支払基準に基づいて算定された損害額が全額、自賠責保険から支払われます。

Bの傷害部分の損害が120万円を超えた場合や、後遺障害部分の損害が認定を受けた等級の支払い限度額を超えた場合は、Aに請求することになります。
Aが支払いに応じなければ、訴訟を提起し、判決を得た後、預金や給与の差し押さえ等の強制執行手続きを行うことになります。

なお、Aが他の借金等で自己破産したとしても、Bに対する賠償債務は免責されません。

この回答への補足

ありがとうございます。

>Bの傷害部分の損害が120万円を超えた場合や、後遺障害部分の損害が認定を受けた等級の支払い限度額を超えた場合は、Aに請求することになります。
車Bの運転手に贔屓目のご意見ですが、理屈上はそうでも、現実的には非常に厳しいのでは?。先ず、車Bの運転手は服役しますよね。
そうすると、車Bの運転手は刑期を終えてから 車Aの運転手に請求することになりますが、これだけ飲酒運転に対する風当たりが強い中で、自賠責で足りない部分の請求を裁判で認めてもらうのは難しいような気がします。

補足日時:2012/07/03 22:12
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