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世界に先駆けて産業革命を成し遂げ、「世界の工場」として繁栄してた
イギリスの製造業は今日では見る影もなく衰退してしまいましたが
なんでこんなことになったんですか?

特に自動車産業は壊滅してて、ベンツ、BMWなどのドイツと比べると
惨憺たる有り様です。
戦後のイギリスの何が悪かったのでしょうか?

A 回答 (6件)

伝統にあぐらをかいて革新を怠ったこと。

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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
たしかに英国車の伝統を有り難がるみたいな
風潮がありますね。

お礼日時:2012/07/09 07:38

戦前戦中からこと自動車に関しては、米独に遅れを取っています。


特に何がということもなく、単純に米独に負けた、さらに国内市場も米独に劣っていたというだけではないでしょうか?

戦後に関しては、各国自動車には比較的高い関税がかかっていますし、国内産業を優遇します。
技術・市場両面で米独に劣ったイギリスですので、無理からぬことと思いますが?
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
戦前戦中はイギリスは米独に遅れを取っていたとのことですが
日本も遅れてたけど追いつけ追い越せで今の繁栄がありますよね?
なんでイギリスは日本みたく出来なかったのでしょうか?

お礼日時:2012/07/09 07:40

>戦後のイギリスの何が悪かったのでしょうか?



 「ゆりかごから墓場まで」に表される極端な高福祉体制維持の為に、多額の財政支出とそれを支える為の高率な税金(1970年代には所得税の最高税率が83%、不労所得の最高税率が15%で加算すると最高98%)が徴収された。
 (勤労意欲の低下と資本の海外流出。)
 
 さらに、オイルショックの影響で経済の停滞と物価の上昇が共存するスタグフレーションが発生し、失業率は増大し、税収が極端に減少し財政の赤字は増加して、国債の累積残高が増加、1976年には財政破綻し、国際通貨基金から融資を受けることとなった。
 そして、融資を受ける条件として政府は財政支出の削減と歳入増(増税)を試みる事に…。
 (結果的に更に経済が停滞すると共に、通貨は暴落したが、国際収支は改善しないと言う結果[つまり輸出が増えなかった]に…。)

 また、基盤産業の保護の名目で石炭、電力、ガス、鉄鋼、鉄道、運輸などが国有化(後に自動車産業も)されますが、国有化ゆえに投資不足、政府による過剰介入、稚拙なマネジメントなどの国有化のデメリットが浮き彫りになる事に成りました。

 さらに、労働組合の力が強かった事による、多くのストライキが断続的に続いた事により、経済活動の停滞(ストライキにより「不満の冬」と呼称される事になる、公共サービスの停止まで行われた。)が発生しました。

 これらの問題は、マーガレット・サッチャー政権による政策(俗にサッチャリズム)、高福祉政策を転換や規制緩和と民営化といった大きな政府から小さな政府への変換が行われる事になりました。
 これにより、労働者の賃金は下がりましたが1992年のポンド危機以降に通貨安により輸出が好調になり、1997年には保守党から政権を奪回した労働党のブレア内閣による、保守党の基本路線を踏襲しつつも、是正する政策(俗に第三の道)を行い、2001年にはブレア内閣によって「英国病克服宣言」が出される事になりました。

 なお、自動車産業が衰退した直接的な理由は、排ガス規制/安全規制などに対する技術開発の遅れによる競争力の低下で、主要な販路である北米でライバル(日本など)に後れを取ってしまった事で業績を大幅に悪化させてしまった事だったりします。
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この回答へのお礼

丁寧な回答ありがとうございます。

失敗の一因としてIMF融資を上げられてますが、韓国なんてIMFのあとに
サムスンが飛躍してますよね?なんでイギリスはこうならなかったんでしょうか?

またソロスが売り浴びせた1992年のポンド危機から通貨安で製造業は恩恵を
受けそうですが、自動車の現状はメタメタですよね。
それほどまでに排ガス規制での敗北が効いたのでしょうか?

お礼日時:2012/07/09 07:49

先の方が述べられているようにイギリス病といわれる政治経済の停滞も大きな要因ですね。


詳しくは以下URL

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8B%B1%E5%9B%BD% …

軍事技術が自動車に転用できる環境にあった日本とドイツが優位だったことも大きいですね。

日本とドイツでは敗戦により航空機の生産が禁止された。
優秀な航空機エンジニアが大量に失業した。
当時の最先端のエンジン技術、構造力学、生産技術、新素材の技術者が自動車の開発に従事した。
戦勝国のイギリス、アメリカ、ソ連ではその後も冷戦などにより、軍事産業技術は秘密のベールに包まれ一般消費者に還元されることは少なかった。
アメリカ、イギリス、ソ連の車は、航空機技術者の作るドイツ、日本の車に技術的に圧倒されて、国際市場でマーケットを失った。

日本の自動車メーカーの著名な技術者は航空機関係の出身者です。

中村良夫
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E6%9D%91% …

長谷川龍雄
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%95%B7%E8%B0%B7% …

百瀬普六
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BE%E7%80%AC% …

自動車のエンジンの新技術技術と呼ばれるものは、戦時中の航空機や戦車のエンジンで実用化されたものです。
ホンダCVCC    ソ連戦車のコザックエンジン
フォルクスワーゲンのFSI ダウンサイジングエンジン、戦時中の戦闘機エンジン
シリンダー内直噴エンジン  ドイツの戦闘機のエンジン
ターボ(加給機) アメリカのB29

当時の高度な技術とそれを実用化するための手法を持った人材が、当時のイギリス自動車業界には少なかったことが大きいと思います。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
日本ドイツは敗戦国のため軍事技術が民生品に流れたのが
製造業隆盛につながったんですね。

お礼日時:2012/10/16 11:00

ポンドの価値が下がらない事などから、英国の経済が弱いと言う訳ではありません。



現在の英国の経済力の源は、大英帝国時代の遺産を生かしたBPを中心とする資源企業と、膨大な含み資産を持つ特権階級をスポンサーにしての金融企業や保険企業といった、モノではなくソフト・サービス分野にあります。
勿論一般生活を支えるモノの生産の最低限は行われていますが、上記非生産業で稼いだお金で大抵のモノは買う事ができます。

敗戦により旧来の特権階級が排除された日本やドイツと異なり、英国は階級社会であり特権階級と一般民衆の差は体で見分けられる程です(同じ筋肉質でも労働で作られた体とスポーツで作られた体は違う)。
一般民衆は大学に入る事さえ難しく、昔からの家業を継ぐか単純労働の薄給に甘んじる程度の道しか見出せませんが、それも旧植民地からの移民の流入で毎年厳しくなったいます。
但し、社会保険の充実により生活自体は維持出来るので、不満はあっても必死に働いて生活を向上させ様と言うハングリーさに欠け、バブル破綻以前の日本の様に途轍もない残業で生産業のコストを下げる事は出来ませんでした。
トヨタの実践した「カイゼン運動」などは英国では絵空事になります。

金融・資源・繊維などの様に日本にも産業によって国際的負け組のものがありますが、悪かったと言うより不向きな分野になっていたと言う事ではないでしょか。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
イギリスから日本を見ると、自動車などの製造業はあるけど石油や金融は持ってない国ということに
なるんですね。

お礼日時:2012/10/16 11:04

イギリスの製造業での衰退は第2次世界大戦後に始まったわけではなく


既に第1次世界大戦前から始まってました

それはイギリスが最初の産業革命国である由縁という理由があります
(1)産業革命以来の旧来の設備の蓄積
(2)単純企業、中小規模の企業が多く設備革新や新産業導入を阻んだこと

20世紀に入る前後で米独に製造業生産で抜かれますが
電機の米GE、ウェスティングハウス、独AEG、ジーメンス
化学の米デュポン、独バイエル、ヘキスト、BASE
など巨大企業の開発技術力や生産力に圧倒されました

例えば鉄鋼ではトマス鋼法導入に失敗、一世代前のベッセマー鋼法で鉄道レールを市場独占できる植民地に売る内向き政策に
化学ではルブラン法によるソーダで世界市場を独占していたイギリスもベルギー人の開発したソルヴェー法により逆転され技術革新も出来ないままに凋落するなど

製造業の凋落は資本輸出など金融業へのシフトが高まりました
ただ伝統産業である繊維業は競争力を維持しました
第1次世界大戦前の中心工業国といわれた英仏独米ベルギーは
製造業生産中心の米独と金融業中心の英仏にタイプが二分され
第二の産業革命国ベルギーは周辺工業国ロシアに抜かれ凋落(伊日は依然ロシアより程度の低い周辺工業国に過ぎなかった)

第1次世界大戦後は敗戦国ドイツが経済を建て直した産業合理化政策に習い既存企業の併合整理、生産管理の経済計画作成で建て直し図りますが
第2次世界大戦の勃発や戦後労働党政権下での基幹産業国有化でノルマ達成すれば良しとする労働者の生産意欲低下などでさらに衰退

保守党サッチャー政権下で民営化など新自由主義経済政策でイギリス経済は立ち直りますが
これにより製造業など第2次産業から第3次産業へ産業の構造変化がもたらされたのも衰退の一要因でしょう

ただダイソンなど優良企業が少なからず世界的競争力を保持しているのも事実です
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この回答へのお礼

詳しい回答ありがとうございます。
WW1以前にイギリスの製造業は米独に押され気味だったんですね。

お礼日時:2012/10/16 11:07

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