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素焼き板の役割は、最初から溶液同士が混ざらないようにすることと
電荷のバランスを保つためにイオンだけを通すこと
とあります。
具体的には、反応がすすむにつれて増える亜鉛イオンが負極側から正極側に
陰イオン濃度が大きくなる正極側から負極側に硫酸イオンが移動するとあります。

質問なんですが、これは素焼き板を入れておくだけで勝手にバランスをとってくれるのですか?
イオンはバランスを取ろうとする力をもとから持っているということなんですか?

最初、イオンが通るということは、銅イオンも通るということだろうし、素焼き板を入れない時と変わらないと思ったのですが、もし、バランスをとろうとする能力があるということなら理解できます。

A 回答 (2件)

まず,電気的中性の原理があります.ある程度大きな空間内では,電荷のバランスは取れていると考えてよいという原理です.


もちろん,厳密には成立しませんが,この誤差は現実には問題にするレベルにはなりません.

次に,素焼き板は何を通すか,ですが,じつはなんでも通ると思ってよいです.
ただ,主に通るものはたくさんあるもの,というだけのことです.
負極側で亜鉛イオンが増えるわけですが,たとえばここに硫酸ナトリウムを入れておけば,ナトリウムイオンが通って電荷補償をします.最初に硫酸亜鉛とかを溶かしておかなくても,ダニエル電池は機能します.ただ,電解質部分での電気伝導度が低すぎて,電流が取れませんので,何か適当な (電気伝導を高めるような) 電解質を入れておくべきで,それは硫酸亜鉛でも硫酸ナトリウムでもかまわないのです.
正極側は,銅が析出するので,銅イオンが必須です.そしてこれが減る分,電荷補償のため対イオンである硫酸イオンが素焼き板経由で追い出されるわけですが,これもたとえば硝酸カリウムとかを一緒に溶かしておけば,硝酸イオンが動くことで代用することもできるのです.また,負極室から陽イオン (ものは何でも良い) が入り込んでくれば,それだけでもOKです.

素焼き板の役割は,溶液同士が混ざらないようにする,というのが本質です.しかし,それではイオンも動かないので電池にならない.ではどうするかというと,液は混ざるが,その速度は大変遅い,という状況を作ってやるのです.そして電気的な力がかかったときには,イオンが通れるくらいの状況は作っておくのです.素焼き板に微小な穴が空いていて,それで両側は貫通はしている,しかし,穴が小さいため,そこを液体が通過するのは困難,という状況になっています.細い管に水を通すのは,高い圧力が必要です.これは主に液体の粘性がじゃまになるからです.しかし,貫通はしているので,穴よりも桁違いに小さいイオンにとっては,その動きはとくに制約されません.なので,非常に長時間観察すれば,素焼き板の両側の液体は,ほっぽっておくだけで完全に混合します.ただ,それはふつうの実験の時間から見れば無視できるわけです.
ここで,両側の電気的なバランスが崩れるような状況を作ると,それを解消する力として,電気的な力が溶液内のイオンにかかり,イオンの動きが促進されるというわけです.

素焼き板の代わりに,イオン交換樹脂の膜を使うことができます.これは陽イオンあるいは陰イオンのどちらかしか通りません.しかし,それで何の問題もないのです.
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。

お礼日時:2012/10/14 13:14

予想の通り、「溶液は電気的に中性であろうとする」という「電気的中性の原理」があるからです。

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