プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

お世話になります。添付回路に関してご回答お願いします。
電流を検出抵抗(R5)で電圧に変換して、オペアンプにて増幅する回路です。
この回路でオペアンプの出力電圧をADCで検出して電流計測を行う場合、オペアンプ特性、抵抗バラツを考慮すると計測電流値にはどの程度のバラツキがでますでしょうか?

抵抗のバラツキ、オペアンプのオフセット電圧のほか、入力バイアス電流、オフセット電流は影響してきますでしょうか?

「差動増幅回路の出力電圧オフセットについて」の質問画像

A 回答 (3件)

オペアンプのオープンループ利得が無限大ならば、出力電圧Voutは添付図の式になります。

電流-電圧変換の出力電圧は、電流を I として
Vout = A*I + B
で表されます。Aの誤差が利得誤差、Bがオフセット誤差になります。

この場合、A = -R2*R5/R1 なので、抵抗の誤差が±0.5%のとき、Aの誤差は±1.5%になります(A が最大となるのはR2とR5が0.5%大きくR1が0.5%小さい場合で、Aが最小となるのはR2とR5が0.5%小さくR1が0.5%大きい場合)。R1=100kΩ±0.5%、R2=2MΩ±0.5%、R5=0.47Ω±0.5%なら、A=9.27~9.54 V/A になります(誤差がない場合はA=9.4)。

この回路でのオフセット誤差は、オペアンプの入力オフセット電圧Vosによる誤差と、入力バイアス電流(ib1, ib2)による誤差の和になります。Vosが最大800μVなら、入力オフセット電圧による誤差は 800μV*2MΩ/100kΩ=0.016V = 16mV(最大) になります。なお、Vosは一般に±どちらの値になるかは一定していないので、Vosによる誤差は-16mVから+16mVの範囲になります。

入力バイアス電流による誤差は、R1とR2の並列抵抗とR3とR4の並列抵抗とが等しくなるようにしておけば(この回路ではそのようななっています)、ib1 = ib2 のときはキャンセルされます。しかし実際にはオフセット電流(ib1-ib2)は0ではなく、この場合、ib1-ib2の最大値は±0.9μAなので、入力バイアス電流による誤差は 2MΩ*±0.9μA=±1.8Vと極めて大きくなります。

帰還抵抗がMΩの回路にバイアス電流が数μAのオペアンプを使うのは好ましくありません(オフセット電流も大きいのでバイアス電流をキャンセルしきれない)。バイアス電流が数μAのオペアンプというのは、非常に高い周波数まで動作するオペアンプに多いのですが、高速動作の必要がなければ(電源電流の監視などではその必要はないと思います)、FET入力のオペアンプやCMOSオペアンプを使ったほうがいいです。FET入力のオペアンプやCMOSオペアンプの入力バイアス電流は数pA程度なので、入力バイアス電流による誤差は 2MΩ*±数pA=±数十μV と非常に小さくなります。FET入力のオペアンプやCMOSオペアンプでも最近はVosが最大で数十μV程度のものがあるので、入力オフセット電圧による誤差も上より小さくできます。

なお、差動増幅回路ではコモン電圧に注意する必要があります(オペアンプの入力電圧が電源電圧に近くなると動作しなくなるので)が、この回路では、I=0~500mAのとき、R5の電圧は0~0.24V程度なので問題ありません。出力電圧も-2.2V~0Vの範囲なので問題ないと思います。この回路はI=500mAのとき、出力電圧は-2.2Vと、マイナス電圧になりますが、これはいいのですね?R5に流す電流の向きを逆にすれば(R5の上側をGNDにして、下側から電流を流す)出力は正電圧になります。
「差動増幅回路の出力電圧オフセットについて」の回答画像2
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ご回答有難うございます。

なんとか本件理解できるまでに至りました。
オペアンプ、抵抗値、精度等を再度検討します。

※オペアンプの正負逆でした。すみません(・・;)

お礼日時:2012/09/20 10:35

特別の理由が無い限り2MΩの様な大きな値の抵抗を使うべきでは有りません。


基板にホコリが付いて、そこに湿気が加わると端子間の抵抗が数MΩに低下する事は珍しくありません。ICの端子間距離は小さいので影響は大きいです。
2MΩの抵抗に並列に数MΩの抵抗が並列接続されるのですからオフセット云々の話では済まなくなります。
どうしても使いたい場合には、部品をマウントした後に基板を良く洗浄し、その後に防湿処理をする必要が有ります。

図の回路では信号源抵抗が0.47Ωですから、R1、R3の値は数kΩでも問題ありません。
その分R2の抵抗値を下げる事が出来ます。

今では、オフセット電圧の小さなオペアンプが入手できるのですから、オフセットが心配ならば心配しなくて済むようなオペアンプを使えば良いのです。
オフセットが大きいオペアンプはオフセットの温度変化も大きいのが普通です。
オフセットのゼロ調整をして使うのは昔の話です。

抵抗のバラつきが心配ならばバラつきの少ない抵抗を使えば良いのです。
0.01%の抵抗が普通に買えます。
もちろん高価ですよ。普通の抵抗が一個10~20銭の時、0.01%の抵抗は10~20円です。
特別に精度の良いものになれば1000円を超えます。

要するに必要な精度とコストの兼ね合いで回路定数が決まるのです。

入力端子につながる抵抗には入力バイアス電流が流れるのでその分の電圧が発生します。
抵抗にバラつきがあれば、その分入力電圧に差が生じてオフセット電圧が発生します。
オフセット電流があれば抵抗に発生する電圧に差が生じてオフセット電圧が発生します。

図の回路では-入力端子のバイアス電流の内約20%がR2の抵抗に流れます。
その分R1に流れる電流が減る為、入力にオフセット電圧が発生します。
この問題は、R3に並列にR2と同じ値の抵抗を並列接続する事で防ぐ事が出来ます。

今では、このような用途のために「電流検出アンプ」が発売されています。
これを使うのがもっと良い解決策です。
http://www.analog.com/jp/specialty-amplifiers/cu …
http://japan.maximintegrated.com/products/amp_co …
http://www.tij.co.jp/paramsearch/jp/docs/paramet …
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ご回答有難うございます。

なんとか本件理解できるまでに至りました。
ご提案頂き有難うございました。
コスト面も含め再検討します。

※オペアンプの正負逆でした。すみません(・・;)

お礼日時:2012/09/20 10:36

> この回路でオペアンプの出力電圧をADCで検出して電流計測を行う場合、


> オペアンプ特性、抵抗バラツを考慮すると計測電流値にはどの程度のバラツキがでますでしょうか?
適当なオペアンプの本を見れば、計算の仕方が書いてあるから簡単に計算できますよ。
例えば、この本とか。
http://www.amazon.co.jp/dp/4789842061

>抵抗のバラツキ、オペアンプのオフセット電圧のほか、入力バイアス電流、オフセット電流は影響してきますでしょうか
入力バイアス電流の影響は受けない回路になってますよ。<オペアンプの本参照
それに抵抗が高すぎて、多分CMOSオペアンプを使うはずだから、オフセット電流も小さすぎて影響しないでしょう。

この回路の問題点は、ADCの入力電圧範囲が±5Vならいいんですが、+5Vだとオペアンプの電源±5Vと合わないから、何らかの保護を入れておかないと電源投入・遮断時や、サージが入ったときにADCが飛ぶ可能性があることです。
抵抗のバラツキ、オペアンプのオフセット電圧、オフセット電流、±5V電源に対する保護等わけのわからんことをごちゃごちゃ考えるんだったら、こういった専用ICを使うのが簡単です。
http://www.analog.com/jp/specialty-amplifiers/cu …
    • good
    • 0
この回答へのお礼

早々のご回答有難うございます。

勉強不足で申し訳ないです。
なんとか本件理解できるまでに至りました。

専用ICのご提案有難うございます。

※オペアンプの正負逆でした。すみません(・・;)

お礼日時:2012/09/18 01:07

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!