海外旅行から帰ってきたら、まず何を食べる?

 知的障害児を専門にしている医師です。知的障害児といってもその原因(疾患)によって心の特性があって、適切な対応でその子の良いところが伸びやすくなります。保育園や幼稚園では、保育士さんからその疾患について問い合わせがあったり、母親と保育士さんで一緒に相談にいらっしゃったりすることはしばしばあるのですが、小学校に入るとと皆無です。子どものことで学校の先生と電話で相談することもまずありません。
 援助が必要な子どものために、関係する人が相談したりすることは大切ではと思いますが、それができない、妨げになる制度的な事情などがあるのでしょうか。

A 回答 (7件)

こんにちは



jiaojiaowoさんのような熱心なお医者さんが,子供たちのことを見てくださり,さらに学校にもアドバイスなどをしてくださるとしたら,とても幸せな事だなあ,と思いながらご質問を読ませていただきました。

回答としては,
まず,小学校からの相談が少ないと思われる背景には大きく3つの事が考えられると思います。

まず第一に(最大の要因と思います),
入学が一つのそして最大のハードルだからだと思います。
就学する際の学校の選択権は保護者になりますので,
選択する前である幼稚園や保育園,またはその親御さんからの相談が多いのは当然で,
入学してしまった後では,あまり相談しなくなるという現実があります。

第二点として,
普通の小学校に入学しているお子さんの実態とそのプライバシーの問題があります。
知的障害のうちでも,軽度また中程度のお子さんが
小学校に入学していますが,
定期的な通院をしているお子さんは少ないようです。
自閉症,広汎性発達障害,ADHD,LDなどのお子さんは,定期的に通院していることが多いようです(でも,定期的に通院できるのは,地方では本当に恵まれた環境と言えます。お医者さんには信じられないかもしれませんが,何の診断もつかないまま受診もしないまま過ごしている方が多いのが悲しい実態です)。

そして,通院している場合でも,
医師と直接話をするのは親御さんです。
いくら担任といえども,立ち入れないところもありますから,特定のお子さんについて,親御さんを超えて医師と担任が話をすることは,プライバシーが一番尊重される現代において,よほどの事情がない限りありません。
担任は,親御さんに受診や相談を奨めたり,
その結果を保護者に教えてもらう事はあっても,
直接というのは難しいと思います。
逆に,今は,担任や学校など通さずに,
親御さんの判断で受診します。
(もちろん,学校は,教えていただけるような信頼関係を築く事が大切ですし,個人の問題だからなどと無責任にほっておくという意味ではありません)

ほかに,児童神経症などの心の問題で,
不登校などを起こしているお子さんの場合も,
わが子を通院させる親御さんはまだ少なく,
やはり,担任がお医者さんと直接話をする事はほとんどないと思います。

第三点として,
制度の問題ですね。
「妨げ」というのではなく,「組織」の問題です。
まず,担任が自分の学級の子供に何らかの異常や障害を感じた時,
担任独自で動くことはないということですね。
校内の担当教員や管理職に報告し,
あらかじめ設置されている特別委員会(就学指導委員会や生徒指導委員会)をもって,問題に当たります。
さらに,専門的な診断をあおがなければならない障害が考えられる場合は,教育委員会を通すしくみになっています。
そこまでではなく,心の問題である場合は,担任は保護者に連絡し受診を奨める事はあると思います。

もう1つ制度的なことでは,学校では,
「教育相談」とか「巡回相談」のような形で,
定期的に外部の機関に相談できるシステムが既にあります。
児童相談所の方や,不登校にくわしい退職教員,カウンセラーなどが,保護者または教員からの相談に乗ってくれます。
これは,憶測ですが,幼稚園や保育園よりも外部の相談機関が充実しているのではないかと思います。

ですので,
担任がお医者さんに相談する事は全くないとは
言えませんが,専門の医療機関がどこにあるのか,
どんなお医者さんがどこの病院にいらっしゃるのか
さがして出向いたりしなくても,
校内の組織や外部の関係機関・あらかじめ指定されている関係医療機関を使えますし,
さらに,研修会や文献で学ぶ機会も多いので,
突発的にどこかの病院の門を叩くということは
少ないのではないでしょうか?


最近は,ノーマライゼーションの考え方が進み,
近年中に特殊学級への在籍児童はなくなり,要するに
普通学級で生活するか,
それが無理なら養護学校を選択しなければならないという二極分化が始まると思います。
そこで,学校の中に「コーディネーター(これも教員を当てます)」を置き,
医師を含めた外部の「専門家チーム」と必要に応じて,連絡を取り合えるシステムを構築,少しずつ動いています。
今後さらにこの連携は進められると思いますが,
このようなチームが置けるのは一部の都市部に限られています。
専門病院や児童精神科のある病院が
近くにない地域の方がまだまだ圧倒的に多いのも現状です。
jiaojiaowoさんのような
熱意あるお医者さんが一人でも増え,地域医療も充実していく事を願っています。

この回答への補足

長文のご返事ありがとうございます。プライバシーの問題は大切です。私たちも子どものことについて、ご両親の了解のない問い合わせには、たとえ学校の先生でもいっさいお答えできませんししていません。ご両親を通さずに学校の先生にお尋ねするようなことはありません(虐待の疑いのある場合などは別ですが)。ですから、なるべくご両親を介して先生方にメッセージをお送りするようにしています。
 幼稚園や保育園よりはシステムがしっかりしていることや、コーディネータが設置されることなど、、参考になりました。長期的にはやはりシステムとして連携ができることが多くのこどもたちにメリットがあると思います。
 病院はどうしても、保健所、保育園、保健センターなど地域の厚生省関連の機関とのつながりの方が深く、幼稚園、学校などの文部科学省関連施設との連携は薄いのかも知れません。児相はその中間的な存在でしょうか。
 大変参考になりました。どうもありがとうございました。

補足日時:2004/02/21 16:14
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保護者の方に「学校の先生と連絡を取りたい。

」とお話ししてみたらいかがでしょう。学校には、子どものプライバシーを守り、人権を尊重する義務があります。保護者の意向抜きで、学校側が直接、特定の子どものことでお医者さんに相談することはできないのではないでしょうか?保護者の中には、「お医者さんと話してほしくない。」「障がいを隠したい。」と思っている方もいないとは限りません。もし、学校の先生が保護者の方のいないところでお医者さんと話しているとしたら、保護者の方は、気にしてしまうかもしれません。前向きに子どもの将来を考えられるまでに、障がいを受け入れている保護者ばかりだとは思えないのですが・・・
 学校と専門機関が連携を取ることは絶対に必要なことだと思います。保護者を通して、「先生とも話したい。」と言うことを担任の先生に伝えてもらうか、保護者に了承を得て学校に連絡するなどしてはいかがでしょうか。保護者の方から要望があるのに、学校の先生が動かないとしたら、それは先生の怠慢だと思います。
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jiaojiaowoさん、こんばんは。


小学校の教師をしています。

制度的な事情はありません。
ご質問を読ませて頂いて、お医者さんはそう思っておられるのだということがわかりました。
今までは、保護者の話を聞くだけで終わらせていました。
こちらが「お医者さんに直接聞いてみます。」というのも、なんだか保護者の説明では不十分だと言っているみたいで、差し出がましいと思っていたのです。
お医者さんからも、「え?親から何も聞いてないの?」と言われるかも、と勝手に思い込んでいたので。
ですが、おっしゃるとおり教師と医師の間での話、たくさんありますものね。
気づかなかった自分に反省です。
これからは保護者の方にも、きちんと説明して、お医者さんのご意見を聞くようにしたいと思います。
例え40人学級であろうが、連絡しようと思えば時間は作れますし。
貴重なご意見、有難うございました。
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こんばんは。



障害者・児の援助の仕事をしてきて
現在小学生の母です。

小学生の息子の友達に障害をお持ちの
おこさんがいらしゃいます。

小学校入学時は普通学級でという話だったのが
5月を過ぎるころから色々なことがあり
特殊学級に移りました。

>それができない、妨げになる制度的な事情などがあるのでしょうか。

普通学級の先生は一人で30~40名の児童を
見ています。
障害者施設とは違って、先生一人あたりがみる児童の数は多いと思います。それ故、連絡できない、目が届かない状態ではないでしょうか?

私は以前、障害児施設に勤めた経験がありますが
職員の配置基準が違います。
障害児施設では養護学校と連携のうえ
主治医の先生とも連携しておりました。
(通院の付き添いも80%職員が行っておりました)

>学校の先生と電話で相談することもまずありません。
これが普通学級の先生のことか?障害児学級の
先生を指しているのか分かりませんが
普通学級のお子さんの担任を指すのであれば
難しいと思います。

親御さんとお医者さま、そして親御さんと学校の
先生という連携体制では不足なのでしょうか?

障害児を普通学級に・・・ということに賛成しておりますが、あまり多くの負担が担任にありますと
普通学級で学ぶこと自体が難しくなると思います。

おしゃる学校の先生が養護学校の先生の
お話であった場合、趣旨が違います。その場合は
ご容赦ください。

この回答への補足

ありがとうございます。私が診ているこどもたちの約7割が小学校のいわゆる障害児クラス、3割が養護学校です。質問を書いたときに考えていたのは主に前者です。養護学校は最近は制度的にも学校内に看護婦が配置されるようになってきましたが、その看護師と話をすることはあっても担任の先生と話をすることはほとんどありません。
 親と学校の先生、親と医師の2つの関係で良いではないかという意見もありますが、学年の始めに一年に一度くらい一緒に話をする機会があっても良いのではと思います。もっともほとんど子どものことを知らない地元の開業医が何もしないのに校医としてお金をもらって威張っていたりするのを見ると、話をしたくなくなるのも当然かも知れません。学校医の制度も形骸化していて子どものためになっていません。話題がそれてしまいました。

補足日時:2004/02/14 00:10
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「忙しい」というのが、一番の理由ではないでしょうか。


一般的な勤務時間内に外へ電話をかけるような余裕の時間はないように思われます。高学年の担任であれば、6時間授業の後、部活の指導が入ったりしますし、低学年の場合は下校に付き添ったりしますから。

私の夫は教員ですが(小学校ではありません)、よほどのことがない限り電話で連絡を取ることはありません。連絡が必要な時でも、その時間を作るのに苦労しています。
小学校の場合は特に先生の空き時間がありませんから難しいように思われます。先生に連絡を取りたい時はいつも、「連絡ノート」に簡潔に内容をまとめて簡単にお返事をいただけるようにして、子どもに託しています。

出張の場合でも、急な体調不良で休まれる先生があっても補助の先生のゆとりはありませんので、周囲の先生が頑張ってフォローしているのが実情のようです。熱心な先生ほど時間がなく、日々の業務に追われているように見受けられます。
夫も、もっと色々と勉強したいという思いとこなさなければならない日々の仕事に追われていて、鬱状態です。

担任の先生とjiaojiaowo のような専門のお医者様が連携していくことは理想的だと思います。ただ、小学校の先生の方からのアプローチは期待が薄いと思われます。(中には、他からのアドバイスを受け入れない頑固な先生もいらっしゃいますし。)
jiaojiaowo さんから文書のような形で接触を試みられるのは難しいでしょうか。本当は直接お話をされるのがいいと思うのですが、きっかけ作りが必要なように感じます。
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個人個人によるとは思いますが、「公務員」である点が大きいと思います。



前例がないとやらない、やってもやらなくてもいいことはやらない。

医師サイドからアプローチしてみるのも良いかもしれません。教師って「権威・肩書き」に弱いですから。
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私の勤務している小学校ではそんなことはないですよ。


障害があると思われる児童の保護者の方には,カウンセラーやお医者さんを紹介しています。
ただ,個人的な印象としては,障害があっても普通の小学校に入学させる保護者の方には,自分の子どもには障害がないと信じていて,どんなに学校での様子を説明して専門機関に行くよう勧めても聞く耳を持たない人が多いような気がします。
幼稚園や保育園は,養護学校と小学校に分かれているわけではないので,話を聞いてくれる保護者の方も多いので,紹介される件数が多いのではないでしょうか。
個人的な見解で説得力がないかもしれませんが,一応ご参考まで。

この回答への補足

早速の回答ありがとうございます。わたしのみている子どもたちは小さいときに診断されて療育手帳をもっているくらいの子ばかりだから、ご両親が障害を受け入れていないと言うことはないのですが、、。私としては、学校の先生方とこどものことでちょくせつお話する機会が、全くといってよいほど無いと言うことを言いたかったのです。児童相談所の先生や一部の保健の先生でよく電話でおはなしする先生はいますが、担任の先生でお話する機会はほんとうにありません。ただただ、いっしょに子どものことを考えたいと思うのですけど、何かしづらい事情があるのかと思ったものですから。

補足日時:2004/02/11 15:36
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