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「花がきれいだ」の主語は「花が」であることに間違いないと思いますが、

同じく、主語+形容動詞の構文である「花が好きだ」の主語は、純粋文法的に考えて「花が」でいいのでしょうか。

国文法の問題ですので、「英訳して考えれば~」の回答は不要です。

A 回答 (9件)

こんにちは。



日本語文法の研究を仕事としているものです。

「主語」とか「主題」とかいう話は、本気で書くと大変な話になりますので、ごく短く書きます。

1 「花がきれいだ」の主語は「花が」であること
 これはいいと思います。「きれいだ」は主語(主格)だけを要求する述語です。

2 「花が好きだ」の主語
 形容動詞「すきだ」は、主体と対象を必要とする述語です。つまり、上の文は「私は花が好きだ」の「私」が省略された文です。そして、「私」が「主語」です。(もちろん、「彼女」でも「田中さん」でもいいのですが。)

回答としては以上で終わりですが、いくつか捕捉を。

3 No.4の補足の「三段論法」は、したがって、誤っています。
 「2」の「同じ構文」ではないからです。

4 上の説明で、「花が好きだ」の「花が」を「対象」としましたが、ここはいろいろと議論のあるところです。これを、主語だ、と言い張る人もいるかも知れませんが、かなり無理があります。
  なお、時枝文法では「対象語」と名づけています。

5 他の回答にコメントするのはあまりよくないことかもしれませんが、誤解を引き起こしそうな用語法は、ちょっと解説しておく必要が(専門家として)あると思いますので、失礼ながら。
  No.2の回答の中の、「現象文」というのは、日本語文法研究の世界では、三尾砂の用語として知られています。そして、三尾砂の論によれば、「花が好きだ」は現象文ではありません。その回答の中の「一般的に」というのは、私の知る限りでは、どういうことかわかりません。

  日本語の文法について、しっかりした解説をネットの中で探すのは難しいです。やはり専門の文法書を読まなければなりません。ウィキペディアの「日本語」の文法の部分は、誰が書いているか知りませんが、残念ながらちょっと見方が偏っています。
  三尾砂については、工藤浩の「諸家の日本語文法論」
   http://www.ab.cyberhome.ne.jp/~kudohiro/bunpooga …
が、少しですが解説しています。「現象文」という用語も出てきます。

  No.3の回答が主張する、いわゆる「主語否定論」は、日本語文法研究の中の大きな議論の一つです。
  この問題について書き始めると大変なので、やめておきます。私の知る限り、「主語否定論」も、「主語肯定論」も、それぞれ長い、きちんとした議論があります。かんたんに結論の出る問題ではありません。(私は、どちらかといえば、「否定論」者です。)

以上です。何かさらに質問がありましたらどうぞ。
(私のサイトを紹介したいところですが、それをやってはいけないようなので、やめておきます。)

saburoo

この回答への補足

No.8の補足を書いた後こちらを書いています。自己レスです。

nwsaburoo で検索してサイトを見つけました。私の疑問が解けました。

このサイトでは形容詞文として説明されており、形容詞、形容動詞の区別は無い。

「私は花が好きだ」は、[主体]と[対象]を持つ形容詞文。

「私は背が高い」は、[主体]と[部分・側面]を持つ形容詞文。

ということですね。よく分かりました。ありがとうございました。

補足日時:2013/01/06 19:48
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この回答へのお礼

詳しい回答ありがとうございます。

「すきだ」は主体と対象を必要とする形容動詞であり、「花」は対象であって、主体ではないということですね。よく分かりました。

その意味では「すきだ」は動詞に似ていますが、動詞から来た形容動詞なのでそうなのでしょうね。

お礼日時:2012/12/31 10:53

いわゆる述語文における構成は、実質的な意味との相関があるという側面から、次のような指摘がなされています。



「述語にとって(厳密に言うと、述語の語幹にとって)、どんな格成分が必須であるかは、述語によって決まっている。いくつか例を挙げておこう。
遊ぶ   動作主
着く    動作主  着点
あげる  動作主  相手  対象
好き    経験者  対象
大きい   対象」
(野村雅昭「文構成」(『講座日本語と日本語教育 第1巻』)明治書院)

ここから、「大きい」のような属性とその程度を形容するものの場合は個別観察主の存在は薄められて対象のみが必須ではあるが、「きれい」のようにその感覚主の存在が暗示される感情形容の場合は対象はもちろん、その感情主張者の意向もまた前提となっていると考えられます。
「(あの人にとっては)花がきれいだ。」…「花」は「きれい」という「あの人」にとっての言明の対象とみなせます。

「好き」の場合は、前掲書の通り、
「(あの人は)花が好きだ。」…「好き」の対象は「花」であり、その主体である「好き」の経験者は文中に顕れていない「あの人」とみなしてはいかがでしょう。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

確かに「大きい」、「きれい」、「好き」はタイプの異なる形容詞/形容動詞ですね。

お礼日時:2013/01/11 20:56

こんにちは。


No.7の「回答へのお礼」の次の部分について。

  その意味では「すきだ」は動詞に似ていますが、動詞から来た形容動詞なのでそうなのでしょうね。

「そうなの」かどうかは、私には何とも言えません。

 ただ、「対象を表すガ」をとる形容動詞には、「得意だ」「苦手だ」などもあり、動詞と関係があるものだけではありません。
  私は計算が 得意だ/苦手だ。

 これはつまり、「対象」とは何か、という問題になるのだろうと思います。こういう根本的な問題は、理論的研究に弱い私には何とも言えません。

saburoo

(No.7の回答に誤植がありました。「×捕捉 → ○補足」です。失礼しました。)

この回答への補足

すみません。最後にもう一つだけお聞きしてよろしいですか。

「私はパンよりご飯が良い」の場合、「私」が主体、「ご飯」が対象と考えていいのですか。つまり、主体と対象を必要とするのは一部の形容動詞だけでなく、一部の形容詞もそうなのですね。

補足日時:2013/01/05 23:43
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

形容動詞はなかなか奥の深い品詞ですね。

勉強になりました。

お礼日時:2013/01/01 07:52

 こんばんは、前回にいただいた宿題に関してのお話しを少しばかりさせていただきます。


(1)「花がきれいだ」と(2)「花が好きだ」の二つの文章の構文としての違いですが、(1)の文章と(2)の文章は根本的な部分が異なります。
 (1)を「花の状態」を叙述していると考えるなら、(2)はどの様に説明できるでしょうか。(1)の文章の主題は「美しい花」「花の美しさ」にありますが、(2)は直接「花」に言及しているわけではありません。ここでの主題は「花を好む」との「花に対する意識や感覚・行為」にあります。
 主語+形容動詞との理解よりも、文章の骨格が主語+述語の構造であることに着目される方が論理として理解し易いと存じますのでお話しさせていただきました。
 ※主語+形容動詞は少なくとも文法的な理解には至ってもいません。名詞・代名詞+形容詞と主語+述語の形がどこかでゴチャゴチャになってしまっていると想像できます。
 
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

三段論法で言えば、1は合っているが、2が間違っているということですね。

お礼日時:2012/12/31 07:20

「花が好きだ」の「が」は、下記gooの国語辞典(大辞泉)に従うならば、格助詞の2にあたります。

あわせて補説もご覧ください。


「花が好きだ」の「花が」を、主語(主語否定論者ならば「主格補語」)とは言えないようです。

参考URL:http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/34931/m0u/% …
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

確かに、2に分類されていますね。

「水がきれいだ」は 1に分類されていますから、No.4さんの補足で述べた三段論法の 1. は間違ってないようですね。「花がきれいだ」と「花が好きだ」は文の構造が違うということですね。

「花が(私の)好みだ」ならどれに分類されるのかという疑問が新たにわいてきましたが。

お礼日時:2012/12/30 19:07

 おやおや少しばかり過激な見解が寄せられた模様ですね。


>日本語に主語はいらない、と結論づけるなら相手に納得を与えるだけの合理的な説明も必要でしょう。それが明示されていないから「日本語に主語はいらない」のです。ですから,日本語の文で主語を探すのは意味がありません、との説明も成り立たない話になります。
 恐らくこの回答者様は助詞としての「ハとガ」および両者の違いを説明することを忘れてしまっただけの話であろうと存じます。
 さて「現象文」の話ですが、これは様々な説明がなされていますが読みやすいところでは大野晋氏の『日本語練習帳』(岩波新書-赤版596)をお薦めできます。またPDFデータとして公開されているところでは浦上典江氏の「日本語教育における文法指導」および黒﨑佐仁子氏の「話題提示に見られる無助詞文の条件-ニュース見出しを中心として」に当該の「ハとガ」に関する問題が説明されています。
 僕の拙い説明でお答えするなら、「花が好きである」という事象を述べている文章であることから、現象文として成立している、となります。
 また「花がきれいだ」も一般的には判断文として成立していますが、理解の仕方によっては「花がきれいに咲いている」様子を表しているとも理解でき、その場合には現象文と説明することも可能になりえます。

この回答への補足

私の元々の質問は、

1. 「花がきれいだ」の主語は「花が」である
2. 「花が好きだ」は同じ構文である
3. 従って、「花が好きだ」の主語は「花が」である

の三段論法が成り立つかというものだったのですが、これに賛同してくれる方はおられないようですが、どこに矛盾があるのでしょう。1. のところから間違っているのですか。

補足日時:2012/12/30 16:29
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この回答へのお礼

文献の紹介ありがとうございます。
読んでみます。

お礼日時:2012/12/30 16:19

「日本語の文には主語が必ずある」という前提でのご質問ですが,


そこが違っていると思います。「日本語に主語はいらない」のです。
ですから,日本語の文で主語を探すのは意味がありません。
何のために主語を特定する必要があるのですか?
 

有名な例文で,
「象は鼻が長い」
というのがあります。(純粋文法的に考えると)主語は何でしょうか?

別の例文では,
「僕はうなぎだ」
というのも有名な文です。。(純粋文法的に考えると)主語は何でしょうか?
 
「山が見える」
はどうでしょうか?



 
ただし,日本文で,
主題は何か?
とか,
動作主体はなにか?
という質問なら意味があります。

参考URL:http://www.geocities.co.jp/collegeLife-Labo/6084 …
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

> 「象は鼻が長い」
というのがあります。(純粋文法的に考えると)主語は何でしょうか?

これは「象の場合は鼻が長い」と同じで、「鼻が」が主語と考えます。

> 「僕はうなぎだ」

これは「僕の場合はうなぎだ」と同じで、主語は無いと考えます。

> 「山が見える」

これは完全に「山が」ですよね。

お礼日時:2012/12/29 18:44

 こんにちは。

「花が好きだ」の「が」は一般的に“現象文(あるいは観察文)の「が」”と呼ばれる用法です。ですから主語は省略された形もしくは無主語とみなすことができます。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

> “現象文(あるいは観察文)の「が」”

というのを初めて聞きますが、これを解説しているようなページがあったら URLをお知らせいただけますか。

お礼日時:2012/12/29 18:34

いいえ、「花が好きだ」には主語がありません。


「誰が」というのが主語になります。
「私は花が好きだ」ですか?
「アナタは花が好きだ」ですか?
「彼女は花が好きだ」ですか?
「蜜蜂は花が好きだ」ですか?
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

「象は鼻が長い」と同じような議論になりそうですね。

お礼日時:2012/12/29 18:46

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