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『葉隠』に興味があるものの、まだ『葉隠』を読んでいない人間です。
『葉隠』の「死」に関する質問です。

『葉隠』の中の有名な一文として、「武士道とは死ぬことと見つけたり」というのがあるそうですね。

ところが一方、私の読んだ戸川猪佐武『小説 吉田学校』の中では、山本常朝と同郷の政治家・保利茂が

「『葉隠』の中にこんな一文がある 『行こうか行くまいか 迷ったときは行くな』
『死のうか死ぬまいか 迷ったときは死ぬな』
これが『葉隠』の精神だそうだ」

と説く場面があります。
「死ぬことと見つけたり」と「死のうか死ぬまいか 迷ったときは死ぬな」ではかなり隔たりがあるように感じます。
伺いたいことは、

(1)そもそも、「死ぬことと見つけたり」と「死のうか死ぬまいか 迷ったときは死ぬな」という一文は『葉隠』に出てくるのでしょうか? 出てくるとすれば、それはどこで、どのような文脈でしょうか?

(2)もし両方出てくるとすれば、どちらが『葉隠』の真意に近いでしょうか?
『葉隠』において「死」とはどのように捉えられているのでしょうか?

A 回答 (5件)

読んではいないのですが、二つの言葉は矛盾していないと思います。


「武士とは死を恐れないもの」
「武士らしさとは潔い死に際である」
という意味であると思います。
なので「迷った時は死ぬな」というのは迷う事自体が武士とはかけ離れたシチュエーションなので武士や武士道について書かれた文章ではないか、
もしくは「死ぬのが怖いなら武士などやめてしまえ」ということなのではないかと。
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「死のうか死ぬまいか 迷ったときは死ぬな」


    ↑
志田吉之助「生きても死してものこらぬ事ならば生きたがまし」
と申し候。志田は曲者にて、戯れに申したる事にて候を、生い立ち
の者共聞き誤り武士の疵になる事を申し出づべきうと存知候。
この対句に「喰うか喰うまいかと思ふものは喰わぬがよし、
死なうか生きようかと思ふ時は死したがよし」と仕り候。
(聞書第一)

「死ぬことと見つけたり」
     ↑
武士道といふは、死ぬ事と見付けたり。二つ二つの場にて、早く
死ぬはうに片付くばかりなり。別に子細なし。胸すわって進むなり。
図に当たらぬは犬死などといふ事は、上方風の打ち上がりたる武道
なるべし。・・・
我人、生くる方がすきなり。多分すきの方に理が付くべし。
・・・・」
(聞書第一)

”もし両方出てくるとすれば、どちらが『葉隠』の真意に近いでしょうか?”
    ↑
読み方は難しいかも知れませんが、意味は分かると思います。
迷った時は死ぬな、といういのはそういうことを言う
人がいる、として例と説明しているだけです。

人間、生きるか死ぬか迷った時は、どうしても生きる方に
理由を付けたくなります。
これは犬死ではないかとか云々。
だから、生きるか死ぬかの場面に立ったら考えずに死ぬ
方を選べ、ということです。

”『葉隠』において「死」とはどのように捉えられているのでしょうか? ”
     ↑
自然死と自死とをはっきり分けています。
自然死を否定しませんが、死すべきときに死ね、
そうでないと醜い様をさらす、ということを
強調しています。
自死は究極の実存であり、常に死を覚悟していれば
自由になれるし、非常に充実した人生を送れる
ということだと思います。

人間は死があるから、死を意識できるから、美を感じる
ことが出来るのです。
だから、芸術と死は背中合わせの関係にあります。
それなのに、実際に芸術をやっている人間は死を
賭けていません。
だから、偽物ばかりである。
そうして、三島由紀夫は割腹しました。
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「葉隠」は読んでませんが、葉隠をベースした小説で隆慶一郎「死ぬことと見つけたり」があります。


一度読んでみてはどうでしょうか。

両方とも葉隠の精神に合ってると思います。
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下村湖人の著作で出会い、ヒンドゥの哲理(ラージャ・ヨーガ Self-Realization Fellowship)に共通するところがあるなぁと、


己の銘としております。
1. 主格側:迷うような、自己側が優柔不断ならやめとけ。
2. 対事態:直感として、首肯できない問題なら、はっきりやめとけ。

だと存じます。
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葉隠:鍋島論語は、主君鍋島氏に対して絶対の忠誠を誓わせるための書です。


そこには、そもそも家臣が「考える」ということがおこがましい。
「迷う」ということ自体が考えていることであり、不覚悟である。
「迷わず」に死を選べ。それが犬死であっても恥にはならない。
「死ぬこととみつけたり」とは、主君のために死に向かってまい進し、
 鍋島氏のためにだけ働くことのみ考えるロボットになれという書ですね。
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