A 回答 (12件中1~10件)
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No.12
- 回答日時:
硫酸の脱水作用によるものというのはやはりおかしいでしょうね。
前の回答にそういう意味のことを書いてしまいましたが撤回します。
ただ、時間についての解釈があいまいになっていると思います。
酸性紙の話は時間がものすごく長いです。国会図書館レベルでの話です。
日常的な使用で数年レベルでは見えない変化です。
希硫酸は洗濯すれば落ちます。
服に硫酸がかかったことに気が付いていれば洗えば落ちるのです。したがって「硫酸がかかったことに気が付かずに時間が経った」ということがポイントになります。頻繁に洗濯することのないもので起こるのです。通学用のズボンなどは気が付かなければずっとはきっぱなしです。ズボンのすそが一番可能性が高い場所です。
加水分解で穴がすぐに開くわけではないのですが繊維がダメージを受けていれば洗濯で傷みが強く出てくることになります。「何度か洗濯した後に」気が付くのです。一回目の洗濯で硫酸は落ちてしまっています。わずかな洗い残りがあることを気にする人もいるかもしれませんが、洗剤自体がアルカリ性ですから中和されています。
硫酸は不揮発性ですがそれだけではありません。吸湿性もあります。水がなければ加水分解は起こらないのですから両方の性質が必要になります。希塩酸や希硝酸に濡れている場合は水と酸の両方が蒸発してしまいます。乾いてしまうのです。希硫酸は洗濯するまでの時間が働きの持続する時間になりますが、希塩酸、希硝酸では蒸発してしまうまでの時間が働きの持続時間です。濡れたズボンが乾いてしまえば塩酸も硝酸もなくなってしまっています。
No.11
- 回答日時:
いえ、白衣は炭化せずに白いままで穴が空きます。
なにか他の物質で汚れていれば別ですが・・いくら薄くでも硫酸水溶液がかかれば、一年後にはその部分はボロボロになりますね。
希硫酸はその強い吸水性のため決して濃硫酸にはなりえません。濃硫酸を作る過程を考えると、三酸化硫黄と水を反応させて作られることから・・。濃硫酸は乾燥剤にも使われる強い吸水性を持ちます。水を吸ってしまうため濃硫酸は放置すると希硫酸になってしまいますが、逆はおきません。(注)濃硫酸とは濃度90%以上のもので、90%以下のものは希硫酸です。濃硫酸と希硫酸では性質がまったく異なります。
他の酸で、セルロースを分解できないのは先に塩化水素や硝酸が揮発してしまうからで、試験管内で蓋をして加熱すれば、同じように加水分解されます。
酸化性のあるはずの硝酸では白衣に穴が空きません。
No.10
- 回答日時:
No5です。
意見が錯綜しているようですが、加水分解によって、分解するのは事実です。しかし、その説では、難点があります。
1) 加水分解は、硫酸に限らず、硝酸でも塩酸でも、アルカリでも可能です。いずれも、加水分解の触媒作用があるからです。これらは、長時間が必要です。酸性紙が数百年経つとボロボロになるのは、この機構でしょう。
2) 白衣やノートがボロボロになる前に、黒く(実際には褐色)に変色する部分だけに穴が空きます。私の学生時代は、化学繊維はなく、木綿でした。褐色になった部分は、そのうち穴が空きました。褐色になるのは、硫酸の炭化作用です。
濃硫酸であれば、瞬時にこの反応がおきますが、希硫酸が白衣にかかると、水分が蒸発し濃くなる⇒濃硫酸になるのは自然です。
他の酸などには、この炭化作用(=脱水作用)はありません。ちなみに、塩酸は、水が蒸発し、その成分である塩化水素も気化するので、というより気体の塩化水素を水に溶かしたのが塩酸なので、衣服に付着して加水分解⇒ボロボロは困難でしょう。
No.9
- 回答日時:
経験がないと変なことになりますね。
濃硫酸による多糖類の脱水と酸性溶液による加水分解は異なります。
セルロースやでんぷんを酸性水溶液で加熱して分解して小糖に分解する反応は、酵素を使っての分解との比較実験をしました。また、学生時代の白衣は2年も経てば色は変わらないのにぼろぼろになり穴だらけになってしまいました。
確かに濃硫酸に脱水性はありますが希硫酸にはありません。また希硫酸が空気中で濃硫酸になるということはありません。セルロースの水よりは空気中の水を吸いますからね。
これは、酸性紙 ( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%85%B8%E6%80%A7% … )の「この硫酸は紙の繊維であるセルロースを徐々に加水分解する作用を持ち、経年変化で次第に紙を劣化させる。」と同じ現象です。
知識だけで判断すると間違えてしまいます。
>高校時代は、大学受験がメインで、実験はまったくなかったという環境でした。
私も有数の進学校でしたからこそ、徹底して実験をさせられました。そのため進行速度が速く時間が余ったので教科書は2冊学びました。教科書に載っている実験はほとんど経験してます。ベンゼン→ニトロベンゼン→アニリン→アゾ色素のような複雑な実験も高校時代に学んでいましたから、大学に入っての実験はとても楽でしたね。
さて、ステアリン酸とセルロースですが基本的には反応することはありません。脂肪酸が低級な場合は脂肪酸セルロースエステルを作ることが出来ます。今トレンドな新素材です。いわゆる天然高分子由来の樹脂・繊維ですね。これは硝酸とセルロースのエステルであるセルロイドを思い出してください。--ちなみに、硝化綿や綿火薬、セルロイドも作りましたね。(^^)
ステアリン酸のような炭素数が18のような高級脂肪酸もセルロースのグルコースのヒドロキシル基とエステル結合させることは出来ますし、現在様々なものが合成されています。
⇒脂肪酸セルロースエステル - Google 検索 ( https://www.google.co.jp/search?q=%E8%84%82%E8%8 … )
No.8
- 回答日時:
No.5です。
水が介在しないならイオン化しないので、変化しないのではないですか?
例えば、クエン酸が含まれているラムネ(錠菓)をセロファンフィルム(セルロース)で包んだお菓子を考えてみてください。
セロファンが分解して中身がこぼれたって、聴いたことないですよね。
おまけで、調べました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%8D%E3%81%86% …
ウィキペディアの「ろうそく」の項目です。
ここに、「洋ろうそくは元来、溶けた蜜蝋に芯を何度もつけて作られていたが、現在では主に石油パラフィンとステアリン酸の蝋を芯を入れた型に流し込んで成形し作られている。」という記述があります。
芯は、当然「綿糸」ですので、ろうそくは、セルロース質とステアリン酸が接している状態です。
あとの説明は、省略しますが、 理解できますよね。
参考URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%8D%E3%81%86% …
No.7
- 回答日時:
No6です。
ステアリン酸とコットンが、この質問とどう関係しているのか、理解不能です。
硫酸との反応、というのなら、コットンは木綿。木綿の主成分は、セルロースですから、前述の説明で十分では。
ステアリン酸は、脂肪酸ですから、硫酸では分解できません。脂肪を硝酸と硫酸の混酸⇒強烈な酸化剤で高温で加熱しましたが、分解できなかった経験があります。
No.6
- 回答日時:
>木や綿などセルロースでできているものについて
これらは、いずれも化学式では、CとHとOからできていて、炭水化物に分類されます。
炭水化物は、Cm(H2O)nと書けます。硫酸には、脱水作用があり⇒これから水が抜けるとCだけ⇒ボロボロになって穴が空く。
穴が空く前に、白い物は、黒く(場合によっては茶色)変色していることから分かります。
脱水作用は、硫酸の特徴ですが、なぜ脱水作用があるのかは知りません。
また、硝酸でも可能ですが、これは硝酸による酸化作用です。塩酸は、セルロースのエステル結合の加水分解を触媒します。が、反応には、加熱と長時間が必要です。
>酸性雨で、木が朽ちていく過程も同じことが言えるのでしょうか?
違うでしょう。酸性雨といっても、pHは4か5程度。食酢につけて、植物が簡単に枯れるとは思いません。土壌が酸性になり、育たない⇒石灰を撒いて、中性に戻せば育つのでは。
回答、ありがとうございます。
みなさんの回答から、脱水がキーになっていることがわかりました。
一番知りたかったのは、ステアリン酸とコットンとの反応なのですが、
同じ酸なので、硫酸と繊維の反応と同じだと思っていましたので、
たとえがわかりやすいように今回の質問をいたしました。
もし、ご存じなら、ステアリン酸とコットンとの反応について、
教えていだだけると幸いです。
酸性雨についても、ありがとうございます。
No.5
- 回答日時:
先にも、回答されていますが、希硫酸は水分が蒸発すると濃硫酸になりますので、これにより酸化による湿式分解されます。
同じ酸でも、塩酸は、揮発性がありますので、希塩酸は、濃塩酸となりにくく、服に孔を空けることは、まづは無いです。同様なことがアルカリでも起こります。水酸化ナトリウムなどは、希薄溶液でも服に付くと、水分が蒸発し濃い濃度の水酸化ナトリウム水溶液となり、服をズタボロにします。
同じアルカリでも、アンモニアであれば、蒸発しますのでめったに影響をさせません。
回答、ありがとうございます。
シンプルな回答で、とてもわかりやすいです。
NO.2のお礼のところでも書きましたが、水にとけないステアリン酸と
コットンとの反応の場合はどうなるか、疑問です。
一番知りたかったのは、ステアリン酸とコットンとの反応だったのですが、
同じ酸と繊維の反応だったら、硫酸の例がわかりやすいと思って、
このような質問をいたしました。
ステアリン酸の反応がわかりましたら、回答していただけると幸いです。
No.4
- 回答日時:
私も詳しいことはわかりません。
推測で答えます。
セルロースと濃硫酸の組み合わせであればふつう、加水分解ではなくて脱水反応で説明されていると思います。
砂糖に濃硫酸をかけると見る間に色が黒くなり、膨れ上がってきて炭になります。炭水化物が脱水されると炭素が残ることは化学式からわかりますので脱水作用の説明のためによくやられる実験です。
はじめは飴色、黒褐色、黒と色が変わっていくだけですが、途中から膨れ始めます。この時、湯気が出てきますが嫌な匂いの気体も一緒に発生します。この気体は二酸化硫黄です。膨れ上がってくるところではかなり温度も高くなってきていますので濃硫酸の酸化作用も一緒に起こっていることになります(酸化作用で発生した二酸化硫黄が膨れる理由なのです)。あらかじめ塩素酸カリウムを混ぜておくと発火します。
脱脂綿に濃硫酸をかけても同じように黒くなっていきますが膨れ上がるというところまではいきません。量の違いかもしれません。紙に濃硫酸を少し付けてみます。ゆっくりと色が変わってきて穴が開いてしまいます。
木綿の服に付くと穴が開いてしまうというのはこの変化の類推で考えられているのではないでしょうか。
長い時間をかければ他のいろんな変化も一緒に起こっている可能性が出てきます。加水分解も当然考えることができます。その場合、硫酸が不揮発性であるということが効いてくるでしょう。塩酸、硫酸、硝酸とよく出てくる酸の中では硫酸だけが不揮発性ですのでよく目立つのでしょう。
レモンの汁を箸に付けて紙に字を書いたものはあぶり出しに使うことができます。
炎にかざすと周囲の部分よりも速く変化が起こって字が見えるようになります。色は褐色ですから緩い炭化が起こっていることになります。加水分解だと色の変化は期待できませんので脱水が起こっているだろうと推測できます。クエン酸のような分子量の大きい酸は揮発性が弱いですから加熱に対する耐性があることになります。
水あめを作るときにはでんぷんに希塩酸を加えてゆるく加熱します。これは加水分解ですね。
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