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メーカー勤務です。 海外での販売スタイルとして、「直販」「代理店販売」「専門店」「量販店」とは? 海外営業で「直販」「代理店販売」という言葉をよく聞きます。どういうステップを踏んで販売しているのかよくわかりません。

直販と言うのは、海外の販売会社の駐在員が直接交渉しに行くと言うことですか?
代理店販売というのは、

「当社」⇒「当社の販社」⇒「販売会社が販売を自社に代わって依頼した、代理店」⇒エンドユーザ

のような、販売会社の駐在員が直接交渉に行かず、日本でいう商社のような業者に中間マージン?委託手数料?を支払って委託して、その商社みたいな業者に、販売会社に代わって販売してもらうことでしょうか?

専門店、量販店とは

「当社」⇒「当社の販社」⇒「販売会社が販売を自社に代わって依頼した、代理店」⇒
⇒「専門店・量販店」⇒エンドユーザ

のような、販売会社の駐在員が直接交渉に行かず、日本でいう商社のような業者に中間マージン?委託手数料?を支払って委託して、さらにその商社が量販店や専門店を探し、その量販店や専門店に販売会社に代わって販売してもらうことでしょうか?

自分でもよくわかりませんが、ご存知の方回答よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

 業種によって幾分違いがあるのかもしれません。

ただ、わたくしが某メーカー系企業の商事部門に所属していた時分にいろいろ見てきた販路形態について書かせて頂きます。

「直販」

 これは文字通りメーカー系の商事部門、つまりご質問者様がお書きの「当社の販社」が直接一般カスタマーに販路を直結することを意味します。ネット用のセキュリティソフトや外資系保険会社のダイレクト契約方式のようにネットを通じて商品を売る方式などがこれに相当します。こうした直販方式では次に説明する代理店制度などルート販売では避け得ない中間マージンを節約できますが、販路そのものは自社で開発せざるを得ないことにもなります。

「代理店」

 これは他国でも日本国内でも古くから行われてきたルート販売方式です。最も複雑なものでは、「総代理店」の傘下に「代理店」があり、代理店ほど取引量が多くない特定取引先として「特約店」があったりり、そしてその末端に「小売店」があるといった傘状の構造になります。総代理店や代理店は大口注文だけを扱い、小売りやバラ売りを控えるいった慣習も見られますが、それは末端の小売店などが中間マージンを掛けられて結果的に仕入れ価格が高めになってしまい競争力が低いことを考えてのことです。しかし、今日ではそれもはたして守られているかどうか、実情は仁義なき戦い…のように見えますが。

 業種、業態によっては「総代理店」が無いこともすくなくありません。とにかくメーカー側とカスタマー、つまり一般消費者の間に、「売ってあげるよ…」と介在しているのが「総代理店」「代理店」あるいは「特約店」といった販売代行業であるということです。これらの代行には、ただ売るということだけでなく、リコールやアフターサービスの際に、メーカーにとってはバリアーの役目も期待できます。

 代理店に似た販路として、アムウェイなどに見る構造も興味深いものです。アムウェイ社では代理店を一切使いませんし、宣伝コストなども使いません。商品はすべてディストリビューターと呼ばれる販売員のPRと販売によってのみ流通します。ディストリビューターは自分の傘下にさらに複数のディストリビューターを抱え、自分の成果はもちろんのこと、傘下の彼らが売り上げた分についても、親のディストリビューターに分配金が入るという方式です。わが国では、その組織構造から、ともすればねずみ講と間違えられますが、実際はいたって巧く出来た合法的なものですし、同社は全米の優良企業でもあります。

「量販店」

 量販店の生い立ちにはたくさんのエピソードがあります。中でも注目すべきは次のようなことです。今から半世紀ほど前、それまでの複雑な代理店システムと、その間で取られてしまうマージン、結果的にカスタマーはその分だけ高い価格で商品を買うことになります。

 では、なぜそこまでして代理店を販路に挟むのか…、それは、さすがに代理店にふさわしい販売企業ともなると、その先の販路や人脈なども広く持ち、専門知識にも詳しく、こと販売やアフターサービスなどについての能力がメーカーや商事部門の実力よりも高かったからです。ですが、時代の流れの中で、市場もすこしずつ変わりました。たとえばマイカーの普及、あるいは一般カスタマーの商品知識の向上、流通運送のスピードアップ、スーパーマーケットの普及と大型化、アフターサービスそのものの企業化の傾向エトセトラ。

 そして他方、メーカー側でも、同業他社とのし烈な販売戦争の中で、代理店に吸い取られるマージンが無視できなくなっていったこと、さらには量産によってコストダウンを下げるという時代に入ったことと、その結果の生産過剰の傾向。このように、メーカー側は過剰な在庫を抱え、市場はすこしでも安く商品を手に入れたい、こうした動向が顕著になり始めました。

 そうした事情を目ざとく察知したのが、それまでは小規模ながらややバッタ屋的なディスカウント商売をしていた一部の商店でした。日本の例で言えば、家電なら秋葉原のディスカウント専門店、あるいは時代とともに次第に斜陽になっていたカメラ関係の専門店、彼らは元々質流れや担保として流れた商品を買い叩いて安めに販売していたものですが、彼らが目をつけたのは、いっそのことメーカーや、在庫を抱え儀た代理店などから商品の一括大量仕入れをし、それによるディスカウント販売。

 こうした販売方法は、その創生期、当然のことながら、代理店からは商流を乱すものだと猛反発を受け、小売店は価格的に競争できないとして苦情を連発し、メーカーは値崩れを警戒して消極的だったと言います。しかし、結果は今日に見る通り。まさに大量仕入れで廉価販売。むしろ今日ではメーカーもそうした販路に協力的だと言われています。一方、一般カスタマーたちはクルマで来店するし購入した商品もそのまま持ち帰る、こうした量販店はいまや家電やその他の分野で当然の販路を確立したのです。

「専門店」

 これは文字通り、ある種の商品群を集中して専門的に扱う店舗のことです。店の性格としては代理店や特約店であったり、末端の小売店であったり、あるいはメーカーや商事部門の直営店や、あるいはアンテナショップであったりしますから、販売ルートの上での呼称とはまだひとつ別の角度の言い方と言っていいと思います。

「ライセンシー」

 これらの販売ルートについては、日本国内でも、海外でも、構造的には大差ありません。ただし、国によっては、総代理店(ソールエージェント)や代理店(エージェント)などの力関係が高く、また政府などに取り入って確かな人脈を作り上げているなど、なかなか彼らを無視できないこともすくなくありません。

 最後になりますが、海外市場を考える際にはもうひとつ「ライセンシー」という関係もあります。文字通り製品の現地生産のライセンス契約を交わした企業、中には製品開発のノウハウまでもを公開することもありますが、このようにして現地での生産を任せ、また、それを現地や近隣国での販売ルートに乗せるいった方式をさして言います。現地のことは現地の者が一番詳しい、これもまた企業にとってはメリットと言えるでしょう。

 深夜になりまして、時間が足りず、十分に説明できませんでしたが、この程度で失礼します。乱文ごめんなさい。 
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この回答へのお礼

ご丁寧な回答ありがとうございました。
困っていたので助かりました。

お礼日時:2013/06/01 08:20

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