準・究極の選択

物体Aの熱容量をC、物体Bの熱容量を2C(Cは定数)とし、
最初の物体Aの温度は4T、物体Bの温度はT
この両物体を下界から熱的に遮断し、接触をさせると最終的に熱平衡状態になる。
このときの両物体の温度をTeとする。この過程を過程1とし、過程1におけるエントロピー変化⊿Sを求めることを考える。

(1)Teを求めよ
(2)両物体の始状態、終状態が過程1と同じになる準静的可逆過程として次の過程2を考える。

過程2
両物体を接触させず、物体Aを熱源(下界)に接触させ、熱源の温度を4TからTeまで準静的に変化させながら熱を奪い取る。物体Bも熱源に接触させ、熱源の温度をTからTeまで準静的に変化させながら熱を与える

この過程2における物体A、物体Bのそれぞれのエントロピー変化、及び、全体のエントロピー変化(物体A,Bのエントロピー変化の合計)を求めよ。

(3)過程2における全体のエントロピー変化が過程1の⊿Sに等しいことを言葉で簡潔に説明せよ。ただし、「状態量」という言葉を用いること

(4)過程1においてエントロピーは増大するか、減少するか、(2)の結果から判定せよ。また、その増減はなんという法則を整合しているか。その法則名およびその法則の内容を簡潔に述べよ。

これらの問題で、(1)、(2)は解けました

(1)Te = (4+1) / 2
(2)⊿S(A) = ∫[Ta~Te]δQ / T = ∫CdT / T = Clog(Te/Ta)
⊿S(B) = ∫[Tb~Te]δQ / T = ∫2CdT / T = 2Clog(Te/Tb)
⊿S(A)+⊿(B) = C ( log(Te/Ta) + 2log(Te/Tb) )

Teについては、正解している自信はないのですが……

(3)(4)がまったくわかりません。

解説をお願いします。

A 回答 (2件)

状態量が何かということは、内部エネルギーなどを仕事や熱と区別するために必ず習うはずなのですが、



>状態量
>状態量(じょうたいりょう)とは、熱力学において、系(巨視的な物質または場)の状態だけで一意的に決まり、過去の履歴や経路には依存しない物理量のことである。
(中略)
>仕事や熱量は状態が同じでもそこに至る経路によって異なるので、状態量ではない。
(出展 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8A%B6%E6%85%8B% …

今の場合はこれの「経路には依存しない物理量」の部分が重要で、状態量であるエントロピーは、状態を指定すればそこに至る経路にかかわらず同じ値となるので、経路1でも経路2でも始状態と終状態のエントロピー差は同じです。これが(3)。

熱力学第二法則の表現の中には

>エントロピー増大則
> 断熱系において不可逆変化が生じた場合、その系のエントロピーは増大する。
(出展 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%86%B1%E5%8A%9B% … )

があります。(4)はこれを問うています。
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この回答へのお礼

補足ありがとうございました。
教科書の読み方が足りなかったようです。

今回編入試験の勉強でして、在学中の高専では熱力学に一切触れていませんでした。

今回の質問でかなり理解が深まったと思われます。

回答ありがとうございました。

お礼日時:2013/06/22 22:09

(問) 100℃のお湯100gと20℃の水900gを混ぜたら何度になるでしょう?


(答) 求める温度をTとし、水の比熱をcとすると

100g c (100-T) = 900g c (T-20)

という計算をやったことはありませんか?

(1)はこれと同じ。ここでは比熱ではなく熱容量が与えられているので

C ( 4T - Te) = 2C ( Te - T )

を解く。結果はTe = 2T

(2)はあっていますが、Te=2Tなので

>⊿S(A)+⊿(B) = C ( log(Te/Ta) + 2log(Te/Tb) )

= C [ log (1/2) + 2 log (2) ] = C [ -log (2) + 2 log (2) ] = C log (2) > 0

この問題をやりながら

>(3)(4)がまったくわかりません。

というのが全く理解できないのですが。

「状態量」の定義は何でしたか?

エントロピーは熱力学の第二法則をやらないと定義できないのですが、
多数ある第二法則の表現の中で「エントロピー」という言葉が入っている表現はなんですか?

この回答への補足

すみません。(3)(4)に関しては教科書を読み直したら普通に解けるかと思われる問題でした……

状態量=エントロピー

(3)エントロピーはもらった量と同量に失うので、1サイクルにおける変化量は0になるため

(4)(2)より、Clog(2)>0となるため。増大する。これは、仕事、熱容量などどのようなエネルギーにおいても、その総和は変化しないエネルギー保存の法則と整合している。

という感じで解答を出してみました。

補足日時:2013/06/22 21:24
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