フェノール類の検出反応でのピクリン酸

高校化学について質問させていただきます。

フェノール類の検出反応で陽性を示さない物質として
ピクリン酸がありますが、これはなぜでしょうか？
ニトロ基が３つついているからニトロの性質が強くなるため
でいいのでしょうか。

ご教授よろしくお願いします。

No.1 回答者： windwald 回答日時： 2013/08/07 00:50

オルト位・パラ位のニトロ基はヒドロキシ基の電離型（Ph-O^-)を安定化させる作用があり、

事実、ピクリン酸は比較的強い酸として働きます。リン酸よりも強いが硝酸ほどではありません。
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/1523366.html
http://oshiete1.watch.impress.co.jp/qa3803585.html

よって、ピクリン酸水溶液はピクリン酸分子よりピクラートイオンのほうが多く存在しています。
塩化鉄(III)とフェノール類の呈色反応は電離していないヒドロキシ基と鉄(III)イオンの結合によるものですので、
ピクリン酸ではこの検出はうまくいかないことになります。

(硝酸や硫酸を添加したらどうなるんだろう……、やったことないんですが)