No.10ベストアンサー
- 回答日時:
日本陸軍の名誉のためにいうと、陸軍の戦い方っていうのは世間で思われているほど理不尽でもなければ不条理でもありませんでした。
実は小隊・中隊レベルでは日本陸軍とアメリカ海兵隊の間での火力レベルはほぼ互角なのです。むしろ日本軍側に擲弾筒という武器があった場合は日本軍の方が火力で上回っていたほどです。擲弾筒というのは手榴弾を火薬で射出する武器で、現代にはこれと似ているグレネードランチャーというのがあります。これがアメリカ軍側からはかなり嫌な兵器だったようです。
一方、アメリカ軍は砲兵部隊の支援がつくと日本軍を圧倒し始めます。特に師団レベルともなるともう数も性能もお話にならないくらいで、師団レベル以上のアメリカ軍部隊に攻撃をして成功する可能性はほぼゼロとなります。
しかし日本軍も第一次大戦の教訓から火力は大事だよなということは分かっていて、シンガポール攻略作戦のときは可能な限りの大砲と弾薬を集めました。しかしそのシンガポール攻略作戦で分かったことは、「こんなにじゃんじゃん大砲を撃ったらすぐに弾薬が足りなくなる」ということでした。貧乏な日本陸軍は、そんなに沢山の弾薬を生産できなかったし、使えなかったのです。
つまりアメリカ軍というのはボクサーで例えれば背が高くリーチが長く体力がある。そういう奴と戦うにはどうするか。そうですね、「相手の懐に飛び込んで接近戦に持ち込む」これしかありません。
そのための夜間突撃であり、浸透戦術なのです。夜間であれば近づくチャンスがありますし、接近戦に持ち込めばアメリカ軍は味方撃ちが怖くて得意の大砲が使えません。小部隊同士ならアメリカ軍も日本軍も火力は互角であることを思い出してください。小部隊同士の接近戦なら、互角に戦えるのです。
ただし、日本陸軍には致命的な欠陥がありまして、それは攻撃至上主義だったということです。別に陸軍に限った話じゃないんですけれどもね。攻撃は考えるけど、防御はどうするか、さらにいえば守りながらどう攻めるかということには極めて無頓着だったので大戦後半では一方的展開になることが多かったのです。
でもそれはたぶん日本人の性格的なものだと思うんです。サッカーの国際試合とかもそうなんですが、日本人は強い相手に攻め込ませてじわじわ泥沼に引き込むって戦い方ができないのです。南米みたいなねちっこい戦い方がね。そういう試合をしていると観客はみんな「なにやってんだ!攻めろ、攻め込め!」ってじれちゃうでしょ?
No.11
- 回答日時:
ガダルカナルですが、そもそも陸軍の戦域ではありませんでした。
海軍がラバウルから1000キロの位置に航空基地を作っていたら完成したその日に襲撃されてせっかくの基地を奪われたのです。そこで海軍は陸軍に基地の奪還をお願いします。
「敵の奇襲部隊に襲われたんで奪還して欲しい。敵のコマンドらしい」
実は米軍の本格的な攻勢だったのですが、海軍は陸軍に襲撃されただけと伝えたのです。
陸軍は海軍の情報を鵜呑みしてミッドウェイ攻撃用の部隊を送り込みます。
コマンドだったら数百人の軽火器部隊ですから正規900名でも事足りるはずでした。ですがそこにいたのは正規一個師団だったんです。それも戦車がいる正規部隊でした。何も知らずに突っ込んだ900名は全滅します。
陸軍はこの損害を聞き、1個師団を送り込む事にします。ところが今度は海軍が輸送に協力しないのです。戦車6両と多少の重砲は持って行けましたがかさばる大型兵器を大量に持っていく事が出来なかったのです。
重火器を持って行けなかった陸軍は戦術を変更し、敵の裏側に回り込む作戦に出ます。
この作戦は200m手前まで接近に成功するのですが、火力不足で最終的には敗北します。
この部隊の撤収がまた大変で、その3ヶ月が餓島と言われる所以になりました。
この時米軍は一つの兵器を鹵獲します。百式火焔発射機です。あまりにも優れた兵器だったため、米軍はこれを模倣するのです。
近年インパール作戦の補給計画が詳細になり、今までの定説が間違っていた事がはっきりします。ラングーンを出発した補給品は定数通りだったんです。ですが前線には届かなかったのです。それは何故か?鉄壁を誇っていた陸軍の暗号が44年1月から3月までだけは解読されていたのです。陸軍では暗号表に関して絶対の焼却処分だったのですが、第20師団の通信隊が水没処分してしまったのです。これが運の尽きで、英軍に回収されてしまい暗号が解読されてしまったのです。4月以降は新型暗号表になったので解読されなくなったのですが、その僅か3ヶ月の間に行われた作戦がインパール作戦でした。事情を知らない日本側は普通に暗号を使っていたのです。補給部隊は何も知らずに出発、英軍コマンドは補給隊が出発した事を知って襲撃してきました。後に日本側もコマンドがいる事に気付き、コマンド掃討部隊を編制します。先日亡くなられたお爺さんはこの部隊所属でした。
サイパン以降、日本陸軍は守勢に回る事が明白になったため、徹底的な防衛戦術に戦法を転換します。トーチカと壕による防御陣地の構築に走るのです。米軍にとって悪夢の始まりでした。米軍の教範には防衛戦術はあるけれど攻撃戦術がありませんでした。それまでの日本軍は攻勢に出るから撃退すれば勝てたのですが、攻撃してこないのです。占領のため前進すると何処からか撃たれて犠牲者が出るのです。この徹底した遅延防御戦術の前にペリリュー以降は流血を強いられることになります。
ペリリュー・硫黄島・沖縄の戦死傷者はほぼ日本軍と同数で、戦車も大半が撃破される事態になりました。
No.9
- 回答日時:
ほかの方々が書かれているとおり、戦記を読むことをおすすめします。
私として、ここで書きたいことは日本軍(政府)の特徴です。
1 仕事をよく知らないエリートの参謀本部や軍令部が前線を指揮しており、
その考え方が硬直的だったこと
2 戦争する前に餓死するような前線が多く、補給を軽視していたこと
3 攻撃と撤退の両面作戦がなく、無理な攻撃ばかりしていたため、消耗が大きかったこと
これらは前線だけでなく、内地にも言えることで、
戦争を始めること、終わらせること、
に関して、誰も責任ある行動をとらなかったこと、などにも通じます。
政治は責任ある人がきちんと決断をすることが必要です。
日本の戦争(一種の外交)も国会と同様に、責任ある決断がなかったことが大きいです。
しかし、インパール作戦でも上部の命令を拒んで、進軍しなかった指揮官もいましたので、
これは滅多にないすばらしい決断だったと思います。
No.7
- 回答日時:
インパール作戦は、私も短い記事を見たとき「バカな作戦計画を、なぜ実施してしまったのか?」と思ったのですけど、同様な作戦の成功例もあったので、作戦は成功の可能性もあったようです。
問題は予定どおり侵攻作戦が進まず、「作戦失敗」が明らかな状態になっても、「ジャングルの中で草を食えば、補給はいらぬ!」とか、部下に責任を押し付けてクビにするなどして、作戦続行したことにあり、それで白骨街道という結果になったようです。
なんだか、日本の大手家電メーカが失敗が明確になっても、そのまま走り続けた状況に似ている気がしますね。
ただ、こういう悲惨な戦いばかりに焦点を当てると、宮崎アニメやはだしのゲンのように、左翼、中韓の手先となったマスコミを助けることになりそうな気がします。
明治時代、ロシア・ドイツ・フランスによる三国干渉がおきたとき、いまだ弱小な日本は断れず、力を蓄えようとして「臥薪嘗胆」を世論のスローガンとし、1905年の日露戦争で復讐を果たすことができ、植民地支配、人種差別に苦しむ世界の人たちに希望を与えました。
現在、中国や韓国・北朝鮮から尖閣・竹島・邦人拉致など、不当な仕打ちを受けても、核兵器など軍事力の差、平和憲法の制約によって日本は耐え忍ぶしかない状況です。また「臥薪嘗胆」の時代なのかもしれませんね。
No.6
- 回答日時:
今も昔もそう変わりません。
作戦目的に忠実ならそれなりの準備で作戦を遂行できるでしょう。
ですが、第二次大戦当時もそうですが、足を引っ張る勢力の作戦の介入、またはあからさまな誤情報の提供などで、実戦部隊の不利を生じさせます。
現在の自衛隊もそうです。
いかに最新鋭の装備をしようが、敵に発砲されてからでないと、戦闘行為そのものが出来ません。
はじめからマイナスなのです。
No.5
- 回答日時:
朝鮮人を一列に並べて、順々に、前のヤツを後ろのヤツに首を跳ねさせたそうです。
つまり、自分の前のヤツの首を跳ねた後、後ろのヤツに自分の首を跳ねられるという方式です。No.4
- 回答日時:
仲間の人肉を食べたとかもあったらしい
ガダルカナルでは武器弾薬が尽きてからは銃剣で突撃して死んだりもしたそうです
祖父の兄はガダルカナルの数少ない生き残りですが 戦場は凄惨だったらしいです
日本の艦隊が援軍に来たときは「助かった」と思ったそうですが 引き返していく艦隊を見て絶望したそうです
祖父の兄(大叔父)は最初のころ「自分だけ生きて帰ってしまって申し訳ない」と話していたらしいです
No.3
- 回答日時:
食料はねずみなど食べてその後何も無かったら、近くの手ごろな肉になるのでは?
ただ、公言できることが無いので、なんであの時あんな肉がと。
今、店で肉を何も気にせずに食べているひとと同じだったのでは。
No.2
- 回答日時:
No.1ですが、ちょっとだけインパール作戦について触れます。
日本陸軍の装備というは、実は中国大陸等での戦いを想定しており、南方のジャングルで戦うようにはなっていませんでした。
そのため、大砲の運搬一つをとってみても重さがかさみ、ジャングルを越えての作戦となると非常に苦労しています。(インパール場合、おそらく大砲のほとんどを目的地にもっていけなかったと思われます)
一方、イギリス軍はジャングルでの戦いを想定し、歩兵が簡単に持ち運べる迫撃砲(ランボーの映画とかでベトナム兵が使うあれです。人一人で、簡単に持ち運びができます)も装備しており、軽装備の日本軍とは格段の差がありました。
また、インパール作戦では制空権も握っていたため、インパールが包囲されても輸送機でガンガン補給物資を運んでいたので、包囲している日本軍の方がジャングルに阻まれて補給を確保できないため、飢えに苦しむ有様でした。
やがて雨季が到来すると、飢えや戦傷などで体力の衰えた日本軍にマラリアが蔓延し、もはや戦争どころではなくなります。
日本軍は退却しますが、退却途中で死んだ日本兵が道に横たわり、腐乱した死体や骨が散乱する道は「白骨街道」と呼ばれたとか。
なんで、こんな馬鹿な戦闘を行ったのか。旧陸軍の補給軽視の思想などがありますが、私個人は作戦を発令した指揮官である牟田口第15軍司令官に、最大の責任があると思っています。
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