ギリギリ行けるお一人様のライン

いつもお世話になっています。

恥ずかしながら、先日、外国人の友人から、
「日本には神道と仏教があるよね。どう違うの?
また、比率はどれくらい?」と聞かれて、答えられませんでした。

また私自身、どうして首相が靖国神社をお参りすることが問題になるのかもよく分かっていません。
また、普段信仰心が薄い私のような人物でも、
「私は仏教よ」なんて言っていいのでしょうか?

よろしかったら優しい言葉で教えて頂ければ幸いです。
お手数をおかけしますが、よろしくお願い致します。

A 回答 (9件)

日本神道と言うのはこの国開闢以来の独自の宗教で、竈の神様、商売の神様、天狗や狐も神様、戦の神様、学問の神様、安産の神様などほぼ何でもありの八百万(多いという意味で文字通りの数ではない)の神々がおわします。

イナバの白ウサギとかヤマタノオロチとかアマノイワトなどは日本神話を元にした民話です。太平洋戦争終結時の昭和天皇の人間宣言まで、天皇家は神の末裔であると言うことになっていたので、天皇家と日本神道は切っても切り離せません。神様がまつられているのは神社です。
一方仏教はインド古代ヒンズー教から派生した外来の宗教で、その意味ではキリスト教と同じです。但し歴史が半端ではないので、我が国独自の仏教文化も生まれています。仏をまつるのはお寺です。
そもそも我が国の民族は宗教に対しては古来いい加減で、奈良時代に仏教が伝来した時に、多生のごたごたはあったものの、結局折り合いを付けて「どっちもあり」にしてしまいました。これは他の国では考えられないことです。仏教とがクリスマスを祝う土壌は1000年前から養われていたわけで、一軒の家に神棚と仏壇があることは珍しくもありません。
首相が靖国神社を参拝すると問題になるのは、憲法で「政教分離の原則」(要するに政治に宗教が介入してはいけない・逆もまた真)が謳われているからです。

以上とても大雑把ですが。

他の回答者の方、訂正、追加をお願いします。
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この回答へのお礼

ご回答どうもありがとうございました。
素晴らしい!ものすごく勉強になりました。
今まで神社と寺の区別さえよく分からなかった私でした。
質問してよかったです。

お礼日時:2004/04/12 15:44

宗教学的見地から回答します。



宗教には、大きく分けて二つの種類があります。

一つは、歴史上実在の人物としての開祖が存在し、人々の内心に働きかける一定の教義を備えた宗教です(世界宗教といいます)。キリスト教、仏教、イスラム教はもちろん、ユダヤ教もこの部類に属します。この部類に属する宗教は本質的に普遍的であって、現実の教勢の強弱は別として、世界に広まる可能性を有しています(ユダヤ教を民族宗教とする回答者もいるようですが、誤りです。ユダヤ民族がユダヤ教を信仰しているのではなく、ユダヤ教信者をユダヤ人と呼んでいるのです)。

もう一つは、開祖が存在しないか仮説的な存在であり、明確な教義をもたない宗教です(自然宗教といいます)。わが国の神道や中国の道教、古代ローマの多神教、未開社会の自然崇拝やシャーマニズムなどがこれに属します。これらの本質は宗教的な儀礼であり、内心に対する働きかけはほとんど見られず、外形的な動作(神社参拝の作法など)に宗教的な意味を見出すものです。儀礼は生活の作法であり、生活圏を同じくする特定集団(民族)の中でのみ存在できるものです。つまり、この部類に属する宗教は、本質的に民族的な宗教です。

日本人が宗教的に無節操であることは否定できませんが、キリスト教などの世界宗教を受け入れても従来の自然宗教が生き残っている国は他にもあります。例えば、トルコはイスラム教国ですが、古代ギリシャの多神教に由来する生活習慣が根強く生き残っています(メデューサの不吉な視線から身を守るためのお守りなど)。これは、自然宗教が人々の内心を支配するものではなく外形的な動作を習慣的に行うことを本質とするものなので、その動作が礼拝などと関係の少ないものであれば、世界宗教の教義と両立できるからだと思われます。
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この回答へのお礼

ご回答どうもありがとうございました。
すごーく専門的で、非常に参考になりました。

宗教的に無節操だが、
宗教戦争などのトラブルとは無縁…。
これはいい事か、悪いことか?
また新たに考えるテーマが増えました。

ちなみに宗教的な心の支えがないのに、
ここまで成長した日本に対し、
友人は非常に不思議がっておりました。

またお世話になるかもしれませんが、
その時は皆さん、よろしくお願い致します。

お礼日時:2004/04/13 03:00

皆様がお答えのように、神道は日本固有の宗教で、最初は神道しかありませんでした。



その後、日本に仏教がもたらされ、次第に神道と仏教は融合していくようになりました。

それが、神仏習合・神仏混淆(こんこう)といわれる状態でした。
寺院に鎮守社が、神社に神宮寺が祀られていました。

古い、絵図などを見ると神社の境内に仏塔があったり、寺院の入り口に鳥居が見られたりします。
神社の社殿で、僧が読経するなどは日常茶飯事であったわけです。

しかし、明治政府になると、天皇制の象徴である神道を国家宗教とすることが決められ、
神仏分離令が出され、廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)政策がとられ、神道と仏教は無理やり離されてしまいました。

余談ながら、このとき貴重な仏教文化遺産が破壊されてしまいました。(心ある人が隠したりして守った場合もありますが)

第2次大戦後、国家神道は廃止されましたが、その後、神道と仏教が融合するには至っていません。

よって、日本人のほとんどは、神道の氏子であり、仏教の檀家であるわけで、比率はほぼ同数で、人口の2倍と言ってよいと思います。

ご参考になれば、
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神道は、日本の民族宗教です。


いわゆる日本独自の、日本人であるから通用する宗教です。(ユダヤ教も民族宗教で、ユダヤ人のための宗教です。=多少語弊があるかも知れませんが)
仏教は、インドから中国、中国から日本に伝わってきた、宗教になります。

自分が思うに、日本人の宗教は何?と海外の人に聞かれたら、
『先祖崇拝です』と一言、言えばいいと思います。
仏教とか、神道とか言うと説明しづらいと思いますので。
日本人の宗教観のいきつくところは、そこだと思っております。
キリスト教でいう、神(ヤハーウェ)は、日本では、先祖にあたると私は、勝手に解釈しております。
日本人に取って大事なのは、『ご先祖様』ということでいいと思います。
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この回答へのお礼

ご回答どうもありがとうございました。
日本人であるから通用する宗教、というのがとても興味深く思えました。
シンプルな説明で分かりやすかったです。

お礼日時:2004/04/13 02:52

同じく、詳しいことはわかりませんが(笑)。


神道はアマテラスを初めとする日本古来の神さまを祀っています。
日本神話といわれる古事記・日本書紀はいまの天皇家のために編纂されたものなので、神道は天皇家の宗教ということもできます。
そこまで堅く考えなくとも、日本古来の神さまは基本的に自然神(山や大木を神とみなす)ですから、農耕民族が自然をうやまってできた宗教と考えてもいいでしょう。

一方仏教は、インドではじまり、その後中国を経て日本に伝来したものです。
いわゆる外来の宗教ですね。
人は死ぬと仏になるという考えが基本で、いかに生きるべきかを説いています。

また日本の半分以上の家は一応仏教に分類されると思います。
信仰するしないは別にして、仏壇のある家は、神棚のある家よりも多いでしょう。
お葬式のときはたいていお坊さんを呼んで、お経をあげてもらいますしね。
ただし仏壇のある家でも、お宮参りや初詣や七五三には神社に行きますね。
そういう意味では、神社は日本の風俗になってしまっているともいえるでしょう。


靖国問題は、いろいろと難しいので(^^;)。
ただ、個人で参拝するのなら問題はないのでしょうが、「内閣総理大臣」として参拝するのは、国が特定の宗教に肩入れしているということになるので、違憲とみなされたのです。
ついでに、靖国に祀られているのは、日本古来の神さまではなく、第二次大戦で戦死した人々です。
昔は、靖国に英霊として祀られるために戦死してこいといわれたのです。
また、いちばんの問題は、A級戦犯(戦争を起こした原因と見なされている軍のエライ人たち)も祀られていることです。
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この回答へのお礼

ご回答どうもありがとうございました。
仏壇、神棚の意味も、ここで初めて知りました(苦笑)。

靖国問題の件、とても勉強になりました。
日本の宗教って、あいまいなんだなぁ。

お礼日時:2004/04/12 15:55

 宗教を絶対的な唯一の真理であると見なかった世界で最初の民族が日本人ではないかと思っています。


 つまり宗教にあまりはまらず、いいかげんに付き合っていくわけですね。外国人からは節操がないと悪く言われますが、そのかわり宗教戦争とは無縁の国になっています。靖国問題も外国から文句が出ていますね。

 仏教は国際的な宗教なので、「私は仏教信者です」と言っておくのが無難です。宗教などにあまり深入りしないというのが仏教の主張でもあるわけですから、質問者の方にピッタリと思います。 
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この回答へのお礼

ご回答どうもありがとうございました。
鋭い分析、参考になりました。

お礼日時:2004/04/12 16:05

仏教と神道の違いは、


思想史的にはややこしいことになるのですが、
渡部昇一がどこかで言っていたことがわかりやすいように思います。

仏教と神道は、どちらも基本的には先祖崇拝なのだけれど、
仏教は個人的な先祖を崇拝するのに対し、
神道は、国の創建に関わったような、公的な働きをした先祖を崇拝するものである。
といったような話でした。

死んだときは仏教式で葬式を出す人間は
仏教徒と言っていいと思います。
現在の日本には、仏教と神道のどちらか一方の信者というのはおそらく少数で、
場面によって使い分けているわけです。

靖国神社というのは、
明治政府によって立てられた、戦没者を祀るための神社です。
国のために闘った兵士に敬意を払うべきだという考え方があります。
一方で、国のために闘った兵士は、
攻められた方から見たら悪党ですから、
そんなものにお詣りするとはけしからんということになります。
両方の声があるので、歴代の総理は苦労することになります。
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この回答へのお礼

ご回答どうもありがとうございました。
うーん、日本の宗教は、あまりにあいまいすぎて、
理解に苦しむところがありますね。
でも頑張って説明できるようにならなくちゃ…。

とても参考になりました!

お礼日時:2004/04/12 15:58

現在の日本は崇拝思想が欠けていますよね!



遠き昔は、日本は神の国と呼ばれていたそうです。

天照大神の神話が物語るような国だったと
聞いております。
それから聖徳太子が仏教を崇拝されて、
以後、仏教徒が増え、様々な仏教支配者が現れ、
そこから神と仏が分離されたようです。

神道は願いを乞う人々が崇拝し、
仏教は死後の世界を安らかにと願う人々が、
崇拝しておられるようです。

だから神社とお寺に参る姿勢は、違うわけですよね。

現在の日本は、ごちゃ混ぜで、何かオカシイなぁ?
と言うのが、私の思いです。
仏に祈る人々が、居るのが不思議ですよね!

早い話で行けば、神崇拝はキリスト的なものであり、仏教は、お釈迦様的だと、言う事ですね。

私は、人名を語るよりも、
神=大自然+宇宙 
仏=人間+祖先
だと解釈しております。

首相の靖国神社訪問は、
軍事時代の行事だったからでは、ないのでしょうか?私も、もうひとつ、わからないけれど・・・

仏教よ!って、大体が、
その家の仏壇に関係するものですから、
親のものを受け継ぐ事が、殆どだと、思います。

別に、無信論者でも、
今の日本では普通だと思います。
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この回答へのお礼

ご回答どうもありがとうございました。
そうですね、多分海外の方から見ると、
日本ってかなり異質な国に思われるでしょうね。
というか、私思い切り思われました。
「何で自分の国の事なのに説明できないの?」って。

お礼日時:2004/04/12 15:50

 僕も詳しく知らないですが,


神道は神様を祭りますよね。
仏教はご先祖様を祭りますよね。
比率とかはわからないですが,,,
簡単すぎ?^^;
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。
おおまかな感じは、了解です(笑)!

お礼日時:2004/04/12 15:22

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