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保持容量の常用対数と注入物質の沸点との関係にはなにか理由はあるのですか?あと、保持容量の常用対数と注入物質の炭素数との関係についても教えてください。

A 回答 (1件)

ガスクロは固定相と移動相の間の試料の平衡バランスに依存してカラムの通過速度が変わるという仕組みで物質を分離、検出する装置です。


つまり、移動相に100%近く存在すれば、キャリアーガスの流速そのままで試料がでてきますし、固定相に100%あれば、何時間たっても流出してきません。


固定相が液体であれば、まさにヘンリーの法則にしたがって、試料は液相と気相にバランスするわけですが、固定相が固体であってもほぼ同様です。

ということで、保持容量が大きければ、固定相にバランスが傾き、カラムを通過する時間が長くなります。
小さければ、短い時間ででてきます。

物質の沸点は物質の蒸気圧が1気圧であるときの温度ですから、沸点が高いということは等温での蒸気圧が小さいことを意味しますから、沸点の高い物質ほど、固定相への吸着が大きく、流出に時間がかかるのです。

炭素量に関しては分子の運動エネルギーと内部エネルギーのバランスを考えてみればわかると思いますが、炭素数が増えるほど内部エネルギーが大きくなりますので、同じエネルギーを与えても、運動エネルギーの比率が小さくなります。ということで、固定相から移動相への圧力が小さくなるので、沸点が高いことになり、あとは前述のとおりです。
ただし、炭素数だけの話ではなく、その他の基の影響もありますので、そう単純な話でもないです。
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この回答へのお礼

分かりやすい説明、ありがとうございました。お礼が遅くなってすみません。 ガスクロって難しいです。

お礼日時:2004/04/28 14:26

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