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原子炉や燃料貯蔵プールで見られるチェレンコフ光の発生メカニズムについて考えてみました。誤りがあったらご指摘ください。また“Q”で始まる質問にもお答えお願いいたします。
画像 稼働する炉心のチェレンコフ光
http://www2.hamajima.co.jp/~tenjin/labo/nsrr.htm
使用済み燃料棒によるチェレンコフ光
http://www.tepco.co.jp/fukushima1-np/b42307-j.html
チェレンコフ光は水中を水中での光速(0.75c)を超える速さで荷電粒子が運動するときに発生するとのこと。
炉心での核分裂反応や使用済み核燃料中で生ずるモノとしてはガンマ線、電子、陽電子、アルファ粒子、中性子、核分裂片、その娘核種でしょうか。(Q1:原子炉ではニュートリノも大量に発生するそうです。ニュートリノといえばカミオカンデ・スーパーカミオカンデでのチェレンコフ光を利用してのニュートリノ観測が有名ですが、原子炉で上記写真のように目視できるほどのニュートリノ由来のチェレンコフ光は生じないですよね?)
これらのうち0.75cを超えられそうな荷電粒子と言ったら電子、陽電子だけ。他の荷電粒子は重すぎてそんなに速くなれない。でも、電子、陽電子は透過力が弱いので燃料被覆管から出られなさそう。( Q2:とてつもなく高エネルギーの電子なら透過できますか?核分裂反応でそんな高エネルギーの電子が生じますか?)燃料被覆管から出てこられそうなのはガンマ線と中性子のみ。ガンマ線が水分子と相互作用すると光電効果、コンプトン効果、電子対生成で高エネルギーの電子が生じて、速度が0.75cを超えればチェレンコフ光が発生する。核分裂反応が起こっている最中は中性子も生じて燃料被覆管から出てくる。中性子は水の水素原子核と衝突して突き飛ばし、運動する陽子が近傍の水分子の軌道電子を電気力で引きはがして、その速度が0.75cを超えればチェレンコフ光が発生する。あるいは中性子がベータ崩壊して陽子と電子になり、同様に水分子の電子を引きはがす。

Q3:チェレンコフ光はなぜ青いのですか?ほかの色(波長)のチェレンコフ光は生じないのですか?
Q4:臨界事故で被曝者が「青い光を見た」というのはチェレンコフ光ではなく空気の電離の結果だとWikipediaに書いてあります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%A8%E7%95%8C% …
しかし、被爆者の眼球内の水晶体をガンマ線や中性子線が貫けばチェレンコフ光が生ずると思いますがいかがでしょうか?

素人の私にもにもよくわかるようにご説明のほどお願いいたします。

A 回答 (3件)

以下の説は、教科書には書かれていないトンデモ論ですので、お気を付けあれwww



>Q3:チェレンコフ光はなぜ青いのですか?
ウランから放出する中性子が純水の中で拡散(減衰)し、
水の分子(H2O)が結合した状態で、酸素(O)だけ励起している。

>スーパーカミオカンデ
これは、タンク内に溜めた水で光を拡散(減衰)させ、水にエネルギーを充て
その光をガイガー管を通して数値化しています。

>Q4:臨界事故で被曝者が「青い光を見た」というのはチェレンコフ光ではなく空気の電離の結果だと
大気の主成分に酸素が含まれています。
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>Q1:原子炉ではニュートリノも大量に発生するそうです。

ニュートリノといえばカミオカンデ・スーパーカミオカンデでのチェレンコフ光を利用してのニュートリノ観測が有名ですが、原子炉で上記写真のように目視できるほどのニュートリノ由来のチェレンコフ光は生じないですよね?

 ニュートリノ由来のものでは、どんな大出力の原子炉であっても、水が真っ青に見えるほどにはなりません(そんなことができれば、ニュートリノの研究は今より格段に進んでいる)。なお、ニュートリノが直接チェレンコフ光の原因となるのではなく、電子に衝突し、その電子により発生します。

>Q2:とてつもなく高エネルギーの電子なら透過できますか?核分裂反応でそんな高エネルギーの電子が生じますか?

 できますし、それが原子炉でのチェレンコフ光の原因です。水中でのチェレンコフ光は、水中の光速度を超える荷電粒子により起こりますが、原子炉の水でのチェレンコフ光は、ほとんどが高速の電子(つまりベータ線)によるものです。電子は容易に水中の光速度を超えますし、燃料被覆管程度では止まらず、通過して水中に到達します。

 チェレンコフ光はその場の超光速の荷電粒子が、通過する物質の電子を電磁気力で揺らすことにより発生します。電磁場の作用は、その場の光速度で起こります。水中なら、水中の光速度以下であれば、電子が通過しても、電磁気的な作用は連続しています。

 しかし電子が、水中の光速度を超えると、水分子中の電子にとっては、高速の電子の通過直後に電磁気的な力が到達し、しかも水分子中の電磁気力が高速の電子に届きません。要はいきなり叩かれ、対応しようとしても、振り切られてしまうわけです。

 水中の光速度以下の現象なら、与えられて返す「お互い様」のような現象で済むのですが、与えられても返す相手が逃げ切ってしまい、返せなかった分を、その場にエネルギーを放り出すことになります。そのエネルギーがチェレンコフ光になります。

>Q3:チェレンコフ光はなぜ青いのですか?ほかの色(波長)のチェレンコフ光は生じないのですか?

 チェレンコフ光は、電子の速度によって波長が違ってきますが、原子炉のものですと平均的には紫外線辺りの波長になります。太陽光などと比べると、平均的な波長は短いわけですね。可視光では波長の短い青い成分が多く、それが水中では散乱して、青く見えます(空が青いのと似ている面がある)。

>Q4:臨界事故で被曝者が「青い光を見た」というのはチェレンコフ光ではなく空気の電離の結果だとWikipediaに書いてあります。
>しかし、被爆者の眼球内の水晶体をガンマ線や中性子線が貫けばチェレンコフ光が生ずると思いますがいかがでしょうか?

 空気中で青い光をカメラで捉えたという実験は寡聞にして知りません。おそらく目の中でチェレンコフ光が発生したのではないかと思います。危険というより致死性の現象ですから、再現実験は不可能で(動物に「青かった?」と聞けるはずもなく、もちろん人が試すなどできない)、個人的な推測でしかありません。ですので、空気の電離だ、と主張する人に対して、反論はできかねます。
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この回答へのお礼

lazydog1様

詳細な説明をしてくださり、ありがとうございました。

Wikipediaに
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%94%BE%E5%B0%84% …
アルファ線は紙1枚で、ベータ線は数ミリのアルミ板で、ガンマ線は10cmの鉛板で遮蔽できると書いてあったので、ベータ線は頑丈な燃料被覆管から出られないと思い込んでいましたが、核燃料から放出されるベータ線は被覆管を透過するほど高エネルギーなのですね。驚きました。

チェレンコフ光の生成メカニズムも詳しく教えてくださり、ありがとうございました。

再現実験ですが、
動物の目玉の網膜部にCCDかカラーフィルムを設置し、可視光が入らぬように黒いプラスティックフィルムで目玉を覆って空中に置き、少し離れたところで一瞬だけ臨界を起こせば、「青い光を見た」との証言の原因が空気の電離で生じる青い光と眼球内で発生するチェレンコフ光のどちらであるか結論を出せると思いますが、
そんな実験をしてくださる方はいないでしょうね(笑)

お礼日時:2014/01/28 23:01

詳しくはないが、↓このような資料がある。


https://www.jstage.jst.go.jp/article/radioisotop …
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この回答へのお礼

ngkdddjkk様
チェレンコフ光のスペクトルの大部分は紫外線部にあって可視領域に少しはみ出しているから青白いのですね。
また、図2で溶媒中の光速よりも荷電粒子の速度が速いから干渉で波動が増強されるという説明がよくわかりました。
ありがとうございます。

お礼日時:2014/01/28 22:21

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