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30年ほど前のSF関係の書籍に、「ウルトラマンそっくりで、メカはサンダーバードの物真似。物語も幼稚で新鮮味がない。」と酷評されていました。

ところが、現在の評価で、「本格的なSFで、大人の鑑賞に耐えうる傑作」と、ほめられています。

昔の人は作品の評価が厳しかったのでしょうか。
こんなに評価が違うとなると、特撮SF作品の質が
この30年で低下した、という事なのでしょうか。

A 回答 (11件中1~10件)

ウルトラセブンの酷評は、初放送翌日の新聞のコラムにたくさん掲載されました。



ウルトラマンと、サンダーバードとキャプテンウルトラを
混ぜ合わせた内容で、話の内容も本格SFではない、といわれてます。

第1話を見ただけのコラムなので、その後で展開するノンマルト、地底人、といった先住地球人に対する人類のむごい仕打ち、侵略者から守ろうとして地球に残ったのに、人類が侵略者にもなっていた、という内容まではまったく考えていない事になります。

ですが、その話はオキナワ魂を元にしたドラマであって、
SFではありません。当時のテレビ視聴者は、本格SFという
局のキャッチフレーズに期待していましたから、新ジャンルでの新番組、と捉えていました。

今では信じられないでしょうが、テレビ黎明期の当時は、SFファンの中学生、高校生、大学生も「空想特撮シリーズ」を楽しみにしていたのです。
海外のSFドラマと比較対照される状態でした。

ですから、そのレベルの人たちからは、見放されてゆく事になります。
従って、酷評は間違いではなく、当時の評価としては正しい、とみても良いくらいです。事実、セブンの視聴率は振るわず、最高が2話の33.8パーセント。42話では16.7パーセントまで落ち込みます。これでも、現在の番組と比較すれば、とんでもない高視聴率なのですが。

評価がじわじわと上がったのは、再放送で、当時の幼児、児童年代の視聴者が成長し、ドラマの中身を理解できるようになったこともありますが、最大の原因は、続くウルトラマンシリーズが、キャラクター商品展開に重点を置くようになり、脚本がずんずん子供向けになって行き、ついには破綻した事にあります。
「こどもが願っている、と思った形にウルトラマンを作り変え壊してしまった。」とウルトラマンレオ終了時に新聞コラムが掲載されます。これも正しいと思います。
それで、ドラマ性の高い「セブン」がクローズアップされるようになったのです。

セブンの評価は昭和54年に発売されたファンタスティックコレクションナンバー2「空想特撮の素晴らしき世界」で商業誌上堂々と高評価されます。
ここからが始まりなのです。昭和55年には、「ウルトラセブン」単体の専門解説書が刊行されました。あとの詳しい内容は、他の回答に有る通りです。

特撮に限らず、アニメもそうですが、現在は玩具メーカーの意向があるので、なかなか内容のある脚本は盛り込めないと思います。質の低下、というより、中身のある脚本を必要としない、視覚に頼った作り方をしているので、30年はおろか、2・3年で、そんな番組もあったなあ。程度にしかならないでしょう。現在のライダーシリーズにしても、「仮面ライダー」という偉大な看板を背負っているから名前が残るだけで、もし、まったく同じ内容で、「ライダー」ではなかったら、消えてるんじゃないでしょうか。

ウルトラセブンに関しましては、平行して、「マイティジャック」「怪奇大作戦」を視聴、研究することで、より深い理解を得ることができます。まだまだ書き足りない感じですが、長くなりますので、これで失礼します。
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この回答へのお礼

これは凄いです。おそらく本放送時、大人に近かった年代の方でしょう。(失礼)
筋金入りのファンですね。30年以上も特撮ファンを貫いている熱意を感じます。

ここまで私の質問に突っ込んで回答してくださり、ありがとうございます。十分に理解できました。

マイティジャック、(戦え!も含む)怪奇大作戦、見てます!どういった関係でセブンとリンクしているのか、研究してみます。

ありがとうございました。

お礼日時:2004/06/01 22:06

幼い私は父と一緒にウルトラQを楽しみに見ていました。


おどろおどろしいオープニングから、
恐怖とワクワク感と共に。

昔は家族と一緒にTVを観るのが主流でしたから、
チャンバラと共に懐かしく鮮明に記憶に残っています。

で、ウルトラマンに番組が変わってしまった時、
父と共に非常に落胆しました。

今は亡き父の「おまえ、これおもしろいか?」
と言った言葉は鮮明に覚えています。

以来、このシリーズは観ていなかったので、
Q、セブン等は後にビデオで観直しました。

セブンは怪獣プロレスだけではないストーリー性もあり、
初代よりは少しは楽しめますが、
やはりQには画像的にも遠く及びません。

南極怪獣の基地内での会話シーンや怪獣の目の撮り方などは
初代ゴジラを彷彿させる迫力がありますし、
「カネゴンの繭」でのテンポのいいカット展開や
話の展開、カメラアングルは今でも驚きます。

セブンフリークの友人にこういう意見を言ったら
あれこれとムキになって反論されましたが
やはり今でもこれが私の見解です。

でも復活版ウルトラマンは楽しめましたよ。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。放送当時の体験者からのご回答、とても参考になります。

ウルトラQですか。空想特撮シリーズ初代ですね。こちらの雰囲気のほうが、「空想」にぴったりだと思います。

セブンのことについてのご回答ではありませんが、「セブン」より「Q」が好き、という意見が当時からあった、という事ですね。

私、ブースカとチビラくんも好きです。

お礼日時:2004/06/01 11:24

ちょっと一言だけ。



ウルトラセブン放映当時、ベトナム戦争の真っ最中で…脚本の中心の金城哲夫さんは沖縄出身で、沖縄は当時米軍の占領下にありました。
ウルトラセブンのテーマは「侵略者」です(でも、あくまでも子供向けのヒーロー物というのが前提ですが)。
物語が幼稚で新鮮味が無いかどうかは自身で観て判断して下さい。

>昔の人は作品の評価が厳しかったのでしょうか。
当時から高評価されてたと思いますが、質問者さんのお持ちの書籍の批評家が表面的な物しか見る目が無かっただけだと思います。
>特撮SF作品の質がこの30年で低下した、という事なのでしょうか。
ある意味、質は低下していると思います。
最近の仮面ライダーなんか良い例だと思います…ガンダムの富野監督が「自分が作りたい物を作る事、それは才能では無い」と言いきってますように、小学生くらいの子供達が見て理解出来る内容じゃないですよね。
ウルトラセブンの頃に比べれば、何倍もの予算を注ぎ込んでいるのに…30年後に残っているとは思えません。
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この回答へのお礼

これもとても共感できるご回答で、理解できます。
私としては、もう少し深い所が知りたいと思っています。放送当時をご存知の方の書き込みも期待しています。

ところで、ガンダムの富野監督は、特撮作品について提言したのでしょうか。この話も非常に興味深いものがあります。

ありがとうございました。

お礼日時:2004/06/01 11:14

良い作品だからこそ評価が分かれ話題にのぼるのではないでしょうか?



つまらない作品でしたら30年もたったら誰も見ないと思いませんか?30年前の子供の私は、胸をときめかして見ていました。そして現在、7歳になる私の息子も面白いといってビデオを見ています。セブンの物語の特徴は見る方に問題を投げかけて、それを番組中で解決させず、答えを出さずに、見終わった後にも考えさせる点にあった様に思います。この事がセブンの高い評価に繋がっていると感じます。

特撮SF作品の質がこの30年で低下した?
これは非常に評価が別れる所だと思いますが。現在の特撮番組で話題になっているもののほとんどが過去の作品の焼き直しです。人造人間キャシャーン・仮面ライダーシリーズ・戦隊シリーズ・ウルトラマンシリーズ等、映像的には技術が進歩しているのを感じられるのですが、話の内容としてはどうでしょうか?、ジャンルは違いますが、ガンダム、セーラームーン、鉄腕アトム等もSF作品として長いですよね、まったく新しい手法で、こういった作品を超える物と言われるとポケットモンスターぐらいしか思いつかないところが問題だと思います。

この回答への補足

すいません。お礼申し上げます。ちゃんとコメントを終わらせないままに、クリックしてしまったので、変なお礼文章になりました。セブンを愛するご回答、ありがとうございました。

補足日時:2004/06/01 11:14
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この回答へのお礼

とても共感できて、理解できるご回答です。私もそう思います。現在の評価につきましては異論ないのですが。

お礼日時:2004/06/01 11:08

昔はスポンサーやおもちゃメーカーの事を気にせず、


良い悪いと何でも言えただけでしょう。

ウルトラセブンは確かに難解ですが、シリーズの最高峰で
ある事は間違い無いでしょう。ウルトラセブンは昭和の作品ですが、
平成になってからも多くの続編が作られています。
ウルトラシリーズも含め他のヒーロー物では無い現象です。
1999年に製作された6部作の最終話「私は地球人」を見ると
#4さんの言われてる事が良く分かると思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

平成のウルトラセブンシリーズも、全話購入して
鑑賞しています。おっしゃられている事は、よく分かります。平成セブンは、セブンを見て育った世代の人達が、「謎解き」を自分たちで始めよう、ちゃんと問題提起しよう、といった姿勢が感じ取れます。

「傑作」である点は異論ありませんし、セブンという作品に反感がある訳でもありません。

熱い思いの篭った回答、ありがとうございます。

お礼日時:2004/06/01 11:00

昔の人は純粋にSF作品として評価した。


今の人は巨大ヒーロー作品として評価している。
のだと思います。

話がつまらないらしく、うちの息子は格闘シーン以外見ませんよ。

侵略者の難しい話は、大人になって理解できる内容なのでは?
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この回答へのお礼

単純かつストレートな回答、ありがとうございました。

お礼日時:2004/06/01 10:52

いつの時代にも、8割方の人々が支持する作品をも酷評する人はいるものです。


その気になれば、「すばらしい」と絶賛されている作品から何かしらアラを見つけて中傷することなんて私でも出来ます。
失礼ですが、kagurazakaさんがご覧になったのは一冊の「30年ほど前のSF関係の書籍」か、ごく一部の「30年ほど前のSF関係の書籍」ですよね?
「30年ほど前のSF関係の書籍を多数集めてきましたが、それらを開いてみると、どの書籍にも一様にウルトラセブンの酷評が…」と言うケースなら「時が経ったので評価の基準が違う」ということになりますが、ご質問のケースでは、kagurazakaさんがたまたま辛口のコメントに出会われただけではないかと思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

セブンは放送当時、評価が今ひとつだった、と円谷プロ監修の書籍の文章を読んだもので、詳しく知りたい、と思い、色々な出版物をあさっています。

その中で、某映画誌のSF作品別冊に質問の記事がありました。昭和40年代の事です。昭和55年以降から、ほめる事が多くなってますが、その約10年の間の評価の変遷を知りたい、と思っています。

たまたま辛口だったのかもしれませんが、現在のような「本格SF」とまでは評価されてはいなかったように思えます。

ご回答、参考にさせていただきます。

お礼日時:2004/06/01 10:50

No.3さんは勧善懲悪的な部分もストーリーの浅さを感じます。

とありましたが、ウルトラセブンは“実は地球人が一番悪いのに!”とか“人間は愚かだ”と思わせる辛口の話がけっこうありました。それは、当時小学生だった私でもしっかり覚えてます。
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この回答へのお礼

ウルトラセブンの場合、地球人が加害者になる話が多かったですね。私が愕然としたのは、キリヤマ隊長です。厳しくも優しい人ですが、人類を守るとなると、情け容赦ない、と感じました。地球の先住民の可能性が高いユートムの地底都市、ノンマルトの海底都市を、壊滅させてしまったし、月ではザンパ星人の船団をクラタ隊長とともに全滅させています。そんなところが、セブンにとってどうだったのか、地球人の絶望しなかったのか、気になりました。
ありがとうございました。

お礼日時:2004/06/01 10:39

リアルタイムでウルトラマン~ウルトラセブンを見た者です。


評価は著者自身の背景や思い入れなので何ともいえませんし、それぞれが代表的な評価なのかも、怪しいところだと思います。
ただ私個人の感想を述べさせていただければ、ウルトラマンには人類への警告や怪獣への思いやりなどが描かれていて、エピソードの一つひとつが立っていたように思います。
それに比べセブンは宇宙人の地球侵略がメインで、ワンパターンになりがちでした。
勧善懲悪的な部分もストーリーの浅さを感じます。
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この回答へのお礼

そうですね。ウルトラマンとウルトラセブンは、基本的な製作スタイルが異なりますので、好みが分かれると思います。難しい問題です。

ありがとうございました。

お礼日時:2004/06/01 07:45

お話の30年前ほどのSF関係の書籍の具体的な内容についてはわかりかねますが、基本的にその酷評は必ずしも間違ってはいないと思います。



ウルトラセブンは円谷プロによる前作のウルトラマンを下敷きにした特撮作品である事は確かです。メカ構成も空中戦闘機、宇宙ロケット、宇宙ステーション、潜水艇、地底用ドリルタンク、一般車両サイズの地上装甲車などサンダーバードそっくりである事も否めません。
本格SF映画に詳しい、もしくは見慣れた者に言わせればウルトラマンと大差の無い幼稚な作品であり、SFミステリーとしては物足りないものなのかもしれません。

しかしながら、ウルトラマンのストーリーの多くが自然発生的に出現した本能のみで暴れる怪獣に対する防衛が主であるのに対し、セブンは(デザインがどうであれ)知的生命体の異性人との戦いとなっており、その根底が子供にもわかりやすいメッセージ性がこもっている点は世代を超えて評価に値するものがあります。メカもコンセプトはサンダーバードの影響が感じられるのも確かですが、デザインは全く異なります(ウルトラホーク1号のような分離、合体式の戦闘機などは日本人くらいしか思いつかないかと思います)。

ただ、それだけにウルトラマンと比べるとストーリーが難解で、後味の悪い内容のまま終わってしまうエピソードも少なくなく初回放送では子供受けが低く視聴率も低下していたそうです。それが後々に高い評価に繋がったのは再放送で見返した際、子供のころは理解に苦しんだ内容が改めて見てその素晴らしさに大きな感銘を受けたといった人が多かったそうです。

後の第二次怪獣特撮ブーム以降の特撮作品の粗製濫造、あるいは現在も続いている商業優先の作品スタイルから見ればウルトラセブンは決して子供向きだからといっていい加減さのない、大人が見ても考えさせられるものがある妥協の無い作品作りをあえて貫いている点で私も名作だと思います。

参考URL:http://www.asahi-net.or.jp/~ki2s-ucd/tokusatsu/u …
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この回答へのお礼

ありがとうございます。特撮関係の知識は相当のものと感じました。
アドバイスいただきました内容は、私の思うところと同じものがあり、嬉しく思います。

さらに深く知りたい、と思い、質問を立ち上げてみました。

セブンが素晴らしい作品だと感じていますし、否定もしません。

また、酷評が必ずしも違っていない、と指摘される所に、冷静な判断もされる方だ、と感じました。

その酷評に対しての詳しい当時の資料や内容を知りたいのですが、その回答を待っているところです。

お礼日時:2004/06/01 07:41

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