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遷移の勉強中に磁気双極子遷移というものを知りました。
磁場と磁気双極子の違いはなんなのでしょうか? 
磁気双極子遷移の強度が大きいと、そこには磁場も強く発生しているのでしょうか?
それとも磁場(マクスウェル)と磁気双極子遷移(ただの遷移確率)なので無関係なのでしょうか。

質問者からの補足コメント

  • 大変丁寧な説明と具体例をありがとうございます。磁気双極子が磁場を作ることは理解しました。
    気体分子(酸素, 二酸化炭素)などが存在すれば、電子がスピンしているから磁場が発生しているということでしょうか。なら、マクスウェルの方程式で電荷密度や電流密度がないと仮定した場合だと分子などが存在しないということでしょうか。光が伝搬する様子を考えたときには, 電場のrot(つまり回転)が磁場を生むと思うのですが、磁場を生むなら光にも磁気双極子があるということなのでしょうか。
    わからないことばかりですが、よろしくお願いします。

    No.1の回答に寄せられた補足コメントです。 補足日時:2015/02/01 12:55

A 回答 (3件)

>マクスウェルの方程式で電荷密度や電流密度がないと仮定した場合だと分子などが存在しないということでしょうか。


 この疑問から、上っ面だけの勉強で本質を理解されていないようです。
 マクスウェルの方程式は、真空での電荷の移動と、それに伴う磁場の変化から書き起こされています。
 言い換えると、マイケル・ファラデーが発見した電磁誘導現象を数式を用いて表現することから始まります。語弊覚悟でいうと最初にファラデーありきなのです。ファラデーの電磁誘導を知らずして方程式に関わると式がすべてというか、変な誤解をしてしまう。

 電磁波は、マクスウェルの方程式から予測されヘルツが実証しますが、
>光が伝搬する様子を考えたときには, 電場のrot(つまり回転)が磁場を生むと思うのですが、
 rotationではなく、変化--振動、言い帰ると波動、波が波を互いに誘発する。と示されている。
 これは、私たちの存在するみの真空--空間--の性質の性質です。
★真空の性質と言うことを正しく理解してください。

>磁場を生むなら光にも磁気双極子があるということなのでしょうか。
 無関係な物を引き合いに出してはなりません。
 磁場(電場も重力場も)は生まれたりするものではなく、磁力、電磁気力、重力により変化する空間のことです。
 「電場が磁場を生む」ではなく、「電場の変化が磁場を変化させる」

 磁場や磁界は、当然電荷を持つものや磁力を持つものに影響を与え、電荷や磁力を持つものは磁場や電場に影響を与えます。もちろん電場と磁場の波である電磁波もそれらによって影響を受けますが、電磁波は電荷(陽子や電子やイオン)でもないし、スピンする電子(磁気双極子)でもありません。
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電荷と電場(工学分野では電界)


磁荷と磁場(工学分野では磁界)
質量と重力場
の違いは分かりますか?
電荷は電気単極子 正負の電荷を持つ粒子として考えます。
  電気力線は、陽電荷が受ける力の方向と大きさを示した物です。
  実際に一方の電荷だけを持つ粒子が存在もします。
磁荷は磁気単極子 N極S極の磁荷をもつ粒子として考えます。
  磁力線は、N単極子が受ける力の方向と大きさを示した物です。
  実際には一方の磁荷だけを持つ粒子は発見されていません。多分存在しない。
  磁荷は必ず、磁気双極子と言う形で存在します。
  電荷がスピンすることによって現れると表現される。

電磁波が与えられるとそのエネルギー(周波数に依存)で磁気双極子が、ひっくり返ったりする。それが磁気双極子遷移  磁気双極子にエネルギーが遷移する。




  
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この回答へのお礼

イメージが掴めました。簡潔にありがとうございました。

お礼日時:2015/02/01 12:58

磁場と言うのは、空間中に磁石が作り出した力場をさします。


磁場の中では磁石や運動する荷電粒子が力をけます。
例えば、地球の作る磁場によって方位磁針は南北を向きますし、
テレビのブラウン管では電子ビームを磁場によって曲げることで
電子ビームを画面の狙った所にある蛍光物質に当てて画像を表示しています。
このように、磁石や運動する荷電粒子が力を受ける雰囲気を持った空間を『磁場』と呼びます。
特に、磁場の強さが時間変化しないものを静磁場と呼びます。

磁気双極子は、言ってしまえば先ほど出てきた方位磁針のような小さな磁石です。
周囲に磁場を発生させる能力を持っています。
遷移に関する質問のようなのでもっと細かく説明しますと、
電子や陽子や中性子には『スピン』と呼ばれる各運動量があります。
この『スピン』というのは粒子の自転に似た性質を持っています。
(実際のスピンは自転とはかなり異なる概念なのですが、わかりやすいように自転と表現します。)
電荷を帯びた粒子が自転すると、円電流が発生します。
この円電流は電流が流れるコイルのようなものなので、円電流の周りに磁場が発生します。
このように、磁場を作り出す物体を磁気双極子と呼びます。
なお、N極だけorS極だけを持った磁石(単極子・モノポール)を作れないことからも判るとおり、
磁場を発生させる物体は必ずN極とS極の『対』となっているため、磁気『双』極子と呼ばれます。

磁気双極子遷移というのは、磁場中に存在する磁気双極子がエネルギーを受け取って、、
安定な状態から不安定な状態に移る(遷移する)現象をさします。
先ほどの方位磁針でたとえますと、
方位磁針のN極が北、S極が南を向いた状態は安定な状態、
方位磁針のS極が北、N極が南を向いた状態は不安定な状態になります。
不安定な状態の方位磁針はくるりと180度回って安定な状態に落ち着きますが、
原子核や電子のようなきわめて小さいサイズでは、量子力学の影響が強く現れます。
方位磁針の磁石は磁場の向きに対して任意の角度を連続的に取ることができます。
一方で電子や原子核のような磁気双極子(電子スピン・核スピン)は、
磁場の向きに対して決まった角度しか向くことが出来ません。
電子や軽水素原子核(スピン量子数=1/2)の場合、スピンは
磁場に対してなす角54.7度で磁場と同じ向きor磁場と逆向きの2つの角度しかとれません。
そのため、スピンが不安定な向きになっているからといって、
方位磁針のようにくるりと回ることが出来ません。
途中の角度(例えばなす角が60度とか90度とか100度とか)の状態になれないためです。
そのため、安定な状態と不安定な状態とを行き来するには、
2つの状態のエネルギー差に相当するエネルギーを一気に与えて(or奪って)スピンの向きを
ひっくり返す(量子数を変化させる)必要があります。
エネルギーをもった電磁波である光子は、
このスピンのエネルギーと量子数をやり取りする(『遷移』を起こす)ことが出来ます。

一定の強さの磁場の中に決まった大きさのスピン(磁気双極子)がある場合、
安定・不安定な2つの状態のエネルギー差は一意に定まります。
つまり、既知の強さの磁場の中に既知の大きさのスピンがあると、
そのスピンは決まったエネルギー差を持ち、そのエネルギーを持った光子のみを
吸収・放出して、安定・不安定な2つの状態を『遷移』します。
このエネルギーの大きさは磁場の強さとスピンの磁気双極子の大きさに比例します。
そのため、磁場のより強い場所に置かれたスピン(磁気双極子)や、より大きな角運動量を持つスピンは
より大きなエネルギーを持った光子をやり取りします。

例えば、軽水素原子核よりも大きなスピン角運動量を持った電子は、
同じ大きさの磁場中でもよりエネルギーの大きな光子をやり取りします。
磁気双極子遷移を利用した測定法としてNMR(核磁気共鳴)やESR(電子スピン共鳴)が挙げられますが、
NMRは強力な磁場の中でマイクロ波を利用し、
ESRはNMRほどは強くない磁場中でマイクロ波を利用して測定が行われています。
この回答への補足あり
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