人生のプチ美学を教えてください!!

似たような質問で恐縮ですが、5つのプレリュードの1番の分析ご助力いただけないでしょうか。
引用譜:http://www.fastpic.jp/viewer.php?file=8754413078 …
質問1
引用譜中5小節目の1拍目のG音は、es-mollのⅥの第五音が上方変位したものかな?と思ったのですが、にしては上行解決していないので、ges音に解決する倚音という理解でよろしいでしょうか。

質問2
7小節目の3拍目の和音はc-mollのⅣ音に解決しないB音とEs音が乗っかっているという理解でよろしいでしょうか。

よろしくおねがいします。
音源

A 回答 (2件)

転調は、新しい調が確定できる場所からになります。

Es-mollがはっきりするのは6小節目で、5小節目のesとgはC-mollのIの音が残っていると考え、バスが半音階的に経過していると考えます。つまりcesは非和声音なので、分析に入れる必要はないのですが、日本式の分析で偶成和音として表記しなければならないとしたら、cesをhに読み替えてC-mollのIIIの上方変位の2転、というところでしょう。ヨーロッパ式ではそこまで厳密にやらないのが普通です。

6小節目のcesは、前の小節で経過音として出ていたものが繋留されて残り、7小節目でbに解決です。

6~7の2小節はEs-mollとして分析します。7小節目の3拍目のf音は、やはり誤植でしょう。録音時に作曲家の手稿を調べて訂正したのではないかと思います。作曲様式から言っても、f音はどうしても合うとは思えません。右手パートの3拍目をfisで記譜しているのは、8小節目でC-mollに戻るに際し、Es-mollのIのges音の意味を理論的にgの倚音と読み替えて関連づけるためです。和声の分析としては、3拍目のfisもgesと同一視してEs-mollのIのままでよいでしょう。b→ces→cと半音で上行していきますが、cは8小節目のC-mollのIの構成音を先取りしている形になります。

今の事とも関連しますが、2小節目のfis音も、g音に対する倚音としての意味と、es+ges+bという単三和音の構成音gesとしての意味の両方を持っています。ということは、b音もまた、非和声音のようでもあり和声音のようでもあるという二義性があるということになります。3小節目の右手パートや9小節目の左手パートを見て比べるとすぐにわかりますが、このb音は、倚音であるとしてもc音へ解決するものではなく、g音に向かって下行するものです。gの倚音asのそのまた倚音という位置で、b→as→(g)という倚音群のasを飛ばした形です。これは、先日ショパンの例とともに解説した、属七の和音上の6度音が3度下行跳躍して主音に解決するのに似ています。そして、これももう何度か御説明したように、根音が3度の関係にある和音を連結させる例がここにもあります。C-mollのIからEs-mollのIへ行って、またC-mollのIに戻る進行です。このEs-mollのIに当たる和音を、あくまでもC-mollの中の声部進行の結果として成立するように考えて書いているわけです。分析としてはfis、b、ともに非和声音扱いでいいですが、その裏にはes+ges+bという三和音が明確に意識されていることを認識しておく必要があります。2段目ではっきりEs-mollのIとして記譜しているので、作曲者自身二義性を意識しています。
「スタンチンスキーの5つのプレリュード 第」の回答画像2
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この回答へのお礼

こちらも解答ありがとうございます!
5小節目、バスの動きが半音階で経過的に動いていることを見過ごしていました。

>>7小節目の3拍目のf音は、やはり誤植でしょう。[... ] 和声の分析としては、3拍目のfisもgesと同一視してEs-mollのIのままでよいでしょう。b→ces→cと半音で上行していきますが、cは8小節目のC-mollのIの構成音を先取りしている形になります。

納得であります。es-mollの iでc 音が先取りされているのですね。このc 音があるおかげで今度はb 音がc-mollのi の和音の倚音のように感じられ、8小節目の(c-moll) i にスムーズに連結されている感がありますね。
 恥ずかしながら、音源のピアニストが3拍目の和音をges(fis) で弾いているのを聞きすごしていました。音源を挙げた本人がその音源をろくに聞いていないのですから、我ながら困ったものです。反省しています。

>>今の事とも関連しますが、2小節目のfis音も、g音に対する倚音としての意味と、es+ges+bという単三和音の構成音gesとしての意味の両方を持っています。

この二義性についてはまっったく思い至っていませんでした。たしかに言われてみてもう一度2小節目を実際弾いてみると、いかにも作曲者自身、倚音と扱うとともに、es-mollのi と認識している気がします。うぅむ、スタンチンスキー凄い!
 それにしても、この曲は1907年、スタンチンスキーが19歳の時に作曲された曲とされていますが、とんでもない19歳がいたものです。あるいは恩師タネーエフの薫陶のおかげかもしれませんが、いずれにせよ、ロシア人という人種は凄いことをするものですね。良い意味でおそロシアです。

お礼日時:2016/06/29 20:09

時間が遅いので簡単に回答しておきます。



5小節目の時点でes-mollは確定できないので、前の小節のC-mollのIが持続していて、低音のcesはcとbの間の経過音ととるのが普通です。

7小節目の3拍目の最低音fは、どうも誤植のようです。上の音源ではgesを弾いています。fを弾いている演奏もありましたが、明らかに不自然です。もしfなら、右手にf#があるので、念のためにナチュラルを書くはずです。Es-mollのIのまま、b→ces→cと半音的に経過しているだけです。

fis音と2小節目の解釈については明日書きます。
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