No.1ベストアンサー
- 回答日時:
貴方のご質問なるほどと思います。
私も昔、ずっと以前の文獻を見て、どうしてこんな複雑な化合物の構造を決められたのか、現在と違い分析器械のなかった時代によくぞと思ったものでした。私昔少しばかり有機分析の分野(脂質)に携わったもので、さしたる経験談もありませんが、若干言います。まず昔は混合物からの分離に苦労しています。脂質の場合ですと現在はクロマトグラフィーですが、昔はすべて溶媒法によったものです。ですからものにもよりますがなかなか純粋にとることが困難でした。でも、例えは比較的楽にとれるレシチンの場合、1800年代にはその構造の大凡が判っていたそうですから、先人の技量、苦労には感嘆するばかりです。そんな分離方法でしたから(そればかりではありませんが)、間違った発表をされた脂質学者が昔おられました。どうぞご慎重に。早速のご回答,有り難うございます。
私も,野副先生のヒノキチオールの構造決定についての文献を拝見したときは,驚きました。
しかしその前には,真島先生のウルシオールの研究などがあると思うと,先達の苦労には感嘆いたします。
クロマト法のなっかた頃は,結晶化させるまでいろいろな誘導体にして分析されていたようですが,その手法・技術を身につけるまでは相当な実験量を積まないとできないことだと推察します。
その先達の労苦があってこそ今の我々の化学があるんだなーと若輩ながら思っております。
確かに昔の論文(今でも?)には間違ったものがありますね。
でもそれは今だから気がつくことなんでしょうけど。
いずれにしても,実験・研究については慎重にやります。
No.3
- 回答日時:
はじめに、申し訳ありません。
余談です。野副先生のヒノキチオールの構造決定、とてもすばらしいですよね。ぼくは、それらの文献読んでる時は、わくわくしながら読んでいました。僕の考えでは、この研究がすごく面白く思えたのは、今のように機器分析が発展していなかったからだと思いました。だから、時間は相当かかりましたが、いろんな仮説を立て、いろんな実験をして、予想外の結果を得て、そして、それから又、新しい仮説をたてる、ということを繰り返して、トロポロンの7員環構造にたどり着いたのだと思います。僕にとっては、その一連の流れが、まるでドラマのような感じでした。
現代においては、状況は変わり、スペクトルによる分析が主流となっています。そのためか、化学とあらゆる有機化合物に関する知識を知らなくても、構造決定ができ、論文を書ける時代になりました。
考え方にもよると思いますが、私は、前の時代のほうが化学者にとっては、良い時代だったのだと思います。
ついでに、機器分析が発展した現代においても、天然物の構造決定における誤りは存在します(しかも、驚くほど単純な間違い)。原因は、スペクトルは読めても、それから推定される化合物の性質などを予想することができないからだと思います。
以上、感想文でした。
なるほど。
現在の研究成果も何十年後にはそのような感想を持たれるでしょうかね。
後の時代の後輩達にうらやましがられるような研究をしたいものです。
ご回答していただいたみな様,有り難うございました。
No.2
- 回答日時:
最近は行われなくなった有機化合物構造決定のための分析法というと
UVスペクトル(Silversteinの本からもついになくなった)
ORDスペクトル(旋光分散:同じ情報が得られるCDにとってかわられた)
オフレゾナンスデカップリング13C-NMR
(DEPTスペクトルを測定するのが普通)
なんていうものがあります。
オゾン酸化とかアルカリ融解とかは多分工業規模ではかなり行われていますよ。
工業規模で使えるような代替法も無いでしょうし。
ご回答有り難うございます。
ついに,UVスペクトルも・・・
(私どもの研究室では時々使用するのですが)
たしかに13C-NMRではDEPTを測定しますね。
そもそも,NMRの登場ということ自体が有機分析にとって大きな革命だったのでしょうね。
構造決定に果たしたNMRの役割は大きいでしょうが,それとともにいろいろな技術が使われなくなったということで・・・。
オゾン酸化等については確かに工業的規模では行われていますし,研究もされています。例としてはまずかったです。
ところで,Longifoleneさんはテルペンの研究をしておられるんでしょうか?
私,過去にLongifolene(セスキテルペンの)を扱ったことがあるのでふと思ったのですが。
お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
おすすめ情報
- ・漫画をレンタルでお得に読める!
- ・人生のプチ美学を教えてください!!
- ・10秒目をつむったら…
- ・あなたの習慣について教えてください!!
- ・牛、豚、鶏、どれか一つ食べられなくなるとしたら?
- ・【大喜利】【投稿~9/18】 おとぎ話『桃太郎』の知られざるエピソード
- ・街中で見かけて「グッときた人」の思い出
- ・「一気に最後まで読んだ」本、教えて下さい!
- ・幼稚園時代「何組」でしたか?
- ・激凹みから立ち直る方法
- ・1つだけ過去を変えられるとしたら?
- ・【あるあるbot連動企画】あるあるbotに投稿したけど採用されなかったあるある募集
- ・【あるあるbot連動企画】フォロワー20万人のアカウントであなたのあるあるを披露してみませんか?
- ・映画のエンドロール観る派?観ない派?
- ・海外旅行から帰ってきたら、まず何を食べる?
- ・誕生日にもらった意外なもの
- ・天使と悪魔選手権
- ・ちょっと先の未来クイズ第2問
- ・【大喜利】【投稿~9/7】 ロボットの住む世界で流行ってる罰ゲームとは?
- ・推しミネラルウォーターはありますか?
- ・都道府県穴埋めゲーム
- ・この人頭いいなと思ったエピソード
- ・準・究極の選択
デイリーランキングこのカテゴリの人気デイリーQ&Aランキング
-
キノイド構造ってなんですか?
-
高校の化学についてです。 SO2...
-
焼き魚の反り、丸まりのメカニズム
-
ヘプタン異性体の構造式
-
グリシンは二座配位子でその錯...
-
構造の違いについて
-
男性の皆さんは可愛い人に対し...
-
六員環構造水を家庭でつくるには?
-
格子点数と原子数
-
エタンの示性式はなぜCH₃CH₃な...
-
キラルについて
-
炭化ケイ素(カーボランダム)...
-
電気泳動で流しすぎるとどうなる?
-
なぜアルブミンは水に溶けるのか?
-
ダイヤモンドの結晶の単位格子...
-
タンパク質の変性
-
化合物の「骨格構造」を英語で?
-
Chem 3Dについて教えて下さい。
-
ブタンC4H9の異性体の構造式を...
-
共鳴の概念(化学)
マンスリーランキングこのカテゴリの人気マンスリーQ&Aランキング
-
ヘプタン異性体の構造式
-
高校の化学についてです。 SO2...
-
六員環構造水を家庭でつくるには?
-
エタンの示性式はなぜCH₃CH₃な...
-
男性の皆さんは可愛い人に対し...
-
焼き魚の反り、丸まりのメカニズム
-
電気泳動で流しすぎるとどうなる?
-
格子点数と原子数
-
生化学と生理学
-
DMFの1H-NMRのシグナルについて
-
共鳴の概念(化学)
-
寄与が大きい・小さい
-
化合物の「骨格構造」を英語で?
-
Chem 3Dについて教えて下さい。
-
質問とは関係ないことを答えて...
-
四酸化三鉄
-
PVAのヨウ素呈色反応について
-
合成ゴム(MBR)の特性を教えて...
-
ポリ酢酸ビニルからのポリビニ...
-
「主成分分析の結果から一次元...
おすすめ情報