日本語でも英文法の仮定法過去のような表現があり、以前から気になっていました。
例えば「もしもピアノが弾けたなら」という文における「弾けた」の「た」は過去形ですが、このような過去形は日本語文法的にはどのように解釈されているのでしょうか?つまり「た」にはどのような気持ちがこもるのでしょうか?「もしもピアノが弾けるなら」とどういうニュアンスの差があるでしょうか?どうして過去形を用いているのでしょうか?「日本語にも仮定法がある」という答えではなく、一歩踏み込んだ腑に落ちる説明をして頂けると幸いです。私見ですが、「弾けた」というのは現在を指しているのではなく、はっきりと過去のある時点を指しており、もしその時点でピアノが弾けて「いた」ら今ごろは弾けて「いる」のに、という英語の仮定法と同等のニュアンスを出すのではないかと思っているのですが、国文法を学んだことが無く、自信がありません。どなたか、専門の方がおられれば教えて頂けませんか?よろしくお願いします。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
過去形というのは、過去のことだけを表すものではありません。
現実ではないことに対しても過去形を使います。
例えば、「明日が日曜日だったら、ゆっくり休めたのになあ」というような文の場合、「明日」という未来のことを語っていますが、「日曜日だったら」「休めた」と過去形を使います。
これは「明日は日曜日ではない」だから「休めない」という現実があり、従って、現実にはなりえないことを「日曜日だったら」「休めた」と過去形で表現します。
「もしもピアノが弾けたなら」の場合もこれと同様で、今現在ピアノを弾くことができないという現実に対して、現実とは違うことを仮定しているので過去形を使います。
「もしもピアノが弾けるなら」の場合ですと、「弾けたなら」の場合と同様の使い方をするのは一般的ではありません。
「弾けるなら」は現在形ですので、現実のことを指します。
それに「もしも」という仮定がつきますので、「現実になる可能性がある」場合にこのような使い方をします。
たとえば、「あなたが、もしもピアノが弾けるなら、この曲を演奏してほしい」のような使い方です。
この言葉を発している側にとっては、相手がピアノを弾けるのか弾けないのかは、その時点ではどちらの可能性もあることで、「弾ける可能性がある」ので現在形を使います。
「あなたが、もしもピアノが弾けたなら、この曲を演奏してもらったのに」となると、相手がピアノを弾けないことが現実としてあって、「そうではない場合」という非現実の仮定を表すことになりますね。
ご連絡ありがとうございます。なぜ、現実にはなりえないことを「日曜日だったら」「休めた」と過去形で表現するのでしょうか?今現在ピアノを弾くことができないという現実に対して、現実とは違うことを仮定しているので過去形を使うのはなぜでしょうか?どうも問題の核心はそこにあるようです。
No.3
- 回答日時:
>現実とは違うことを仮定しているので過去形を使うのはなぜでしょうか?
それは、そういう決まりだからとしかお答えのしようがありません。
過去に起こったことに、何故過去形を使うのかという問いと同じです。
私達が「過去形」と呼んでいる文法の使い方には、実に様々な用法があり、その中で最も多く使われるのが「過去のことを表すとき」だから、代表して「過去形」と呼ばれているだけですので、過去のことに過去形を使うという決まりと同様に、現実と違うことを仮定することに過去形を使う決まりになっているからです。
今調べてみたのですが、これは過去形ではないようです。現在形のようです。「弾け+たら」のようです。たんなる仮定のようです。従って「現実とは違うことを仮定しているので過去を使う」といのは誤解のようです。「そういう決まり」もないと思います。
No.1
- 回答日時:
歴史に、「たら」「れば」は無い、とよく言われます。
「たら」は過去のこと、「れば」は現在のことです。どちらも現実とは真逆のことを仮に想定するわけですが、人間の想定とは無関係に歴史は動く、ということでしょう。さて、過去の助動詞「た」は単に過去を表現するに止まらず、次のような事を表現できます。
①「過去」 ②「完了」 ③「存続」 ④「確認」 ⑤「命令・勧誘」
このうち、ご質問の回答に該当するのは ④「確認」です。間違いなくそうだ、の意味で「確かにピアノが弾けるなら」「きっと弾けるなら」「ほんとに弾けるなら」の意味合いです。
裏を返せば、この心を伝えるためなら、「確かに」「きっと」「ほんとに」ピアノが弾ける自分でありたかった。
そういう心のこもった確認の「た」です。
http://blog.livedoor.jp/veritedesu/archives/1919 …
早々のご連絡、まことにありがとうございます。でも「確認」しているとは感じられないです。でも「た」には確認の意味もあるんですね。「今日は日曜日だった」の「た」は確認と分類されているんですね。勉強になります。「確認」は初めての概念ですので、理解するのに時間がかかりそうです。ちょっと時間をかけて考えてみます。ありがとうございます。
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