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ショットキー比熱は系のエネルギーが離散的な時に現れるということですが、定性的には比熱がぐんと上がったところの温度では何が起こっているのでしょうか。

A 回答 (1件)

2準位系で考えるのが一番わかりやすいでしょう.


準位のエネルギーを 0 と ε とします.
この2状態しか取らない粒子が多数個あるのです(静止していて運動エネルギーはなし).

(a) 温度が十分低いとき(k_B T << ε) はほとんどの粒子がエネルギーゼロの状態にあります.
(b) 十分高温(k_B T >> ε)ではエネルギーゼロの粒子とエネルギーεの粒子がほぼ同じ個数です.
これは,実現される状態が自由エネルギー F = E - TS で決まるためです.
温度 T が低ければ E が低い状態が優勢ですから,(a)が実現されます.
一方,温度 T が高ければ -TS が効きますから,エントロピーの大きい状態(b)が実現されるというわけです.

両者の移り変わりの目安のエネルギーがεで,それがショットキーの比熱のピークに対応します.
実際,2準位系でのピークは k_B T ≒ 0.42εで起こります.
(a)状態から温度を上げていくと,途中でエネルギーεの粒子の割合が急に増え出します.
このためには,外部(熱源)からエネルギーを熱の形で供給しないといけません.
比熱は系を単位温度上昇させるのに必要な熱エネルギーですから,
温度が k_B T ~ εとなるあたりで比熱がピークを持つのです.
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この回答へのお礼

ありがとう

よくわかりました。ショットキー比熱の形が当たり前のように思えるようになりました。ありがとうございます。

お礼日時:2017/01/09 14:45

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