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このような問題があります:

静止しているホウ素 B に中性子nを当てると、「A」という核反応が起こる。この核反応により生じるエネルギーは2.8MeVである。ホウ素に当てた時の中性子の運動エネルギーは無視でき、原子核の質量はその質量数に比例するものとする。

生成したリチウムLiの原子核の運動エネルギーは何MeVか。
(答え:1.0 MeV)

この「原子核の質量はその質量数に比例する」というのをどう活用すればいいですか。

その問題の解き方を教えていただければ嬉しいです。
よろしくお願いします。

「原子核」の質問画像

A 回答 (2件)

「エネルギー保存」から


(核反応前の運動エネルギー)+(核反応により生じるエネルギー)=(各反応後の運動エネルギー)
そして外力の働かない事象なので、核反応前後で「運動量が保存される」ことを利用して解きます。

(1)「ホウ素に当てた時の中性子の運動エネルギーは無視でき」とあるので、核反応前の「ホウ素原子核」と「中性子」の運動エネルギーはゼロと考えます。
 つまり、どちらも静止していたということです。

(2) 「この核反応により生じるエネルギーは2.8MeVである」ということから、この「2.8 MeV」のエネルギーが、生成した「リチウム原子核」と「ヘリウム原子核」の運動エネルギーになります。

(3) また「原子核の質量はその質量数に比例するものとする」ということですから、「m」を基準の質量(ここでは陽子または中性子1個の質量)として「リチウム原子核の質量は7m、ヘリウム原子核の質量は4m」ということです。

(4) 上の(2)(3)から、核反応後のリチウム原子核の速度を VL、ヘリウム原子核の速度を Vh とすると、エネルギー保存の式
 (1/2)(7m)(VL)^2 + (1/2)(4m)(Vh)^2 = 2.8 [MeV]    ①  
という関係が成り立ちます。

(5) 一方、この核反応には外部からの力が加わっていませんから、核反応前後で運動量が保存します。
上の(1)より、核反応前の「ホウ素原子核」と「中性子」どちらも静止していましたから速度はゼロなので、運動量はゼロです。
従って、運動量保存の式
 0 = (7m)VL + (4m)Vh
という関係が成り立ちます。
これより
  Vh = -(7/4)VL

(6) これを①式に代入して
 (1/2)(7m)(VL)^2 + (1/2)(4m)[-(7/4)VL]^2 = 2.8 [MeV]
→ (7/2)m(VL)^2 + (49/8)m(VL)^2 = 2.8 [MeV]
→ (77/8)m(VL)^2 = 2.8 [MeV]

従って、リチウム原子核の運動エネルギーは
 (1/2)(7m)(VL)^2 = 2.8 * 4/11 = 1.01818・・・ ≒ 1.0 [MeV]

同様に、ヘリウム原子核の運動エネルギーは
 (1/2)(4m)(Vh)^2 = 2.8 * 7/11 = 1.781818・・・ ≒ 1.8 [MeV]
となります。
つまり、運動エネルギーは「質量の逆比」で配分されていることが分かります。
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この回答へのお礼

ご親切にありがとうございます〜 ;)

お礼日時:2019/06/26 00:13

分裂前後で重心は同じです。

1秒間で移動した距離はLi:4/11、He:7/11で重心は変わりません。
1秒間で移動した距離は速度と同じです。Liの速度は4/11、Heの速度は7/11です。この時の
運動エネルギー比はLi:7/2*(4/11)²、He:4/2*(7/11)²です。Li:He=56:98
よってLiの運動エネルギー=2.8MeV*56/154=1.0 MeV
Heの運動エネルギー=2.8MeV*98/154=1.8 MeV
になります。
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この回答へのお礼

ご回答をありがとうございます〜 ;)

お礼日時:2019/06/26 00:12

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