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最近、第3級のアマチュア無線技士の資格を取得しました。
これからCWを始めてみようと思っている初心者ですが、ゼロインの方法が良く分かりません。
使用している無線機はTRIOのTS-180Vで、20年以上昔のゼロイン機能が無い無線機です。(CWフィルターは付いてません。)
ネットや書籍、取説で方法を確認してみても、良く分かりませんでした。
無線機のダイアルを回し、ビートが聞こえ始めてから聞こえなくなるまでの範囲の中心がゼロインのポイントなのでしょうか?
出来ましたら、手順を追って細かくご説明頂けると助かります。どうか宜しくお願い致します。

A 回答 (5件)

1アマ、運用歴20年ちょっとの者です。



ゼロインとは一般に、相手の送信周波数と自分の送信周波数が合った状態のこと、および合わせるための操作のことを言います。従って厳密には「ゼロイン」と呼べる周波数は一点しかありません。「ビートが聞こえ始めてから聞こえなくなるまで」といった幅を有するものではないのです。
ゼロインはCWだけでなくSSBでも使われる用語です。AMなら多少ずれた周波数で受信しても復調できますが、SSBですときちんとゼロインしないとモガモガした音かキンキンした音かになってしまい聞きづらくなるのは経験されているかと思います。

CW(A1A)の信号は搬送波のみで音声成分が含まれないのはご承知のことかと思います。そこで受信側では一定の周波数(800 Hz程度)離れた周波数で受信し、相手側信号とのビートを取ることで可聴信号に変換しています。

  ┃
  ┃
──┸──┸───→周波数f
  ↑  ↑
相手送信 自局受信

CWをどんなトーン(ビートの周波数)で聴くかはオペレータによって好みがあり、650 Hzくらいの低音がいいという人もいれば900 Hzくらいの高音を好む人もいます。この場合、好みに応じて自局の受信周波数をずらせばよいわけです(*1)。
さて受信するだけなら自局の受信周波数は(ビートとして聞こえる範囲で)好きに設定すればよいのですが、交信するとなるとそうも勝手はできません。相手の送信周波数と自局の周波数を同じにする(ゼロイン)必要が出てきます。

  ┃
  ┃
──┸──┸───→周波数f
  ↑  ↑
自局送信 相手受信

通常の無線機ではCWのトーン、換言すれば送受信の周波数を800 Hzオフセットしています。このため相手局は通常、自身の送信周波数から800 Hz離れた周波数を受信しています。自局の送信周波数を相手の送信周波数に合わせて呼べば、相手には800 Hzのモールス信号として聞こえ「呼ばれているな」とすぐ気付いてくれます。
ところがもしゼロインが不完全なまま呼んだとしたらどうでしょう。下の図でA-C、B-Dは800 Hz、A-Bは300 Hz離れているとします。

   ┃
   ┃
──┸┸─┸┸──→周波数f
  AB CD

A: 相手局送信周波数
B: 自局送信周波数
C: 相手受信周波数
D: 自局受信周波数

相手は800 Hzくらいのモールス符号で応答があると期待して受信しています。ところがゼロインできずに300 HzずれたBで送信して呼ぶと、相手には500 Hzのモールス符号しか聞こえません。これでは相手はなかなか気付きませんし同時に呼ぶ局がいればその局を先に拾ってしまうでしょう(*2)。相手が狭いCWフィルタを入れていれば何度呼んでも無駄になってしまいます。
「相手の(送信)周波数と自分の送信周波数を合わせる」のが重要であること、また「ビートが聞こえる」だけではゼロインにならないことがお分かり頂けたと思います。

さて前置きが長くなってしまいましたが、TS-180Vでの具体的なゼロインの方法を述べます。
(1)モードをCWにしてください。(CWフィルターを入れていないならNAR/WIDEどちらでも同じです)
(2)SEND/REC/VOXスイッチがもしVOXになっていたら、RECに戻しておいてください。
(3)RITスイッチ(VFO、FIX/Mとも)がONになっていたら、いずれもOFFに戻しておいてください。
(4)適当なCW局を受信してください。この時、VFOダイヤルを動かすと受信トーンが変化するのが分かると思います。
(5)電鍵を押すとそれに応じて「ピー」のサイドトーン音(*3)が聞こえると思います。これが大体800 Hzです。(注: もし(2)でSEND/REC/VOXスイッチがSENDやVOXになっていると、電鍵を押した時に送信されてしまいます)
(6)相手局の信号のトーンとサイドトーンがほぼ同じ音調に聞こえるように、VFOダイヤルを調整してください。(注: もし(3)でRITスイッチがONになっていると、調整が不正確になります)
(7)相手局の信号のトーンとサイドトーンが同じ音調になれば、ゼロインできています(TS-180Vで、CW運用時の送信周波数と受信周波数のオフセットは800 Hzです)。この状態で呼べば相手から応答があることでしょう。

慣れてきて、800 Hzがどれくらいの高さの音かサイドトーンに
頼らなくても分かるようになれば、
(5)を省いていきなり(6)のチューニングに入れます。
なおTS-180Vはサイドトーンの音調を、800 Hzを標準として±100 Hzの範囲で調整できる機能が付いています。ここをもし過去に調整しているのであれば、いったん800 Hzに戻してから上の手順を行ってみてください。

*1 最近の無線機では自局の送信周波数-受信周波数のオフセットを、受信トーンの好みに応じて変えられる機能が付いているものが多くなりました。例えば標準では800 Hzのオフセットを650 Hzにしておくと、相手の信号を650 Hzのトーンで聴いた時にちょうどゼロインができていることになります。
*2 パイルアップで多くの局が同じ周波数で呼んでいるような場合、これを逆に使ってわざと少し外れた周波数で呼んで目立たせ、拾ってもらう技もあります。
*3 サイドトーンはご存じかと思いますが念のため解説しておきますと、電鍵を押した際にそれに応じてスピーカーなりヘッドホンからなり「ピーピー」などと聞こえてくる音、およびその機能のことです。(サイドトーン機能がないと自分がどんなモールス信号を送っているのか音で分からないため不便です)
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この回答へのお礼

ご回答どうもありがとうございました。
図まで書いて頂いてご説明頂き、やっとゼロインの方法を理解する事が出来ました。
まだCWデビュー前ですが、ゼロインを正しく行わないと他の局にご迷惑がかかるばかりか、2つの周波数を使うことになり、色々なトラブルにつながってしまうので、非常に悩んでいました。
まだ、CWのマナーやルールなど、覚えなければならない事が沢山あります。早くOMさん達のように上達出来るように頑張りますので、また何か有りましたらご教授下さい。ありがとうございました。

お礼日時:2004/12/19 13:55

楽器のチューニング用の音叉やチューナーを用意すると、それとの比較でできます。



送信しないようにした状態で、電鍵を押し、サイドトーンを聞きます。この周波数を音叉やチューナーで比較し、どの程度のずれか確認します。音を聴き、サイドトーンがミの音で、音叉がソとか、大体の感じをつかみます。

これを繰り返すと、音叉の音を頼りにそのずれがサイドトーンと同じ程度だと周波数が大体合います。

これが、電気式の調律できるチューナーだと、音を聞かせてどの程度のズレがあるのか表示機能があれば、そのズレと同じ音に実際の受信音が一致する場所がゼロインできる位置です。

周波数表示ができるもので、ピークが表示できるものを楽器店で購入すると確実ですが、ハードオフや中古のリサイクルのショップでは安く売っていますので、それを使うとかなり正確です。

慣れれば、送信音と受信音が一致していればゼロインとわかりますので、耳だけでもかなり正確になりますが、練習次第です。

最近のものはCWとCW-Rとかビート周波数を逆転できるものがありますので、切り替えて、音が同じ周波数の高さで聞こえればゼロインですが、これも耳で音程を確かめるので、同じような原理です。

厳密には800Hzのサイドトーンであれば、おなじ800Hzのとき一つの音になります。これが、799Hzや801Hzだと、1秒に1回のうなりが聞こえ、798Hzや802Hzだと1秒に2回のうなりが聞こえます。

つまり、799.5Hzと800.5Hzでは2秒で一回になるし、近づくに従いうなりが長くなります。うなりがプラスからもマイナスからも同じように伸びてきますので、その中間の一番長い程度がほぼゼロインだとピアノの調律師さんのOMに25年前に教わりました。

私も1アマでCWをしますが、ナローフィルターを使わないと混信がひどく、相手を聞き取りにくいことが多く、混信を避けながら受信しますので、CWとCW-RがチェンジできないリグではDXが厳しいと思います。

144MHzあたりで練習するのも手ですが、空いている時間は7MHzも初心者相手をのんびりしてくれる人も多いので、ワッチを繰り返し、トーンを身につけると、だんだん正確になってくると思います。

あと、受信周波数と送信周波数がズレていると、問題ですので、別のリグで受信してもらい、比較してみるのも手だと思います。相手を聞くときはアンテナをつなぎ、こちらの送信時はアンテナを外すと受信機を壊さないで済みますがアッテネ-ターやダミーアンテナにつなぎ換えても実験できます。

私はトリオはTS-670を使っていますが、普通はIC-706を使ったりしています。フィルターは便利ですので、比較的新しい中古を購入すると、フィルター装備のものもありますので、探すと楽しいと思います。電鍵は縦ブレもエレキ-も使いますが、早い速度は横でないと正確な間隔で送信できないので、字間を確実に取るようにしています。連続符号になると聞き取りにくいし、判別不能になりますので、文字の間隔は多めに取るようにすると、聞き取りやすくなります。

慣れですので、毎日実際のQSOを聴き、練習して下さい。私のハンドルは名前のとおりです。お空でいつか会いましょう。
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この回答へのお礼

ご回答どうもありがとうございました。
音の周波数を表示出来る装置が有るのは便利ですね。サイドトーンの調整方法が取説に書かれていましたので、早速入手して無線機の調整をしてみたいと思います。
最終的に音の周波数を比較する自分の耳が頼りになる訳ですね。SSBのゼロインでは、声を聞いて大体この辺かな?と、それほどシビアではなかったのですが、CWになるとどうすれば良いのかが疑問でした。
今回皆様からとても詳しくご回答頂き、解決することが出来ました。私事ですが、現在局免変更申請中で、早ければ年内にオンエアー出来ると思います。皆さんとCWでお会いできる事を楽しみにしています。
どうもありがとうございました。

お礼日時:2004/12/19 14:24

#1の追記です



先ほどの参考URLを見たのでしょうか、詳しく書いていますが、
#1の参考UTLをクリックしてください
                詳しい説明が有ります
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この回答へのお礼

拝見させて頂きました。
詳しく書かれていて、とても参考になるのですが、小生まだ専門用語が理解出来ていないので、実際に所有している無線機ではどのような手順を踏めばよいのかが分かりませんでした。これからもっと勉強して、書かれている内容も理解出来るように頑張りたいと思います。どうもありがとうございました。

お礼日時:2004/12/19 13:10

古い話でいまいち自信が無いのですが、


このリグだけは、CWフィルタ無しだと
簡単なゼロインの方法が無かった筈です。

CWモードで、サイドトーンと同じ音の高さになるように
受信音の高さを合わせて下さい。

VOXを外すとキーを落としても送信しないはずです。
この状態で受信音とサイドトーンが同じ高さになるように
受信周波数を合わせてからVOXを
再度onにすると、ゼロイン状態で送信できると
思います。(自信なしです。記憶に頼っているので)

ビートが聞こえる範囲だと、このリグの場合は
-0.7k~+2.3kの範囲になってしまいますが、
相手がCWフィルタを入れていることを考えると
±100~300Hzぐらいに合わせないと
受信してもらえませんので御注意ください。

なお、これ以外の機械では、
TUNEモードを利用してゼロインできたのですが、
(tuneで受信してゼロビート)
何故かこのリグにだけはこの機能がありません。
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この回答へのお礼

ご回答どうもありがとうございました。
VOXを外せばキーを落としても送信しない事を初めて知りました。(恥ずかしい・・・)
フィルターについても、この機種のものは入手困難で苦労しています・・・。

お礼日時:2004/12/19 13:01

私は40年前に電話級をとり、現在は何もしていません


従ってCWの事は判りませんが、
下記URL に詳しい記事を発見しました。

ゼロインに関し、シングルピート法、ダブルピート法などの記載が有ります

参考URL:http://homepage2.nifty.com/miguel/zero_in.htm
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この回答へのお礼

ご回答どうもありがとうございます。
お恥ずかしながら、上記の方法以前にダブルビート、シングルビートって何ですか?レベルの超初心者なのです・・・。

お礼日時:2004/12/18 15:05

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