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飽和蒸気圧が高いほど揮発性が高い理由を教えてください

A 回答 (3件)

1801年に発見されたドルトンの法則に依ります。

真空の容器に蒸発しきれない量の成分iを入れて、容器が標準状態に
なった時の気体の成分は成分iの飽和蒸気圧の和になっているというものです。
標準状態の容器の全圧Pは、P=P₁+P₂+P₃+・・・+Pi
P=nRT/V=∑[k=1~i]nkRT/Vから
例えば、P₃が一番高いと蒸発した物質量はn₃=P₃V/RTと揮発した量も一番大きく成るからです。
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まず水の飽和蒸気圧を考えます。


やかんに水を入れて100℃になると水は沸騰し蒸気になり、そのままにしておくと水がどんどん減っていきます。
次に、密閉容器に水を半分ぐらい入れて100℃に保つと仮定すると、沸騰水の量はある一定に保たれ、空間部分は水蒸気で満たされ、その時の蒸気圧は大気と等しくなると考えられます。これが飽和蒸気圧です。
 また、1000m級の山で水を沸かすと沸点が下がります。これは、高地で大気圧が下がったため、飽和蒸気圧の温度が100℃より低くなったと考えることができます。

 このように、沸点は飽和蒸気圧を大気圧と等しくしたときの温度と考えることができます。そのため、沸点が低いと飽和蒸気圧が高く、沸点が高いと飽和蒸気圧が低いと考えることができます。
 
ガスライターで使われるブタンの沸点は-0.5℃ですので、常温では簡単に着火します。
これはブタンの飽和蒸気圧が高く揮発性が高いためです。なお、氷点下ではガスライターが点火しにくくなりますが、これはブタンが揮発しにくくなるためです。

自然科学の法則は、直感的に理解できるものも多いため、自分の身近なところでおきる現象に置き換えると理解が進みます。
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「蒸発」という現象が想像できますか?



液相→気相に一方的に分子が飛び出すのではなく、
(a) 液相→気相に飛び出す分子
(b) 気相→液相に飛び込む分子
の「差し引き」が蒸発です。

そして、その両方が等しくなって「平衡」状態となるのが「飽和蒸気圧」です((a) = (b) になる)。

飽和蒸気圧が高い場合には、その「平衡状態」では「(a) も (b) も大きい」ということです。

ただし、「密封された状態」では、飽和蒸気圧が高くとも密封空間の蒸気圧が増加して「平衡状態」に達すればそれ以上の蒸発は起こりません。従ってその状態では「揮発性が高い」とはいえません。
あくまで「開放された状態」で「飽和蒸気圧が高い」という条件で、「平衡状態」に見合った (a) の蒸発が行われるので「揮発性が高い」ということになります。いくら (a) が増えても (b) は増えない状態だからです。
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