プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

サーマルパッドの代用として普通の両面テープでも大丈夫ですか?

A 回答 (1件)

恐らく発熱するデバイスを放熱するために使うと思われますが、普通の両面テープでは、熱で溶けてドロドロになり、却って熱伝導が悪くなってしまうのではないでしょうか。

少なくとも、両面テープには発熱デバイスにヒートシンクをくっつける能力はあっても、熱伝導を良くすることはできないと思います。

CPU や NVMe M.2 SSD などを放熱する際に、CPU ならヒートスプレッダ(CPU の金属カバー)と CPU クーラーのヒートシンクと間には、CPU グリスを塗り、NVMe M.2 SSD にヒートシンクを取り付ける際には、間に熱伝導性の高いシリコンシートを挟んで熱を伝えやすくすることが、放熱する際に極めて重要です。

CPU のヒートスプレッダとクーラーのヒートシンクは、お互いに一見平坦な金属でできていて、そのままでも十分接触しそう(特にヒートシンクの接触面はピカピカですね)ですが、ミクロで見ると金属の表面は凸凹で、殆ど点接触の世界です。そのまま重ねても、熱の伝わり方は弱く十分に放熱ができません。これは、CPU (シリコン)グリスを塗らないで CPU クーラーを取り付けれ見れば、直ぐに判ります。その点接触の状態を面接触にするのが、CPU グリスです。シリコングリスが主成分なので熱伝導性が高く、隙間の間に入り込んで隙間を埋め、CPU のヒートスプレッダからクーラーのヒートシンクに、効率よく熱を伝えます。

本来、金属に比べグリスは熱伝導率は低いのですが、シリコンがそれを高めています。CPU グリスには、純粋なシリコンだけでなく、銀や金、ダイヤモンド、セラミックなどを混ぜ込んだものもあり、より高い熱伝導率を得ています。また、熱伝導性のシリコンシート(サーマルパッド)もあり、グリスより厚味はありますが、十分放熱できます。CPU グリスは、CPU クーラーを外すたびに塗り直さなくてはなりせんが、サーマルパッドは破れない限りは繰り返し使える利点があります。

http://kamon.way-nifty.com/fiby/2014/10/cpu-c11a …

NVMe M.2 SSD にように発熱が激しいデバイスは、温度が高くなると保護のために、サーマルスロットリングと言ってクロックを落として動作します。これを防ぐのは、専用のヒートシンクが必要です。最近では、マザーボードに最初からヒートシンクが装備されているものや、ヒートシンク付きの NVMe M.2 SSD もあります。

NVMe M.2 SSD はメモリやコントローラで構成されていて、表面がかなり凸凹しています。これを放熱する場合、一寸厚めのサーマルパッド(熱伝導性の高いシリコンシート)が必要です。CPU 程には連続して発熱することが少ない NVMe M.2 SSD ですが、性能低下を防ぐにはやはり熱伝導性の高いシリコンシートを挟んでヒートシンクを取り付けます。デバイスの高さの違いはサーマルパッドが吸収します。

と言う訳で、普通の両面テープでは、サーマルパッドの代用にはなりません。熱で溶けてドロドロになり、後の掃除が大変そうですので使うのはやめた方が良いでしょう。CPU なら CPU グリス、それ以外ならサーマルパッドを使って下さい。
    • good
    • 1

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!