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脳神経外科医は何歳からが一人前ですか。

A 回答 (3件)

成人の総てが成人の要綱を満たしていると考えているのと一緒では?年齢ではなく何をしたかでは?

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キャリアの鍵は、専門医取得後の手術経験


──脳神経外科専門医を取得した医師は、その後、どのようなキャリアを歩むのでしょうか。

脳神経外科は専門医を取得したあと、一人前と認められるまでには更に3~5年修練が必要です。独り立ちする頃には30代半ば~40歳ぐらいになっています。他科と比べキャリアのピークは40代から50代と、第一線で活躍できる時期がどうしても短くなってしまいがちです。そのため、専門医取得後にどれだけ手術経験を積めるかがその後の鍵を握ります。 なお、脳神経外科の症例経験が積める施設は大学病院やその関連施設などにほぼ限られるため、他の外科系科目に比べると、大学医局に在籍されている先生が多い傾向があります。

キャリアの方向性としては、専門医を取得後、血管内治療や脳腫瘍外科などの専門領域で修練を積み、そのサブスペシャルティ領域での専門医取得を目指します。その後、第一線で手術にあたります。心身の衰えを感じるようになると、手術の現場を退き、新たなキャリアを選択します。人それぞれですが、一般病院やクリニックで外来や救急、他科からのコンサルト依頼などを受ける働き方が一つ。他に、病院のリハビリテーション科で働く方、療養型病院で病棟管理をするといった働き方もあり、大きく3つに分かれるケースが多いです。

また、ある程度の年齢に差し掛かると、手元や視力に衰えを感じる先生が増えてくるようです。脳神経外科は顕微鏡手術、マイクロサージャリーを使った手術が主なので、このような理由でキャリアチェンジの必要に迫られる方もいます。手術時間が長いこともが体にこたえるようになった、という話を伺うことも少なくありません。

──脳神経外科医の先生方から寄せられるご相談内容には、どういったものが多いのでしょうか。

大学病院など大きい病院だと、在籍する先生も多いため、なかなか手術が回ってこない場合もあります。そのため、専門医取得後の先生は「症例経験が積めない」という壁にぶつかりがちです。希望する症例を経験できない先生から「もっと症例経験を積みたい」とご相談いただくケースが多いですね。専門性を突き詰めたい先生からも、同様のご相談を多くいただきます。

脳卒中や頭部外傷のような一刻を争う症例を扱う先生は、どうしてもQOLが低くなりがちです。最近は予定手術が増えてきてQOLも改善してきているとは聞きますが、忙しいのは科目柄、避けられません。体力に衰えを感じ始める50代以降はQOLを考えて、緩やかな働き方に移行したいとお考えになる先生もいらっしゃるので、「業務負荷を下げた働き方をしたい」といったご相談もあります。

キャリアチェンジの分岐点は、大きく2つ
──脳神経外科医がキャリアチェンジの分岐点に立つのは、50代が多いのでしょうか。

個人差があるので年齢では括りにくいですが、大きく2つ分岐点があると思います。先ほどもお伝えしたように、専門医取得後に思ったように経験を積めていない医師が、別の医療機関に移るタイミングが1つ。もう1つは、体力的に現在の働き方を続けられないと感じ始めたときです。これらのタイミングで転職のご相談をいただくことが非常に多いですね。

どれぐらい手術をできるかが肝になる診療科なので、まだまだ手術をやりたくても若い先生が増えると手術できる回数が減ってくるというお悩みもあります。また、50歳を過ぎてから専門外来中心の仕事に転職したいとご希望の先生も多いのですが、脳神経外科専門外来中心の募集は意外と少ないため、開業の先生でない限り難しいという現実があります。

脳神経外科は、専門医数が他科と比べて多くありません。情報が少ないうえ、多忙を極めるため、キャリアに目を向ける余裕がない先生が多いという問題もあります。他科よりもピークの期間が限られていることをあらかじめ認識のうえ、キャリアチェンジには周到な準備をしておくことをおすすめします。

メスを置いた後でも、幅広いステージで活躍できる

──脳神経外科医の転職事例について伺えますか。

まず、40代前半の医師の事例をお話しします。 専門医取得後、他の専門資格を取りたいとのご希望でした。残念ながら、なかなか希望の症例が回ってこなかったり、指導医の先生が辞めてしまわれたりというご事情がありました。先生のお住まいから通える範囲では、その資格を取得できる医療機関がないことをお伝えし、希望とは異なるエリアの医療機関をいくつか共有させていただきました。すると先生から「その資格を取得できるなら、期間限定で遠方に勤務しようと思う」とご連絡があったのです。先生ご自身も、脳神経外科の研鑽を積める医療機関が多くないことをご認識されていましたが、ご自身のキャリアにとってプラスになる経験を積めるならエリアにこだわらない方がいいとお考えになったそうです。勤務・居住されていた地域からかなり離れた病院へのご紹介でしたが、ご入職の運びとなりました。

続いて、50代前半の医師の事例をお話しします。 ご相談を承った時点で、慢性期の療養型病院で勤務されていました。思った以上に内科の割合が高く専門性を活かせないと感じていて、ご自身が対応する必要があるのかわからないとお悩みでした。お話を伺うと、急性期に戻ることは考えていないけれども、脳神経外科医の経験を活かせる業務にあたりたいとのことでした。そこで、脳卒中後の患者さんの割合が高く、脳神経外科医の知見や経験を発揮できる医療機関の求人をご案内しました。これまでと同様、慢性期病院での勤務になりますが、脳神経外科医に求める要望が明確でした。面接を経て内定をいただき、現在はやりがいを得て、高いモチベーションで勤務されているとのことです。

ここ最近は、大規模病院や専門性が高い病院へ手術の集約が進んでいるため、手術を伴う求人は減少傾向にあります。しかし、このように慢性期病院やリハビリテーション科で脳神経外科医の経験を活かせる働き方もあります。

──キャリアについてお考えの脳神経外科医に、アドバイスをお願いします。

脳神経外科は、予防、診断、急性期、回復期、慢性期、終末期と携わる範囲が広い診療科です。 高度急性期以外では例えば、脳ドックでは予防医療に携われますし、最前線で手術を担当する働き方からアクティビティーを少し落として、頭部外傷のコンサルトや、比較的軽度な手術など負担が少ない働き方に移行する選択もあります。超高齢社会の現在、脳卒中後の長期療養が必要な患者さんを預かる病院では、回復期のリハビリなどにおいて脳神経外科医の知見は非常に重要です。全てのステージに関わる機会がある脳神経外科の先生は、さまざまな領域でキャリアを活かすことができるので、メスを置いた後も病院からのニーズが高いです。将来的にどの選択肢を選ぶかは、しっかり考えておくことをおすすめします。
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医者に年齢は関係ない。

50歳だろうが研修医なら上級医や看護師から怒られまくる。
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