No.1
- 回答日時:
多くの場合、精製のやりやすさを考えて、タグとなるタンパク質を融合させたものを発現させます。
GST, MAL, His-tag, FLAG-tag, HA-tag, などなど、いろいろなタグがありますが、それぞれのタグには特異的に結合するカラムがあります。大腸菌のライセートを、そういうカラムに通してやると、目的のタンパク質だけがきれいに回収できます。ところが、融合タンパク質が不溶性だと、カラムに通すことができません。尿素などで、可溶化できることもありますが、手間が増えますし、概して、可溶化させたタンパク質では、カラム精製の収量や精製度がよくありません。また、プルダウンアッセイに使うとか、ちゃんと活性をもったタンパク質を得たいとか、あと用途を考えると可溶性の方がいいのです(抗体をとるための免疫抗原にする場合は、インクルージョンボディをそのまま使ったりしますけど)。
インクルージョンボディは、高発現したタンパク質がめちゃくちゃに折り畳まれ絡み合った状態です。偏光顕微鏡や位相差顕微鏡で見ると、菌のなかにつぶつぶの結晶様に見えるそうです。分解・排除できない異物タンパク質から身を守るためのある種の防御機構と考えられます。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
こんばんわ。
組み換えタンパクの精製には通常カラムを用います。
(というのも、例えば大腸菌でタンパクを発現させても、不要タンパクが大量に含まれるため)
この時、目的タンパクが可溶性だとカラムを通すことができますが、不溶性だとカラムが目詰まりしてしまい、精製が困難になります。
No.1の方も書かれているように、タグ付きタンパクを精製する場合には、タグを認識する抗体をくっつけたカラムを用い、例えば抗体を精製する場合は、抗体のイムノグロブリンを認識・結合するようなカラムを用います。
インクルージョンボディとは、例えば大腸菌で酵素などを発現させたときに、その酵素により自己分解されるのを防ぐために、大腸菌が酵素の構造を無茶苦茶にする、というものです。
というのも、一般的に酵素などのタンパクは立体構造が大切であり、これが崩れるとその酵素学的性質を失うということに由来しています。
こんな感じでOKかしらん?
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